ネロは何故
遠野の屋敷に来たのか

 志貴が遠野の屋敷の前でネロとはじめて遭遇シーン。一体彼は何故この時遠野の屋敷にやってきていたのかを考えてみる。

 彼はこの時「ここでは、なかったか」といってそのまま去っている。この言動から察するに遠野の屋敷にアルクェイドがいる可能性があると考えていたのだろう。ではその根拠はなんだったのだろうか。

 そもそも吸血鬼が街に潜むなら遠野の屋敷のような目立つ場所を選ぶとは少々考えにくい。それは彼もわかっているはず。それでも遠野の屋敷にアルクェイドが居るかもしれないと勘違いした理由。
 以前私は秋葉の気配とアルクェイドの気配を間違えたからではないかと考えていた。しかし先日月姫読本の攻略フローチャートを見た際、四季の気配をアルクェイドと間違えたらしいと書かれていたのに気が付いた。
 月姫読本購入時には既に月姫はコンプリート済みであった為に攻略フローチャートはホトンド見ていなかった事があだとなってしまった……。

 気を取りなおして。

 となると何故ネロは四季とアルクェイドの気配を間違えたのか、という話になる。

 1:ロアがアルクェイドの力の一部を奪ったから
 2:四季が遠野の人間だから


 考えられるとしたらこんなところだろうか。

 1に関しては特に説明の必要はないだろう。
 2に関しては修正前の考察とほぼ同じである。月茶でも明らかにされているように、秋葉はアルクェイドとルーツが同じである。とするとその兄である四季にも同じ事が言えるかもしれない。ならば四季の気配がアルクェイドの気配に似ていたという可能性も有り得るかもしれないという事である。

 しかし以下の理由から2である可能性はやや低いと思われる。

 まず、月姫読本には四季の気配を勘違いした、とは書かれていたものの、秋葉に関しては特に触れられていなかった事。
 ということはネロが間違えて遠野の屋敷に来てしまった事と秋葉の気配とは無関係だったのだろう。ならば四季の気配にだけ反応したのは不自然である。
 ただし略奪の能力の覚醒で述べた事からわかるように、ネロが屋敷に来た時には秋葉の能力は覚醒していない。ならばこの時の秋葉の気配は人間に近かった為反応しなかった、という可能性も考えられる。

 もうひとつは遠野の祖先が真祖ではなく鬼種であるという事。
 上で述べている通り、確かにどちらも超越種であるから鬼種の気配が真祖の気配に似ている可能性はありうると思う。しかしそれはあくまで人間と比べての話。ネロの気配を探る能力の精度は不明だが、それ次第では鬼種と真祖を見分ける事も可能だろう。

 よって、ネロが間違えて遠野の屋敷にやってきたのは1・2両方、というよりは1のみが要因である可能性の方が高いかもしれない。


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