Ever17用語辞典(用語集)-タ行


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第3IBF だいさんいーべーえふ

 管制官がこう称していたことからIBFの中でも特に武達が利用した診療室があった区域の事をこう呼ぶのだと思われる。
 或いは駒ヶ原諸島の海底以外にもライプリヒによって建設されたIBFと呼ばれる施設が存在しているのかもしれないが、個人的にはIBF全体を見渡せるCGを見る限り、研究施設と思われる建造物がよっつある事からこれらが第1〜第4IBFで、武達が居たのがその内の第3IBFだったのだと考えた方が自然ではないかと思う。
 なお、前述のCGではよっつの施設が円周上に等間隔で配置されている。そしてドリットシュトックマップを見てもわかる通り、ヒンメルはフロアの左下に位置する。その真下がこの第3IBFだったのであるならば、右上の施設から時計回りに第1〜第4IBFだったのかもしれない。
 あちこちの水密扉が閉鎖されていて行動範囲がかなり限られていた事から、武達がいたのは第3以外だったという可能性は低いと思う。



チッケッピ ちっけっぴ

 ジャンケンの掛け声の一種。無論一番メジャーなのは「ジャンケンポン」だと思われる。
 調べてみたところ、実際この「チッケッピ」を使っている地域もあるらしい。沙羅や優が住んでる地域もそのひとつなのだと思われる。ちなみに私の住んでる地域では「チッケッタ」っていうのがありました。



中性浮力 ちゅうせいふりょく

 物体の重さが浮力の大きさに等しい為、浮きも沈みもしない状態の事。ダイビング用語らしい。
 中性浮力式エレベーターであるEIや、つぐみと武が脱出の際乗り込んだ潜水艇はこの状態を保てるように設計されているのだと思われる。



チューリング・テスト(Turing test) ちゅーりんぐ・てすと

 1950年に数学者のアラン・チューリングが提案した、機械に知能が存在するかどうかを判定する為のテスト。
 具体的には相手は機械なのか人間なのかわからない状況下において、質問者が機械の返した回答の内容から相手が機械であると判別する事ができなければ、その機械は知能を持つとする、というものである。

 これは行動主義といい、対象の精神活動に関して他者からも観測可能であるその対象の行動から客観的に判断するという考え方にのっとったものである。
 対してこれではテストの結果、知的活動を模倣しているだけで実際には知能の存在しない機械が人間と判定されたり、逆に本物の人間が機械と判定されるなどというおかしな結果がでる、知能の有無は外界から観測しうる事象からでは判断できない等の反論もある。
 ちなみにチューリング本人は、知能があるかどうか、思考しているかどうかはその対象になってみないとわからない。が、自己が他者になることなど不可能である。結局他者に知能があるかどうかは皆実生活においてチューリングテストと同じ事を行い、その人に知能があると判断しているに過ぎない、というような事を述べていたらしい。
 ……このチューリングの言葉、Ever17の世界観にも通じるモノがありますね。

 つぐみが中央制御室での空との口論の際に怒っていたのは、彼女がチューリング・テストを応用して空が人間ではなくてAI、つまり人間の思考を模倣している機械であると判断していた為で、だからこそ自分の質問に回答できないのはおかしいと考えたからだと思われる。



ツヴァイトシュトック(Zweite stock) つう゛ぁいとしゅとっく

 LeMUの水面下2階。
 夢とファンタジーのフロア。そのテーマに沿ったアトラクションが用意されている。浸水後も生き残っていたのはイルカメリーゴーランド、クヴァレ。
 ドリットシュトックの方のドライエリアはいくつかに分断されている為、このツヴァイトシュトック経由でないと下りられない個所がある。
 >>>ツヴァイトシュトックマップ



 つき

 少なくとも地球上からはその音も、匂いも、味(?)も感じ取る事が出来ず、当然触れることもかなわない。実際に月に降り立った宇宙飛行士達を除く全ての人々にとって、視覚以外によってその存在を確かめる手段はないのだが、しかし確かにそこにあると地球上の誰もが信じて疑わない存在。
 故に、全ての存在は他の存在に観測される事によって存在できるとされる(と思われる)Ever17の世界観を象徴する物の代表例と言えるかもしれない。



ツキノワグマ つきのわぐま

 クマ科の哺乳類。体毛は黒で、名前の通り胸の前には白い三日月型の模様がある。冬は冬眠するのだが、これが実はハイバネーションの伏線、って事は……いや、ないか。
 武にとっての現実においては、冬山で優と決闘したり一緒に温泉に入ったりするらしい。いわば優とは「強敵」と書いて「とも」と呼び合う関係?

 【追記】
 IBFでのココに対する武のセリフに
 >少しの間だけ、眠るんだよ、熊さんみたいにな
 というのがありました。その前の会話でも熊の話が登場したり。やっぱりハイバネーションの伏線、だったのかなあ?



ティーフブラウ(Tief Blau) てぃーふぶらう

 熱水噴出孔に生息する、極めて致死率の高い悪性ウイルス。
 「Tief Blau」とはドイツ語で「深い青」という意味。

 【症状】

 発熱、悪寒、頭痛、嘔吐、筋肉痛、食欲不振、嘔吐、下痢、腹痛など。
 進行すると口腔、歯肉、結膜、鼻腔、皮膚、消化管など全身に出血がみられ死亡。
 軽度だと風邪の症状のにようにも見える。一時的に症状が収まったかのように感じられても、ある時急激に重度の症状へと進行する。

 発症後の死亡率は85%以上。有名なエボラウイルスと同等。
 ウイルスは危険度によってランクわけされているが、このティーフブラウもエボラウイルス同様致死率、感染速度ともに高い為、最高レベルのランク4なのではないだろうか。ちなみにエイズウイルスは感染力が弱い事からランク3であるらしい。


 【潜伏期間】

 通常2〜7日程度。


 【感染経路】

 本編においては明言されず。


 【治療法】

 決定的な治療法は存在せず、オレンジアンプルがかろうじて効果があるという程度だった。が、キュレイの作用により体内でティーフブラウをも駆逐したつぐみの血液から精製したワクチンが唯一有効となる。


 【歴史】

 ライプリヒ製薬によって設立されたIBFにて軍事利用目的で研究される。
 エンディングの年表によればIBFが建設されたのは1999年4月らしい。よって恐らく最初に発見されたのはこれよりも少し前だろう。
 本編中、L-MRIでのスキャン結果には『Tief Blau 2017-Rev.17』と表示されていた。
 「Rev.17」の「Rev」とは「Revision」の事だと思われる。つまり2017年の事故が発生するまでに、兵器として使用しやすいよう、或いは殺傷能力を高めるよう、研究の過程において17回(16回?)手を加えられていたという事だろうか。
 2017年の漏洩事故が原因で全世界で猛威を振るう。しかし潜伏期間の短さと極端に高い致死率ゆえ他者に感染する前に宿主を死に至らしめる場合が多く、一時爆発的に広まったが2019年頃になると被害は徐々に沈静化へと向かった。
 2024年にWHOが根絶を宣言。犠牲者は数千人とも数万人とも言われる。



T.Y てぃー・わい

 最初はココの父である八神岳士のイニシャルだと思われていたが、実際には優の父である田中陽一の事であった。名→姓の順ではなくて姓→名の順だったというわけである。
 ちなみにOPムービーでもキャラ名のローマ字表記は姓→名の順。さりげないヒント?



テロメア(Telomere) てろめあ

 染色体の末端に存在し、哺乳類の場合「TTAGGG」を一組とする繰り返し構造によって構成されている。
 いわばDNA情報を保護する為の防壁のような役割を負い、細胞分裂回数の上限を判断する為の目安ともなっているらしい。
 防壁のような役割を負うとするのはつまり、細胞分裂といえど完全にコピーされるわけではなくその都度劣化していく為、重要なDNA情報の代わりに末端にあるこのテロメアから真っ先に欠損していくからである。
 そして分裂する度に前述の繰り返し構造が一組ずつ欠損していく事から、テロメアの残りが何組であるかがその時点で可能な細胞分裂回数の上限を計る為の目安となる、というわけらしい。

 以前は細胞分裂の限界を決定付けるメカニズムとして定期券説と回数券説とがあったと思ったけど、このテロメアの発見によって後者が有力となったという事になるのだろうか。

 キュレイ種が不老化するのはこのテロメアが無限に修復される為、細胞分裂の上限が事実上存在しないからである。



テロメラーゼ(Telomerase) てろめらーぜ

 テロメアの繰り返し構造の鋳型となるRNAを内蔵する特殊な逆転写酵素。逆転写する事によってテロメアを伸張する事を可能とする。
 成人の場合生殖細胞及び腫瘍細胞には存在し、これらのテロメアの長さは一定のレベルに保たれている。もしかしたら子孫の寿命に影響を与えてしまうから生殖細胞においてはテロメラーゼが機能しているのかもしれない。
 正常な体細胞には存在しない。分泌できないようDNAにプログラムされているらしい。キュレイウイルスはこの部分を書き換える事によってテロメアを伸張できるようにしている可能性も考えられる。



テンキー てんきー

 コンピュータや電卓などにおいて、0〜9の数字を入力する為に使用されるキー。PC用キーボードでは右側に配置されている。
 本編では更衣室等の、扉のロックの解除コード入力に用いられている。



電子犬 でんしけん

 名前の通り機械仕掛けの犬。現在でいうAIBOなりの進化形みたいなもの、といったイメージだろうか。
 Ever17においてはピピがこれにあたる。が、全ての電子犬がピピ同様水上〜水深119m地点を軽々往復できる程の強度を有するかどうかは不明。

 武が「LeMU内はペット持ちこみ禁止では?」と疑問に持つシーンがあるが、本当の生物ではない電子犬までは禁止されていなかったということではないかと思われる。

 2034年頃には既に本物の犬と区別つかないほどのレベルであるらしい。その割にはピピも本物ソックリだと思うのだが……2034年の電子犬はピピよりも更に生物的なのか、もしくは2017年での標準レベルをピピがはるかに上回っていたという事なのかもしれない。



ドリットシュトック(Dritte stock) どりっとしゅとっく

 LeMUの水面下3階。
 スリルと冒険のフロア。そのテーマに沿ったアトラクションが用意されている。浸水後生き残っていたのはレムリア遺跡、コスミッシャー・ヴァル。
 本編中、ほぼずっと水浸しの状態だったが、これは最下層に位置するが故に上層から流れ落ちてくる分の水もプラスされる為、排水しきれないせいだろう。つまりツヴァイトシュトックはその逆、というわけである。
 >>>ドリットシュトックマップ



ドンサタツタ どんさたつた

 タツタ揚げとタツタ揚げの間にパンを挟んだ物。つまりは気休め。
 こうやって工夫してみたりするあたり、とりあえずホクトの方が少年時代の涼権よりたくましいと言えるのかもしれない。



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