Fate辞典-ケ

「Fate/stay night」「Fate/hollow ataraxia」の用語辞典です。

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ゲイ・ジャルグ げい・じゃるぐ

 「破魔の紅薔薇(はまのべにばら)」参照。



ゲイ・ボウ げい・ぼう

 「必滅の黄薔薇(ひつめつのきばら)」参照。



ゲイボルク げいぼるく

 ランサー(クーフーリン)が影の国にて師匠であるスカサハより授かった魔槍。色は紅。長さは約二メートル。演出上その名をゲイとボルクで切らざるをえないのは不運なのかオイシイのか。
 フラガラック同様時間の呪いを有する宝具であり、世界の調律を乱し、因果を狂わせる。その呪いはセイバー曰く、魔法に近い。

 足で投擲する呪いの槍だとか、貫いた瞬間に内部から千の棘を生やして相手を絶命させる魔槍だとか、様々な形でその能力が伝えられているが、その全てに“心臓を穿つ”という共通点が存在する。
 当初セイバーはそれを持ち主であるランサーの技量故と解釈していたが、実際には槍自体の呪いでもあったわけである。詳細は「刺し穿つ死棘の槍(さしうがつしきょくのやり)」参照。
 また本来は投擲して使用する対軍宝具であり、そちらに関しては「突き穿つ死翔の槍(つきうがつししょうのやり)」を参照。



結界 けっかい

 特定の領域を隔絶するもの。ここ数百年は魔術師を守る防御陣と相場は決まっているとか。地形魔術の一種で、基本的に固有結界のような例外を除いて元からあるモノに手を加えて作られる。

 効果は多種多様であり、その領域を人目につかないよう遮断する、そこでの魔術を制限する、生命活動を圧迫するなどが例として挙げられている。学校に張られていたものは更にキケンな物で、その場にいる者の肉体を溶解させて魂を集めるというものであった。
 内側にいる人間に対して何らかの干渉を行うタイプの物は、いずれにしても特定の個人にではなく「場」にかける魔術であるが故に、必然的にその場にいる者に対する魔力干渉は間接的なものとなる。故に自身の肉体に直接魔力を通している魔術師には効き難い。

 ちなみに凛にせよ橙子さんにせよ、一流の魔術師は「周囲に異常を知らしめる結界は三流」という認識であるらしい。



月霊髄液 げつれいずいえき

 ヴォールメン・ハイドラグラム。ケイネス・エルメロイ・アーチボルトの最強の切り札たる礼装。
 水と風のふたつの属性に共通する流体操作の術式を一番の得意とするケイネスが、その魔力を充填し意のままに操る水銀。自在に形態を変化させ、攻撃・防御・索敵を可能とする芸達者なシロモノである。

 ・指定攻撃
 ケイネスの一喝と共に対象を攻撃する。作中では鞭状の形態を取って攻撃する事が多かったが、刃や槍にもなるようだ。
 重金属たる水銀が高圧により高速駆動し、前述の鞭の場合衝突の瞬間剃刀の如き刃へと変化し、チタンやダイヤモンドですら容易く切り裂く。
 水銀の鞭……某有名格闘マンガの鞭打を思い出した。

 ・自律防御
 膜状に展開し、厚さこそ一ミリに満たないが、クレイモア地雷やマシンガンによる掃射にすら耐える。しかもこれらによる攻撃に先んじるほどの展開速度を誇る。ビル倒壊時にケイネスとソラウを守ったのはこの機能。
 なお膜状ではマシンガンはともかくコンテンダーには対処できない為、両者による複合攻撃に対しては林立する逆棘という形態を以って衝突する9mm弾の軌道をそらし、.30-06スプリングフィールド弾はこれが最初の棘に触れた瞬間即座に他の全ての棘が集まり、弾丸を包み込む事によって「物理的には」封殺した。
 ただしこの形態においては、無数の細い逆棘の全てに銃弾に耐えうる強度を与える必要がある為、かなりの魔力を必要とする。
 無論ケイネスにしてみれば、本来は上記のような近代兵器からではなくガンドや霊刀、その他様々な魔術攻撃から身を守る筈の物である。

 ・自動索敵
 無数の流滴を触角として撒き散らし、広範囲を走査する。それぞれが液状で体積が小さいが故に、扉の鍵穴から内部に侵入する事も可能。高度な「触覚」を有し、音や温度の変化さえ認識できる。
 索敵可能な最大範囲は不明だが、少なくともアインツベルン城の一階層分を丸々走査するくらいの事は可能である。

 ・短所
 索敵能力は既に述べた通り「触覚」を過敏にしたものであり、感知出来るのは音・温度といった情報に限られるようである。故にこういったカタチで認識される生体反応をなんらかの方法を以って誤魔化されてしまうと、これを感知できない。

 そして形態の高速変化は水銀の圧力によるものであり、この点が攻撃・防御両方の長所・短所の原因となっている。
 例えば鞭状の攻撃形態において高速駆動するのは基部のみであり、末端のスピードは遠心力によるものであるが故に動作は単調。十メートルもの距離があり、切嗣ほどに近接戦闘の心得があれば見切る事は可能。彼にとって致命的となる距離は7.5メートル以内と分析されている。
 膜状の防御形態への高速変化は球体が最も大きな圧力を得られたからこそ可能であり、一旦膜状に変化してからでは球体からの時ほどの速度での形態変化は不可能。故に膜状では防御できない攻撃に即座に対応する事が出来ない。

 ・他
 攻撃・防御・索敵以外にも、皿から無数の触手を生やしたかのような形態へと変化して昇降機的な役割を果した事もある。なんとも便利な礼装である。

 使用しない際は陶磁製の大瓶に入れてある。ケイネスはこれを小脇に抱えて持ち運んでいたが、それは重量軽減の魔術をかけていたから可能だったのであり、中身は量にして十リットル程、総重量は百四十キロ近い。

 ところでコイツがブルブル震えたり転がりながらケイネスの足下を付いて行く姿を想像して、不気味というよりはかわいいと思ったのは私だけだろうか? なんかはぐれメタルみたいなのを連想してしまう。



外道 げどう

 魔術師の中でも協会の規則に反して魔術を悪用する者や、魔術回路が止められなくなって自滅する者の事を言う。
 当然の事ながら管理者(セカンドオーナー)は、自身の管轄下において外道に落ちる魔術師があらわれる事を阻止せねばならない。



幻想 げんそう

 「世界」から見れば修正対象となる物。自身にとっての命は秩序であるが故に、世界は「なんでもあり」な幻想がカタチを得て現実となってしまうという事態を許さない。故に現実を侵食する幻想は即座に世界によって握りつぶされる。
 ただし魔術師が行使する魔術は通常、世界と繋がって等価交換の原則に従い世界に元からあるモノを違うモノに切り替えているだけなので、修正対象にはならない。
 対して投影魔術によって作り出されるモノは人間のイメージに着色した幻想であるが故に、等価交換の原則を無視してこの時代、この世界の何処にもあり得ない物をも存在させる事が出来る。無論それは絶対の矛盾であり、修正対象となるのである。
 ……でも何故か士郎の場合、イメージに綻びが生じない限り存在し続ける。恐らくアーチャーも同様なのだろう。