Fate辞典-マ

「Fate/stay night」「Fate/hollow ataraxia」の用語辞典です。

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麻婆豆腐 まーぼーどうふ

 中華料理のひとつ。無論現実世界においては決して不吉な料理ではないのだが(むしろ私は好きだ)、Fateにおいては不吉フードの究極の一の座に君臨する魔物。全ての原因は言峰と魃さんにある。



マウント深山商店街 まうんとみやましょうてんがい

 お馴染みの商店街。訳し方によっちゃ良い海苔売ってそうな名前になるなーとか思った。お中元やお歳暮を買うならここですか。
 一応Fateでもこの、ともすれば奇天烈とも思える正式名称は登場していたのだが、ホロゥではいっそう強調されているような気がする。……ああ、でもサーヴァント達がよく珍騒動を巻き起こしているのでそっちの方がしっくり来るような。
 士郎は子供の頃から利用しているので知り合いだらけ。
 裏路地に名物的な質屋があり、凛が愛用している。目撃者は魚屋の店員。
 花屋や魚屋でランサーがバイトをしていたりする。
 骨董品屋でライダーがバイトをしている。



魔眼 まがん

 外界からの情報を得る為の物である眼球を、外界に働きかける事が出来るように作り変えた物。
 主に魔術師が持つ一工程の魔術行使で、視界にいるものに問答無用で魔術をかけるというもの。その隠匿性と能力から魔術師の間では一流の証とされる。
 しかし人工的な物では魅惑や暗示までが限度で、それ以上強力な魔眼の保持者は全て先天的な能力者である。これらを魔術によって再現する事は出来ない。



魔眼殺し まがんごろし

 魔眼の効果を抑制するアイテム。ライダーの眼鏡、及び黒衣の姿の際に装着している目隠しが該当する。風呂では流石に誰かと目を合わせる事は基本的にありえないので外している。

 ライダーがプールで使用していたのは凛が試作したハードコンタクトバージョン。作った本人は「魔眼殺し」ではなく「魔眼封じ」と言っていたが、取り敢えず言い方の違いであって両者は同じと現時点では解釈。
 二十四時間しか持たない使い捨てタイプ。素材はブルージュの研磨師に長年預けてあった、ちょっとクセのあるエメラルドの原石だとの事。素材が素材なだけに作るのは簡単だったようだ。
 尤も、アーチャーに突っ込まれるまで「使い捨てである」という前提を忘れているあたり、流石は遠坂の血を正しくひく者であると言うべきか。
 なおその時の会話から察するに、クリスタルガラスや水晶もこういった魔術品の素材足り得るようだ。



マキリ まきり

 「間桐(まとう)」参照。



マグダラの聖骸布 まぐだらのせいがいふ

 カレンが所有する赤い布で、相手を拘束する事に特化した魔術礼装。「我に触れぬ(ノリ・メ・タンゲレ)」という言葉と共にその力を発動。主不在でも機能し続ける。
 体を引き千切るほどの力は無いようだが、男性ではこれによる束縛から逃れる事は出来ない。束縛する能力は高いが、流石にセイバーの剣にはあっさりと切り裂かれた。

 これを装備したカレンはまるで赤い羽衣を身に纏った黒い天女だなと思った。



魔術 まじゅつ

 人為的に奇跡・神秘を再現する行為の総称。基本的にオドやマナを変換する機構である。
 世界に固定化された魔術基盤に術者が命令を送り、予め設定された機能が実行される。命令を送るのに必要な電流としての役割を果たすのが魔力である。
 なんでもありなわけではなくて、等価交換によってその神秘を発現させる。

 ここ数百年は文明の後追いをしている状態であり、かつて魔術にしかなしえなかった奇跡は文明の発達にともないその代替品程度でしかなくなってしまっている。
 だが、魔術には魔術にしか到達できない地点があるとか。そして科学が未来に向かっていく物ならば魔術は過去に向かっていく物だが、行き付く所は同じであるらしい。



魔術回路 まじゅつかいろ

 魔術師が体内に持つ擬似神経。生命力を魔力に変換する路であり、基盤となる大魔術式に繋がる路。幽体と物質とを繋げる回路。魔術回路として機能している際は、人としての肉体がそれを嫌う為相応の苦痛を伴う。
 先天的に保有数は決まっており、魔術師の家系は自分達に手を加える事によって少しでも多くの回路を持つ後継者を誕生させようとする。士郎の回路の数は二十七、凛はメインが四十でサブが各三十。

 士郎は元々魔術回路を作るのに一時間はかかっていたが、セイバーと契約してからは一分程度で作れるようになった。同時に強化の成功率も上がっている。
 もっとも魔術回路という物はいちいち作っている時点で間違いであるのだが。本来作るのは最初だけで、その後通常時は神経として張り巡らされているが、精神面でのスイッチによって反転して魔力を巡らせる為の回路として機能するようになる。
 スイッチは精神的な物であり内容は人それぞれで、士郎は銃の撃鉄のイメージ。凛は心臓をナイフで刺すイメージだそうな。
 ちなみに神経そのものが魔術回路になっているというのは異端であり、士郎はこの例にあたる。

 衰退し、回路が失われた家系にも遺伝的にかつて回路が存在していた痕跡は残っており、これを無理矢理開いて機能させる事も出来なくはないらしい。もっともそうする事によってどれほどのダメージを負う事になるのかはわからない。少なくとも慎二はこれによって入院する羽目になっている。



魔術協会 まじゅつきょうかい

 中世に端を発する、魔術師達の自衛団体。
 外敵に対抗する為の武力を持ち、魔術の研究機関を持ち、魔術の犯罪を抑止する法律を敷く。よって一般社会で魔術がらみの事件を起こした魔術師は処刑されるが、それは正義や道徳といった物からではない。あくまで神秘の漏洩を防ぐ為である。

 組織内部は権威主義の温床で、フラガのような新たに加わった名門が座る為の椅子など何世紀も前から無かった。
 生徒も講師も血統の古さを重視する傾向が強く、ウェイバーのように歴史の浅い家の出身者は術の伝承はおろか魔道書の閲覧などにおいても不遇な扱いを受けた。
 後者は第四次聖杯戦争が行われた頃の話ではあるが、前者も考慮に入れて推測するにこの体質はその後もそう大きく変わってはいないだろうと思われる。

 冬木の聖杯戦争は協会側からみれば内部の派閥争いとは何の関わりも無いもので、ただ厄介なだけの大儀式。敗北は許されず、勝利によって得られる栄誉も無い。
 また参加枠は一席しか持たない為、派遣する魔術師は魔術を学問としてではなく武力として実践する、戦闘に特化した者が望ましい。
 故に第五次においてはバゼットさんのように戦闘能力が高く、かつ協会内で煙たがられていた魔術師がその役を押し付けられたという事になるのだろう。

 本部はイギリスのロンドンにあり、時計塔の異名を持つ。当初はこの他にもエジプトの「巨人の穴倉」、北欧の複合協会である「彷徨海」を含め三大部門に分かれていたが、時計塔が本部となってからは交流は廃れている。
 中東や大陸、日本の組織とは相容れず、不可侵。聖堂教会とは表面上は不可侵を保ってはいるが、水面下では記録に残さない事を前提に、現在も殺し合いを続けている。



魔術刻印 まじゅつこくいん

 魔術師の家系における後継者の証であり、遺産。その家が伝えてきた魔術を凝縮した刺青のような物。魔道書にも例えられる。
 データベースであるだけでなく、刻印自体が術者を補助するよう独自に詠唱を行ったりする事も可能。遠坂の魔術刻印は凛の左腕にびっしりと刻まれている。

 上記は受け継いだ者にとって良い事ばかりであるかのようにも見え、それは確かに事実ではあるのだが、反面肉体への負担に関する記述も多い。
 例えば、

 ・魔術回路同様、作動している際は術者に相応の苦痛をもたらす事
 ・結局の所他人の体なので、周期が合わないと体調を崩す事(その際少し休んで集中し、抑制すればある程度回復できる)
 ・後継者への移植の際には極度の負担をともなうが故に、第二次性徴が完了するまでの間に段階的に行うのが好ましいとされる事
 ・移植直後は体に馴染まず疼き続ける事


 が挙げられる。
 三番目の事柄に関して、例えば先代が急死したようなケースにおいては様々な困難を伴う事となる。衛宮矩賢から切嗣への移植のケースでは、切嗣への移植がかなった分は全体の二割にも満たず、それすら協会側が譲歩した結果であった(ただしこの衛宮家のケースは矩賢が封印指定の魔術師であった事も考慮に入れると、代表的な例として挙げて良いかどうかは疑問ではある)。
 一方遠坂時臣から凛へのケースでは時臣が事前に行っていた準備が万全であった事もあり、遺体の移送、刻印の摘出は言峰立会いの下に行われ、移植しきれなかった分の刻印も時臣の知古の元で全てが凛に受け継がれるまでの間厳重に保管された。
 しかし遺体の搬送や刻印の摘出手術、関連する手続きや折衝には時間を取られ、最終的に時臣の遺体が故郷に戻るまでには半年もの時間を要した。

 なお上記の件からもわかるように、それを身に宿す者の死亡と同時に消失するような事はない。魔術協会が封印指定の魔術師の研究成果を確保するにあたってはとりわけ刻印が重要視されるが、衛宮の刻印のケースにおいては矩賢の遺体から回収されていた。
 この事や凛に移植しきれなかった分の刻印の例から察するに、肉体から離れた状態でも保存しておく事は可能であるようだ。凛が自身の刻印を士郎の肉体に一時的に移植したケースもある。



魔術刻印を抑制する薬 まじゅつこくいんをよくせいするくすり

 文字通りの薬。血統操作を続けている期間が五、六百年クラスの家系ともなると別だが、それに比べて歴史も浅く、族外の血も入る家系ではこういった薬が必要となる場合もある。
 遠坂秘伝の薬の場合、青汁や泰山の麻婆豆腐を上回る凶悪な味覚破壊液。全人類の味覚に対する挑発。味見程度のレベルで舌どころか口内全てを汚染する。匂いも味にみあったものであるようだ。
 通常の料理をしている鍋を聖杯に例えるなら、これを調合している鍋は同じ聖杯でもアンリマユによって汚染済みのモノといったところではなかろうか。
 材料は薬草からなるようだ。調合の際に使用する釜は年代物で不気味な形をしているらしい。何の意図があってそんな形をしているのかは不明だが、少なくとも悪い方向に雰囲気でまくりなのは確かである。

 でまあ、この薬の味に関するエピソードは途中までお笑い次元へと向かって突っ走っていたのですが、士郎が自分も魔術の修練においてこれを飲む事によって死や何らかの障害が除かれるのであれば喜んで飲むだろう、と述べているあたりから雰囲気が真面目な方向にベクトルを反転させたような気がする。
 愉快な話であると同時に、士郎とは違った生粋の魔術師の在り方を描いたエピソードでもあったのではなかろうか。

 なお、副作用として体臭が変質する。士郎によると長く保存したハーブのような匂いらしい。汗を沢山かくと匂いが濃くなるようだ。
 凛が香水を使用するのはそれを隠す為。また本人曰く汗に有害成分が混じっているかもしれないとの事であるが、士郎のリアクションからするに特にそのような事もなく、また匂いも凛が思っているほど不快なものであるわけではなさそうだ。



魔術師 まじゅつし

 国籍・ジャンルを問わず魔術を学ぶ者達の事。計測できないモノを信じ、操り、学ぶ、現代社会とは相容れない存在。故に世に隠れ忍ぶ異端者である。
 副業として薬屋を表の職業としている者も居る。
 凛の祖父くらいの時代には鎌倉あたりにも文士に混じって居たらしい。
 基本的に近代武装を良しとしない人達だが、そんな中で平気でそのタブーを犯した切嗣は“魔術師殺し”の異名を持っていた。



魔術師の家系 まじゅつしのかけい

 名前の通りの家系。基本的に一子相伝であり、よほどの大家でなければ後継者以外に魔術を伝える事はない。慎二曰く、「一つの物を二つに分けたら力が薄まる」、「十の魔術を一つの結晶にして遺していき、血筋をより濃くしていくのが魔術師」だそうである。
 ふたり以上子供が居る場合は長男(慎二は「長子」ではなく「長男」と言っていたが、上に姉がいた場合でも長男が選ばれるのかどうかは現時点では不明)が後継者として教育され、下の子供は自分の家が魔術師の家系である事すら知らずに育つか、或いは養子に出される。
 桜ルートの慎二が去った後の夜の公園での臓硯の言動から察するに、養子に出すにしても通常別の魔術師の家系へと送られるようである。本編では桜がこの例にあたる。

 ちなみに大家ではなさそうなのにどういうわけか蒼崎は姉妹共に魔術師である。



マスター ますたー

 聖杯戦争に参加する魔術師をこう称する。システムを作り上げた始まりの御三家の人間はマスターに選ばれやすいという権利を持つ。
 階級的な意味合いを持った呼称ではなく、単に"主"としての役割であるという事を意味するだけである。
 マスターたる証はふたつあり、ひとつはサーヴァントを召喚し、従わせる事。もうひとつはサーヴァントを律するみっつの令呪を宿す事。

 ちなみに聖杯戦争の本当の目的からすれば、実は儀式においてあまりプライオリティの高い要素ではないと言えるかもしれない。
 何故ならその役割は英霊をこの世に留める事でしかないので、召喚さえ済んでしまえば後は居ても居なくてもどちらでも良いからである。



間桐 まとう

 聖杯戦争のシステムを作り上げた御三家のひとつ。水属性。
 吸収や戒め・強制の魔術を得意とし、サーヴァントを律する令呪を作り上げた。その業は、最初から他者からの略奪に限定された物である。
 多数の蟲を律する術を伝える。「制約」は禁呪であって得意とする魔術ではない。

 元は「マキリ」といい、「間桐」とは正体を隠すための偽りの名。どうやら名という物は軽視できない物で真名に通じていなくてはならないらしく、見てわかる通りこれはその言い換えである。
 五百年の歴史を持つが、故郷を追われて二百年ほど前に冬木にやってきて以降は次第に後継者の魔術回路が減少、魔術刻印の継承も何代か前から止まっている。凛の父曰く、「ここ数十年で衰退した」との事。
 その理由は土が合わなかったからだとも異国の法則に溶け合えなかったからだとも言われていたが、実際の所はそういった外的要因によるものではなく、祖から三百年、つまり臓硯の代にして魔術師の家系として既に限界に達し、衰退が始まっていたのだという。
 故に臓硯の人生は己の血族がそこまでであるという現実を覆そうと抗うものであり、むしろ前述の外的要因によって衰退していたのであればまだマシであったとも彼は考えていた。
 或いは弟子をとって研究成果を継承するという手もあったのだが、名門ゆえのプライドなのかそれもせず、結局慎二の代ではとうとう完全に魔術回路は存在しなくなった。
 そうなってからでは弟子をとろうにも落ちぶれた間桐の門を叩く者などもはや居らず、慎二の父は息子を後継者にはせずそのまま間桐を絶やそうと考えていた。しかし彼は十一年前に臓硯の意向によって、古くから盟約を結んでいた遠坂家から桜を養子として迎え入れる。
 遠坂とは基本的に不干渉。その取り決めによって桜と凛は無闇に会う事は出来なくなった。

 ちなみに慎二の母はなんらかの保菌者であったという。間桐にとって女性はただ胎盤として欲されるだけのようであり、臓硯にしてみれば桜とて元は後継者というよりその為に貰い受けた存在であったらしい。

 かなりの資産家で、臓硯は金持ちのご隠居。なお、彼は六代前の魔術師である。
 慎二の父には弟がいたが、冬木を出て行った。以降勘当扱いである。



間桐邸 まとうてい

 ホロゥの頃には魔術施錠が採用され、館内のおよそ全てのドアにロックがかかっているらしい。桜ならば鍵を紛失しても自力で開錠できる。
 魔術行使の出来ない慎二は必然的に多くの鍵が必要になり、玄関、居間、トイレ、自室の物を持っている。士郎曰く、最近慎二のキーホルダーが看守みたいになったとの事。ちなみに紛失した場合の事を桜は考えていないようだ。哀れ。というかトイレに行くにも鍵が必要なのか。



マナ まな

 大気に含まれる魔力。大源とも称され、その名の通り小源たるオドとは量的な規模が段違いである。かといって無限というわけでもなく、その場のマナを使い果たせばオド同様回復には時間を要する。
 魔術を起動するのに必要なガソリンのような物で、その際これを肉体の魔術回路に取りこむ。これに満たされると元からあった肉体の感覚は塗りつぶされてしまう。故に満たされるという事は同時に破却するという事を意味する。
 ちなみにただ取り込めばそれだけですぐに魔術を起動できるというわけではなく、そこから更に違う魔力へと変換する行程が存在するらしい。



魔法 まほう

 魔術師達が目指す、魔術とは異なり本当の意味で「奇跡」と呼べる現象を引き起こす神秘。
 その時代の文明の力ではいかに資金・時間を注ぎ込もうとも実現不可能な"結果"をもたらす物。よって文明の発達にともない多くの魔法が魔術へと格下げされた(つまり魔術とて元は魔法であった物だったりする)。
 現代においてなお魔術協会が魔法と認定している大儀礼は五つで、使い手は五人だとか四人だとか言われている。
 その内容はたとえ協会の魔術師であろうと末端の人物や、そもそも協会に属してさえいない部外者には知らされていない。

 ちなみに今回はじめて第一から第五までの番号が振られている事が明らかにされた。しかしこれがいつ、どういった基準で付けられた物なのかとか、いずれかが文明の発達にともない魔術に格下げされたりした場合には数字が繰り上げられるのかそれとも欠番になるのか、などといった事は未だ不明である。



魔貌 まぼう

 第四次聖杯戦争におけるランサー(ディルムッド)が生まれ持った呪い。
 効果はその顔を見た女性を惑わすというもの。作中において、魅惑の呪いの代表格たる魔眼に因んでこの「魔貌」という呼称が用いられている。
 その名の通り、魔眼の場合のようにディルムッド自身が相手と目を合わせる事はなくとも、相手が彼の顔を見るだけで効果がある。だが、アイリスフィールクラスの抗魔力であればレジスト出来るようだ。
 なお、左目の下(何故か挿絵では右目の下になっているが)の泣き黒子が魅惑の呪いを機能させていると取れる記述も存在する。黒子だけにそういった機能があるのか、それとも黒子がメインだが顔全体にもそういう機能があるのかは、現状ではよくわからない。



魔法陣 まほうじん

 サーヴァント召喚に用いられた、六芒星やらなんやらが描かれた図形の事。召喚の儀式においてエンジンの役割を果たす。魔方陣とは違うっぽい? 本来は血液で描くのだが、凛は溶解した宝石で代用した。
 ちなみに凛が描いたモノは遠坂の家に伝わる召喚陣らしい。召喚しか出来ないわけではなく、アーチャーがこの中で傷を癒したりもしている。全ての魔法陣がそうであるかどうかは不明。



魔法使い まほうつかい

 魔法を実現し、習得した者。ありったけの羨望と畏怖をこめてこう呼ばれる。
 全部で五人だとか四人だとか言われており、サイドマテリアルによれば第一魔法の使い手は既に死去、残る四人の内ふたりは行方不明、残るふたりは頻繁に俗世に関わってトラブルを起こして去って行くはた迷惑な人達だとの事。名前は書かれてませんがゼルレッチじーさんと蒼崎さんちの青子さんなんだろうな……きっと。

 自身の魔法を他者に漏らす事はなく、それに近付いた者は容赦なく排斥するというのが一般的な認識であるようだが、ゼル爺はちょっと一般的じゃなかった。
 個人的に彼が凛の頭を撫でる場面、ほほえましくて大好きです。というかよくよく考えてみるとあの赤いあくまが頭を撫でられてるだなんて、凄い光景かもしれない。

 キャスターは能力的には魔法使いと同等か、それ以上(ただし魔力生成量はそう多くないので自身の陣地に魔力を溜め込む必要がある)。しかし肝心の魔法を習得していないので魔法使いではない……と、これまたサイドマテリアルに書かれていた。
 という事は文明が幼かった頃に生きていた当時の彼女は「魔法使い」であったという事になるのかどうか、ちょっと疑問に思ったのですが……さてどうなんでしょ。
 とりあえず公式には前述の通り「魔法使いではない」と語られているのみである。



魔力 まりょく

 基本的に魔術を起動する為の燃料でしかないのだが、例外的に魔力自体が魔術に近い特性を持ち、形として残る場合がある。
 ホロゥではアインツベルンの聖杯や、聖堂教会のいう真性悪魔のようなケースが例として用いられている。



魔力殺し まりょくごろし

 凛の言動から察するに、他の魔術師に自身が魔術師である事を悟られないよう擬態する為に用いられるアイテムっぽい。それ以上の詳細はよくわからない。
 ちなみに名前とその効果から、志貴が青子先生から貰った魔眼殺しの眼鏡もこれと似たような物なのではないかと個人的に思っているのだが……現段階ではまだハッキリしていない。



魔力針 まりょくしん

 第四次聖杯戦争の折、友人を探しに夜の冬木へ飛び出した凛が持ち出していた道具。
 誕生日に時臣から贈られた物で、見た目も構造も方位磁針。だが針は強い魔力が発せられている方角を指し示し、凛はこの道具から風の流れや潮の満ち引きからも微細な魔力の動きがある事を学んだ。
 平時の冬木であれば針は遠坂邸を指しっぱなしになるのだが、聖杯戦争という非常時においてはせわしなく渦を巻いて回転する事となった。



魔力放出 まりょくほうしゅつ

 【ランク:サーヴァント】
  A :セイバー(アルトリア)
    セイバー(アルトリア(黒化))


 武器・自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出する事によって能力を向上させるスキル。魔力によるジェット噴射。作中ではセイバーが有し、強力な加護のない武器ではその一撃には耐えられず、容易く破壊されるとか。
 魔力を制限すれば士郎はおろか凛にも筋力で劣っている、というか外見通りの力しか持たない彼女が超人的な能力を以ってバーサーカーのような相手とも渡り合えるのは、その膨大な魔力を活かして防御や移動にも魔力を働かせているが故である。
 また、黒化したセイバーもランクは同じくAだが、本人が意識せずとも膨大な魔力が濃霧となって体を覆っている。そして黒化前よりも重装備である黒い甲冑と魔力の余波によって防御力が格段にアップしており、士郎がアゾット剣で斬りつけたが逆に剣の方が砕けてしまう場面も存在する。

 なおセイバーは鎧を魔力によって形成しているが故に、こちらへ要していた魔力をこのスキルの為に注ぎ込む事も可能。その際当然防御は手薄となるが、パワー・スピード共に少なくとも六割増になるとFate/Zeroにて見積もられている。