ひぐらしのく頃に
臨時メモ・考察

 ※急いで作ったんで変なところ・見難い所があるかもしれませんが後で直します。

 あんまり検証してない為(だから今までアップせずにいた)おかしな部分があるかもしれませんが、要するに罪滅し編が出る前に試験終了直前の解答用紙の空欄埋めよろしく急いでアップした物なのでスルーしてやってください。
 私的捜査ファイルとビジュアルファンブック関連の大半を含めメモするのをサボってたので今回の更新に間に合わなかった物もありますが、それらはもう時間が無いんで諦めた。

 ※色々追加しました(2005/12/29)

 表題が赤字表記されている部分が今回の更新分。各編の最下部にまとめてあります。
 ちなみに私は結局祟殺し編の大災害関連の真相に関しては推理・考察に書いた「政府がやっちゃった説」でいっちゃおうかと思います。あんまり検証していないんで自信はありませんが……。
 ともかく追加した分は大概前述の仮説に基づいたものだと思っていただければ。


━━━━━━━━私的捜査ファイル(仮)━━━━━━━━
 ■熊ちゃんは車両照会をしていない?
 大石さんが同行していなかったから車両照会をする前にトラブルに巻き込まれた?


━━━━━━━━鬼隠し編━━━━━━━━
 ■風邪薬は
 入江診療所になんらかのやましい裏の顔がある事の伏線?
 圭一に与えた風邪薬自体は普通に風邪薬だったが、圭一の奇行を知り、原因は自分たちが間違えて怪しい薬を渡してしまったのではと思い違いをしたとか。

 ■注射器型のペン?
 最後に魅音が持ち出した物。この注射器に関してはあの場面を読み返してみると、圭一の幻覚だったとするには「富竹さんと同じになってもらう」という魅音のセリフ以前に圭一は魅音が取り出した物を注射器であると認識しているのがネック。大石さんから聞かされた話から未知の薬物の存在を考えていた場面もあったし、彼がよほどの重症だったのであれば可能性はなくはないが……。
 最初は怪しい薬物の入った注射器なのだと見せかけて実はサインペンでしたーというオチにする予定だった。つまり、圭ちゃんが勝手に私達の事を誤解しているんだよというメッセージのつもりだった。が、ネタばらしをする前に圭一の予想外の抵抗にあってしまったという事もあり得るだろうか?

 ■圭一は本当にレナと魅音を殺害しているのか?
 圭一自身が返り血を浴びているという描写が見当たらないのが気になる。バット持ってただけ。

 ■圭一と悟史の行動が一致した理由
 ・インタビューにて竜騎士さんはふたりは違った個性の持ち主であると明言している
  →違った個性の持ち主を同じ行動に導く何かが存在?
 ・沙都子のトラップ講座
  →意図的にではなく自然発生したトラップ?
  →同講座ではトラップにはめる対象の思考パターンを想定してのものだが、その想定する思考パターンを特定の個人に限定せず複数の人間に対象範囲を広げる事も不可能ではないかもしれない。
 ・両者がおかれた環境の一致
  →周囲は敵ばかりと錯覚?

 ■改竄されたメモ・消えた「注射器」

 可能性1

 大石さんが捜査続行を目論んでやった事。祟りを園崎の仕業と考えている大石さんにしてみれば、削除箇所が残っている事によって狂人の犯行として決着がついて捜査が終了してしまうのは好ましくなかった。
 また、注射器も上で述べたような物だったり、そうでなくとも何か別の物であった場合、圭一が狂っていた事の決め手になってしまうので処分する必要がある。

 可能性2

 目明し編にて仄めかされた祟り執行者達。彼等は園崎をスケープゴートにしているような気がする。あるいは意図的に罪を着せようとしている。
 なら、メモが削除された結果園崎が怪しまれる内容となる事。そして削除された個所は薬物に関する話。そして注射器は持ち去られた。執行者の正体が入江診療所の人達だったのかも?
→バラバラ殺人の被害者の件は? 単に圭一の精神状態が正常ではなかったと読み取れる個所を消しておきたかった?

 ■竜宮家が茨城に引っ越したのは
 ダム計画発足(昭和五十年十月)の翌年。

 ■もしも鬼隠し編の謎の大半が圭一の幻覚・妄想によるものだとすると
 このシナリオは何のために存在するのか。もしかしたらやはり統合失調症がこの作品の深い部分に関わってきているのだろうか。

 ■扉の向こうのレナ
 本当に電話をしている間ずっとそこにいたのか? 圭一が勝手にそう思っただけで本当は早々に帰ってしまった可能性は?

 ■ダムで遭遇したふたりをレナが知らないと言い切ったのは何故か
 その言い方が過去の事件について問われた際に知らないふりをした時とそっくりだと圭一は思っている。同じ理由でそういうリアクションをしていたのなら圭一に精神的負担をかけたくなかったという事なのだろう。
 ふたりは精神面でなんらかの異常が発生しているかもしれないと判断された圭一を捕らえる為に派遣されたの可能性はないだろうか。しかしそうである事を圭一に知られると症状が悪化するかもしれない。祟殺し編での入江先生の対応からも、精神になんらかの異常が生じている人間に対して「お前は異常者だ」と突き付けるような行為はタブーである事の裏付けになっていると思う。つまり、ダムの工事現場跡で遭遇したふたりは後から駆け付けたレナに、「自分達は存在しなかった事にしておけ」と指示したのではないだろうか?
 そもそも何故医者を「呼んだ」のか。あの時の圭一の怪我は打撲程度。あとは顔をすりむいたくらいだろうか。その程度で医者を「呼ぶ」だろうか?
 派遣されたと思われるふたりは園崎か、或いは入江診療所のスタッフか。どっちかというと前者かな? 後者ならそのまま病院に連れて行った方が良いと思うし。しかし圭一は後に家を囲んでいた大人たちをダム現場で襲ってきた二人と雰囲気が似ているとも言っているので後者も否定しきれないような。
 ちなみにこの時入江先生が動いたのは、圭一の奇行の原因が風邪薬にある為責任を感じたから?

 ■レナが圭一の母の不在とラーメンの事を知っていたのは何故か
 母親が出かける前に電話でレナに圭一に夕食を作ってほしいと頼んだのだろう。その時ついでに話したのかもしれない。或いは朝圭一が待ち合わせ場所に来なかった為に前原家へ向かったレナに対して……とか。
 圭一の母がそういう事をする可能性は充分ありうる。彼女はレナの料理の腕前を知っているし、祟殺し編では家を留守にする時圭一が自炊できるかどうかについて心配していた。出かける際に圭一にそれを確認できなかった鬼隠し編では念の為そういった事を頼みやすい人に頼んだという事は十分にあり得ると思う。更に言うなら祟殺し編ではあまり近所付合いをしていない事を大石さんに指摘されている。この事からもしも圭一の母がこういった頼み事をするなら相手は誰になるか……かなり搾られてくるだろう。
 また、前日自身の死を仄めかしていた息子を不安に思った母の行動としても納得がいく気がする。圭一のこの言動がなかった祟殺し編では似たような状況でもわりとほったらかし。
 明確な裏付けはないが、しかし超常的な手段によってレナがセブンスマートでのラーメンの話を知ったというのはないだろう。何故なら問題の会話の後にその後に「悪ふざけが過ぎたなら謝るよ」と言っているから。なお、綿流し編で魅音バイト先はスーパー。仮にそのスーパーがセブンスマートだったら圭一の母からではなく魅音からラーメンに関するエピソードを聞いていた可能性も考えられる。

 或いは綿流し編で梨花と沙都子の行方を推理したのと同様、状況証拠から?
 レナの推理力ならば、雛見沢に来てからまだ日が浅いとはいえ、圭一の事を良く見ていさえすれば自ずと彼の行動パターンから夕飯はカップラーメンで済ますという事も予測できるかもしれないし、カップラーメンの銘柄も普段セブンスマートを利用してそこのラインアップの傾向を知り、かつ圭一の食の好みを圭一との付き合いから知っていれば……?
 つまり、綿流し編をやっていればレナにそういう長所(推理力)がある事がわかるのでなんら奇怪な現象ではないのだが、鬼隠し編の圭一は精神的に不安定だった上にレナのそういった側面を知らなかったからあそこまで動揺することになったと。
 あの時のレナの言動からしてもあれは状況証拠からの予測であった可能性も否定しきれないかもしれない。

 ■エンジェルモートでの大石さんとの食事
 たしかどっかのメモにエンジェルモートに魅音か詩音が居たから大石さんと会っていた事を知られたのかーと書いた気がしますが、改めて考えるとお疲れ様会では単に園崎の店だからとしか言われてなかったっけ。
 そういや時間的に詩音は詩音で学校に行っている筈だし、サボっていたにしても本来学校に行っている筈の時間帯に詩音を働かせるような事はしなさそうな気も。
 しかし大石さん、わざわざここで食事をするという事は、彼の性格からして釣りなのかなやはり。「圭一が大石と接触している」と雛見沢(園崎)に敢えて知らせるのが目的で。

 ■悟史のロッカーには名札が貼られてなかった
 祟殺し編には北条と書かれていた筈だけど……。

 ■富竹「ジロウ」
 レナ同様カタカナである事が、本来は違う名前である事の伏線?

 ■興宮署から五分
 それだけで雛見沢の電話ボックスに辿り着くには相当なスピードが必要。パトカーは元から村内に居た?

 ■圭一の死の真相は?
 別の歴史での出来事になりますが、「雛見沢症候群」と同じケースだったのではないだろうか。
 圭一自身が富竹さんの死をこれまでで最も祟りらしいというような感想を述べていた筈。
 祟殺し編の後半に出てくる記者の死が圭一の予言通りであったのも、記者の頭に圭一の言葉がよぎった結果無意識に……という事だったのかも? だとすると雛見沢症候群と記者のケースは伏線だったという事に。
 或いはドーパミンによって覚醒剤の禁断症状と同じ現象が起こり得るかどうか?

 ■綿流しの周期
 60年くらい。前回は明治末期だった。

 ■エピローグでの警察の推測
 針の件とか、メモの意図とか、事実とは異なっている。この物語の謎を解くキーが「思い違い」である事のヒント?

 ■富竹さんの死
 まず彼はいかなる人物か。既に祟殺し編推理・考察でも述べた通り、彼が防衛庁所属の自衛官で、雛見沢の実情を探りに来ていたのであればこのシナリオにおける、自分が余所者である事を気にし、かつそれによって危害を加えられる可能性を考えているかのような言動にも頷ける。
 それに、鬼隠し編や祟殺し編ではダム現場で圭一と顔をあわせたりしている。そこは基本的に村人が近寄らない場所であるにも拘らず。これもダム現場という場所の過去を考えると、雛見沢という村を彼が調査していたのであれば合点がいく。加えて野鳥の撮影をしているという名目があれば、そんな場所に居たとしても怪しまれる事はないだろう。

 となると、彼も罪滅し編メモの「オヤシロさまの祟りにあった者たちの共通点」の項で述べたように各シナリオで暴走した人達同様、「孤立していて」「ひどいストレス」に苛まれていた(少なくとも彼の視点から述べれば)可能性は充分考えられるだろう。何かがキッカケでその溜め込んでいた物が暴発したのではないだろうか。
 何せ既に罪滅し編で述べられているように、寄生虫妄想症という物は実在している。
 ちなみに私自身、強いストレスを受けた際に体のどこかをひっかいた経験があります。それを考えるとあながちあり得ない事じゃない気がするような。
 それに、富竹さんは数年前から何度と無く雛見沢を訪れている。精神的疲労が潜在的に蓄積していてもおかしくはないと思われる。

 では、「キッカケ」は一体なんだったのか。
 彼は暴行を受けている。目明し編によれば彼らが祭具殿に侵入した事は早々にばれている。では、その件で村の若い衆に囲まれてひと悶着あったとしても、なんら不思議ではなかったかもしれない。
 無論祟りシステムなど幻影なので、暴行を加えた側に命を取る気までは無かっただろう。が、富竹さんの主観ではあくまで雛見沢村は敵対者・余所者を殺害する事を躊躇しない集団であったと思われる。そこで複数の人間に囲まれた。命の危険を感じてもおかしくはないだろう。これはこのシナリオにおける圭一や罪滅し編におけるレナの状況に似ている。
 尤も、富竹さんに暴行を加えた犯人が何者であるかに関しては、実際の所(私は)手がかりらしきものを作中からは見つけられない。だが、何者かによる暴行がキッカケとなって富竹さんの精神が限界点を超えてしまった可能性は高そうだと思ったのでした。

 ■ダム現場で遭遇した二人組
 祟殺し編推理・考察に書いた「政府がやっちゃった説」に関連して考えると、富竹さんの死(或いは連絡途絶)をキッカケに雛見沢に潜入していた自衛隊の隊員だった可能性も考えられるかも。だとすると彼らの格闘能力にも納得がいくのですが。
 レナがこの二人を知らないと言い張ったのは、あくまで秘密裏に潜入していたわけだから脅迫じみた口止めをされたから? うーん……。

 ■おはぎに入れられていた物がタバスコである件の伏線
 綿流し編での弁当の差し入れ時の会話などがこれにあたるだろうか。
 ここでは圭一がタバスコでも入っているんじゃないかというような事を言っているが、詩音に扮した魅音はお姉じゃないんだからそんな事しないと言っている。
 更にその後、タバスコやマスタード、「裁縫針」くらいは入れそうだとも言っている。やはりこれはヒントだったのかもしれない。
 この部分を読んでタバスコかマスタードだったのではと思いかけた事はあったんだけど、いくら圭一がおかしくなっているからってそれを針と間違えるかなあと思ってました。その時私が思っていた以上に圭一は重症だったという事なのだろうか。
 ともかく結局おはぎに入れてあった物は何だったのか、上記以外のヒントらしき記述は見つけられず、結局「針以外の何か」としか、罪滅し編が出る前の段階では書けませんでした。

 ただ、その罪滅し編で圭一の回想に魅音がおはぎにタバスコを入れる場面まで入っているのがひっかかってますが。
 これは圭一がタバスコだったと思い込もうとしている事を意味していると解釈するべきか、それとも実際に入っていたのはタバスコで、件のシーンだけは圭一の想像なわけであり、単なる演出の問題として気にしないべきなのだろうか。

 だが、お弁当差し入れのシーンが実際「タバスコであった」事を示すヒントであったとすると、こんなさりげないシーンが実は全然違う場面の謎を解くヒントになっているという事になるわけで、ひぐらしを謎解きゲームとしてみた場合無駄のない理想的な構図にそれだけ近くなったと言えるよなあ、と思ったり。

 ■風邪薬と精神病との関連はありうるか
 「エフェドリン」とよばれる成分が含まれている場合、統合失調症の人に投与するのは良くないらしい。なんでも幻覚症状を起こしうるとか。そういや罪滅し編でレナは風邪っぽかったが、風邪薬を飲んでいた可能性もあるだろうか。
 じゃあ、入江診療所で打ってもらった注射や、出された薬にこの成分が含まれていた可能性はあるだろうか? 取り敢えずその後の一場面の描写を以下に。

 > 横になってどのくらいたっただろう。 
 > 外は暗くなりかけていた。
 > 体は汗でぐっしょりだった。……ちゃんと寝巻きに着替えた方がいいかもしれない。


 エフェドリンにも発汗作用があるらしいのだが……果たして? で、翌日も熱っぽさは残り、体調不良。であった。明確に幻覚作用が生じるのはこの後っちゃあ後ではある。
 ただ、エフェドリンを含む薬を処方するケースを考えると、圭一の例に該当するかどうかちょっと微妙な気もする。この辺はもうちょっと調べてみないとなんとも言えないのですが。


━━━━━━━━綿流し編━━━━━━━━
 ■鷹野さんの死亡推定時刻
 予め友人(リサ?)の保険証を気付かれないよう処分する。その後その友人が歯の治療をする際に保険証を貸せばトリックは成立する。
 鷹野さんは自身に様々な危険が迫る事はもとより承知しており、故に幾つかの保険を用意しておいたのでは? デンタルクリニックの治療記録および身代わりの件は保険のひとつ。実際には他にもいくつか保険を用意していたのであれば、悪魔じみた予測能力で身代わりが必要になる事態を予測していたというような無理な話にはならないと思う。まあ、保険を複数用意していた事自体は妄想ではありますが。
 身代わりが発見されたのが岐阜県だったのは、管轄が違えばそれだけ死亡推定時刻の件が大石さん達の耳に入るまでに時間がかかる。要するに時間稼ぎでは?
 なお、筋は通るが裏づけは少なくとも私には見つけられなかった。じゃあヒントくらいはないのかと考えてふと思い当たったのが部活動のひとつの「ガンパイトランプ」。
 どのようなカードであるかを判別するための要素を偽装するという手段がゲーム中用いられていた点が、上記のトリックと符合するような気がするような。

 ■醤油が切れたのは?
 魅音(真)が梨花をおびき寄せる為になんらかの細工をした可能性も一度考えたのだが、どうやらそれはなさそうである。鬼隠し編の同時期に醤油を買いに行かねばならない、と梨花が言っている。つまり梨花と沙都子の家の醤油はあの頃には切れているという事になる。

 ■双子の忌避の理由
 自己像幻視と関連はあるだろうか?
 鬼の血の濃い御三家はそういった精神障害を発祥する確率が高いため、双子はまさにドッペルゲンガー(オヤシロさまの祟り)の具現でもあり、恐れた? だから魅音と詩音は別々の場所で暮らしている?

 ■つばめが巣を作る場所は?
 園崎邸玄関の謎の石の件ですが。なんかのヒントになってんのかなこれ?


━━━━━━━━祟殺し編━━━━━━━━
 ■電話に出たのは魅音か詩音か
 電話に出た時は圭一が名乗るまで誰だか分からない様子だった。沙都子の事はほったらかしだったと述べている。
 「悟史くん」という呼称が出てくるが……、魅音も場合によってはこの呼称を用いるのでこれだけで断定はできないかも?
 電話によると悟史は祭に沙都子を連れて行くよう頼んだらしい。確かに詩音は悟史にとって彼女に近い存在であったようなので、頼んだ相手が実は詩音であったとしても不自然ではないかもしれない。だが、そうなると以下のことと矛盾する。
 綿流し編のTIPSからもわかるように沙都子は詩音を知らなかった。更に言うとレナも詩音を知らない。
 鬼隠し編では今年は圭一もいるから四凶爆闘ではなくて五凶爆闘だと言われている。
 という事は、昭和五十七年の祭では沙都子が四凶爆闘に参加していた事から悟史が沙都子を預けた相手は魅音だったと考えないと不自然だと思う。
 ただし、詩音に断わられたからその後魅音に頼んだ、或いは頼まれる前から魅音は沙都子を祭りに誘っていたとも考えられる。
 電話に出たのが魅音だったとした場合、悟史くんという呼称はたまたま彼女の女性的な側面が出て来た結果でしょう。
 しかし魅音だったとしても沙都子をほったらかしにしていたという点と矛盾する。

 以上は目明し編が出る前に書いた文章。目明し編で当時の詩音が詩音として出歩けない状況だった事が初めて明らかにされたわけだから、以前は上記の電話の相手及び悟史の電話を受けたのが魅音と詩音どちらであったのかが判断つかなかった。

 また、沙都子を祭りに誘うには集会所の電話を使ったらしい。が、この件に関して詩音が電話をするのは不自然では?
 「口裏合わせ」では詩音が圭一にちょっかいを出そうとしたみたいな事を言っている。詩音が祭に参加していたのならそうしたであろう事がわかるのは実は魅音に見える彼女は詩音だったから? 双子だからといってあそこまで詳細に行動を予測できるとは限らない。
 もしや仮定すると大災害後に自殺した詩音は入れ替わっていた魅音??
 「どうして圭ちゃんが悟史くんとまったく同じ電話をしてきたのかわからないけれど……」に続けて何かを言おうとしていた。今度こそ約束を守ると言おうとしていた?

 ■詩音はどう動いたか
 ・詩音の綿流し編/目明し編での行動目的は仇を探す事
 詩音は悟史が叔母殺しの犯人だと思っている。ならば、悟史から受けた電話とホトンド同じ内容の電話を圭一がしてきたのなら、彼が一体何を計画しているのか容易く想像できるだろう。
 祭り前日で圭一から電話を受けたのが彼女なら、圭一を利用するのでは?
 では、圭一をかばったのも詩音?

 ・目明し編の詩音は圭一を監視する事によって「仇」を探そうとしていた
 祟殺し編では執行者側となった圭一を監視する事によって圭一が祟りシステムの上位者とコンタクトをとる機会を監視していた?
 遺体を移動したのは詩音?
 沙都子も悟史が死んでいるならその仇を取りたいだろうし、生きているなら行方を知りたいだろう。故に、詩音に協力して演技していた?
 或いは圭一の電話から悟史との約束を思い出して、罪滅ぼし? 目明し編で出来なかった行動?

 魅音はレナの宝捜しには付き合わない。実は祭り翌日に顔をあわせたのは魅音ではかくて詩音だっからかも?

 ・詩音は祟殺し編でも祭具殿に入ったのか
 可能性はある。もしそうならメモしたようにこれが最大の分岐点だと思うので、園崎本家で魅音と入れ替わる可能性も……?
 口裏合わせで「祭りの時に詩音が圭一を誘った」とあったが、これはそのシナリオを作ったのは詩音本人だから?

 ■間宮リナ殺害の犯人は本当に園崎か
 これも園崎をスケープゴートにしていただけである可能性も否定しきれないか?
 そもそも目明し編で魅音が、園崎に殺されたのなら遺体は例の井戸に、と言っている。だから川で発見されるのは不自然かもしれない。犯人は園崎の仕業として見せかけたかったのではないだろうか?

 ■叔父の暴力はなかった?
 沙都子のトラップは構って欲しいから。つまり叔父に虐待を受けていると見せかける事によって構ってもらっていた?
 叔父は彼女をこき使ってはいたが、直接的な暴力はふるっていなかったのかも。それでも沙都子の反応からするに、性的虐待は本当かもしれない。
 過去の話。通報後に虐待がエスカレートした件に関しては叔母についてしか言及されていなかった気がする。
 叔父はその時点であまり虐待はしなくなった? 圭一が警察のふりをして電話したときや、入江先生への態度から自分よりも力(特に権力)ある者には媚び諂うタイプであるように思える。通報を受けて一度騒ぎになったら虐待は止めそうだ。
 しかし本当に虐待はしていなかったのに(本人は直接的な暴力を振るっていなければ虐待はしていないと考えているのだろう)また通報されて今回の叔父は激怒したのかも。
 そして物語後半の彼女の狂乱は圭一による叔父と梨花(彼女も圭一が殺害したと沙都子は思いこんでいる)の殺害によって自分の軽はずみな行動が招いた惨劇だと認識した故だろうか?
 更に、目明し編を見る限りも叔父の方が虐待をした事実は存在しない。どっちかというと家庭はほったらかしな感じだった。

 ■鷹野さんが死んだことが診療所に知れたのは
 翌日の夕方。

 ■大石さんに死体を埋めた場所を教えたのは
 入江先生?
 大石さんはこの後富竹さん事件に関する捜査中に失踪するのでこの日に雛見沢にやってきていてもおかしくない事と、雛見沢と興宮を繋ぐ道は一本しかない事からたまたま通りかかって圭一を発見したという可能性もなくはない。
 しかし警察の若い衆はスコップなどを携帯していて、予め穴を掘ることになる事を想定していた。つまり、たまたま通りがかったらマークしていた人物(圭一)が不審な行動を取っていたので気付かれないよう取り囲んだ、というわけではなさそう。

 ■沙都子の叔父はどうなった?
 途中から圭一の妄想へと入れ替わっており、実際には死んでいなかった?
 しかし頭部を強打された為逃走しつつも山中で力尽き、結局発見されなかったとか……。
 沙都子が叔父は居たと述べているのは何故か?
 恨み帳で書かれてた内容は、そのやり口からむしろ叔父よりも叔母に近いような?

 ■主婦撲殺事件の犯人とされる人物
 沙都子の叔父を殺害したと告白した圭一に対する入江先生の反応からして、彼なら悟史の罪を消してやろうとした可能性も考えられるが……しかし犯人とされている人物は入江診療所に居たのか?

 ■鉄平の行方に関する情報
 警察は「沙都子の叔父は行方をくらました」と認識。
 富竹さんは「生きて興宮(?)にいると」言っていた。
 つまり雛見沢側には行方は筒抜け?

 ■入江先生の睡眠薬自殺について
 使用された睡眠薬はラボナール?
 だとすると、詩音が入江先生に対してこれを自白剤として使用した可能性も考えられるかもしれない?
 →目明し編メモでも触れた、「最初に転校という言い方をしだしたのは誰か」知りたがっていた詩音が、入江先生を怪しいと思った?

 ■ナンバー照会
 日付・時刻は6/20 20:08。
 で、誰の車だったのかについてですが。
 本編で車を持っている事が明かにされているのは入江先生、鷹野さん、詩音、葛西さん、圭一の父、牧野さん、沙都子の叔父。
 まず圭一の父は……絶対この作品のどの事件にも関わりがないとはまだ断言できないかもしれませんが、素直に考えて彼の車は除外して良いと思う。
 それに大石さんが前原家の事情に詳しかった事から警察も一応ある程度注目しているような気がするので、前原家の車であるなら照会要請を受けた側にもなんらかのリアクションがありそうな気がしなくも無く。まあ、これまた断言は出来ませんが。
 S号指定なしなので、園崎関連の車ではないから葛西さんは除外。
 特記事項もなく、ごく普通の村人の車。興宮在住である事が明かされている鷹野さんの車と詩音のバイクもこの時点で除外される。てか、鷹野さんの車だとしたらなんらかのリアクションがありそうな気がする。
 また、暇潰し編によると熊ちゃんは富竹さんの事件関連の事情聴取中に連絡を絶ったという。恐らく祟殺し編での大石さんも素直に考えて同じ仕事中に連絡を絶ったと考えた方が良いだろう。
 つまり、そういった目的で立ち寄りそうな場所で発見された車なのかもしれない。
 同じく暇潰し編で大石さんは入江先生の車とすれ違っている。つまり、彼の車は知っている可能性が高いと思う。もしも彼の車であるならば、ナンバー照会をしたのは本当に彼の車であるかどうか確認する為……だろうか?
 となると、「そこに入江先生の車がある」と不自然な場所にその車があった?
 或いは白いワゴン?
 しかし入江先生は雛見沢の人間ではない。
 沙都子の叔父のバイクは沈んだ所を圭一が確認している。
 あれ? 牧野さんしか残ってねえ(汗)

 ■圭一が助かった理由
 鬼隠し編で出て来た昔話→本来目撃者がいなければその昔話自体語り継がれている筈がない。その逆を何者かが狙った?

 ■梨花が殺害されているにもかかわらず
 綿流し編では大災害が起きていない。大災害が人災なら犯人は?

 ■圭一の死亡理由
 再びガスが噴出した時期と大体一致する。ガスの噴出が政府の嘘だとしたら、圭一も政府によって葬られた? 圭一にインタビューしていた記者も?

 ■口裏あわせについて
 罪滅し編で明らかにされた事によると、梨花は沙都子を救うために圭一が戦った事を知っている。つまり、「圭一が何をしたか」を知っているように思える。これも彼女を含めた学校の生徒達が、祭の日の圭一の行動に関する口裏あわせをしていた事の裏付けになるかもしれない。

 ■沙都子の言う「叔父」は何者か
 圭一による沙都子の叔父殺害は確かであるにも拘らず、その後叔父が沙都子の前に普通に現れたという件について。これは上の「詩音はどう動いたか」に関連しての推測ですが、実際にその時間に北条家に現れたのは詩音だったのではないだろうか。
 この祟殺し編において彼女が悟史を消した犯人へ繋がる何かを求めて圭一を泳がせていたのであれば、同様に北条鉄平以外の祟り候補とされる沙都子を監視しに出向いていたとしてもおかしくはないかもしれない。
 また、沙都子をひどく嫌っている詩音なら「恨み帳」にあるような行動を取りそうである。

 ■何故詩音を「叔父」だと言ったのか
 「恨み帳」の内容から察するに、叔父と同じモノが憑いていると感じたから? うーん……。

 ■本当のオヤシロさまの祟り

 終盤は吊橋での会話における以下の沙都子の言葉。

 > ………聞いたの私! オヤシロさまは…本当に祟りを成すときは…本人をすぐに殺さないんだ、って!! 親しい人から順に殺して…みんな殺してから…最後に殺すんだ、ってッ!!

 沙都子は「聞いたの」と言ってた。一体誰から聞いたのか。上でのこのシナリオにおける詩音の行動推測が正しければ、詩音であったという考えも出来るかもしれない。
 そもそも本人をすぐに殺さず親しい人間から順に……というのは綿流し編/目明し編における詩音の考えと一致する。一方オカルトマニアである鷹野さんの研究の中にすら、そういった記述は見当たらなかった。
 これは詩音が圭一との電話の最中に即興ででっちあげたオリジナルであり、それを沙都子が「聞いた」という事は、圭一視点では描かれていない所で沙都子と詩音が接触していた事を示すのではないかと思ったのだが……?
 「沙都子の言う「叔父」は何者か」の項で述べたように詩音が北条邸でひどく沙都子を罵っていたのであれば、彼女を精神的に痛めつける為にこういった作り話を思い浮かんだという事もありうるのではないだろうか。
 「綿流し編/目明し編」と「祟殺し編」という世界の違いはあれど同じ思考回路を持った同一人物なのだから、全く同じ内容の「本当のオヤシロさまの祟り」を思い浮かんでもおかしくはないと思う。

 ■お風呂で一万数える
 詩音は目明し編の沙都子を殺すシーンで1000回ごめんなさいを言えば沙都子を開放してやると魅音に言っている。お風呂で一万数えろってのも嫌がらせの方向性としては似ている気がするので、そう言っていた人物が実は詩音だったという事の伏線……とするのは考えすぎかな?

 ■沙都子は何故祟りなどという非科学的な物を信じるに至ったのか
 このシナリオにおける圭一と似たような物だと思う。呪った人間が死んだ。それが一度きりであったのならば、偶然で片付けていただろう。それが彼の場合二度三度と続いてしまった。
 沙都子の身にも似たような事が起きている。トラウマとなっている祭具殿侵入の思い出がまず起点となる。次いで二年目の祟りとされる事件、四年目の悟史失踪、そして今回の圭一の変貌。
 これらの件に加え、聞かされた「本当のオヤシロさまの祟り」の話が自身の置かれた境遇と気味が悪いくらいに一致していた事。これだけ揃えば祟りを信じてしまっても無理からぬ事なのかもしれない。

 ■死体を移動させたのは誰か
 やはり詩音だろうか。魅音(のふりをしている詩音かな?)とレナがダム現場へ来るよう圭一に言ったのはそこに死体を移動させてあるからか、それとも三人でそこへ移動させる作業をやろうとしていたのか。

 ■シナリオの穴
 仮に死体を移動させたのが詩音(或いはレナ等協力者が居るかもしれない?)であったとすると、「口裏あわせ」の為のシナリオを描いたのも彼女で、それが雨の結果奉納演舞が中止になっている可能性が考慮に入れられておらず片手落ちの内容であったのは、彼女が実は当日圭一の動向を監視していたが故に実は祭りの場には居なかったからこそであるという解釈も可能かも?
 また、シナリオを描いたのが詩音であった場合、その目的は圭一を守る為というよりは圭一に接触してくる人間を調べる為(そこから悟史の仇に繋がるかもしれないという考えで)という事になるかもしれない。

 ■詩音は何故自殺したのか
 このシナリオにおいても沙都子を殺している? 彼女が沙都子を監視していたのであれば、沙都子が圭一を吊橋から突き落とした事を知り得た可能性が考えられるかも。それは詩音にしてみれば、妹を護ろう奮闘した兄を裏切る行為……つまり悟史に対する裏切り行為に見えたのではないだろうか。
 そして雛見沢大災害。詩音にとっても他人事ではないだろう。精神的にかかる負荷は尋常ではないと思われる。加えて沙都子を殺してしまった事により、悟史との約束を破った事になると気付き、完全に精神をわずらってしまった?

 ■祟りは偶然である事の暗示?
 祟殺し編推理・考察に書いた「政府がやっちゃった説」に関連して。
 祟殺し編における圭一の位置付けは政府や雛見沢に該当し、圭一の視点からは祟った結果実際に相手が死んだように見える事は五年連続して起こったとされる祟りに該当するかも。
 要するに何者かの意思によって五年連続で綿流しの日に事件が起きたかのように見えるが、実際は本当に別個の事件であったという事の暗示だったりするのかもしれないと。

 ■圭一は何故死んだのか
 これまた祟殺し編推理・考察に書いた「政府がやっちゃった説」に関連して。というかそちらに書き忘れたみたいなので。
 圭一が気を失っていた沢は、ガスの発生源が鬼ヶ淵沼であれば本来毒ガスにさらされ続けた筈の場所である。にも拘らず彼が生きていたという事は前述のガスの発生源の話は誤りであるという事の証明になる。
 幸いマスコミは圭一の証言の方が間違っていると解釈しているようだが、ずっとそのままであるという保障はない。
 よって鬼ヶ淵沼からのガス発生が虚偽である事の生き証人となりかねない彼は防衛庁にしてみれば消えてもらいたい存在であり……故に暗殺されたという事もあり得るだろうか?

 ■祟殺し編が「最短のシナリオ」と称される理由
 沙都子が梨花から離れて梨花を襲いやすくなったから?

 ■入江先生の死
 どうやら他編と比較してみるに、梨花の死、大災害が起きる歴史においてはかならず彼の自殺も起きる。なんらかの関連がある可能性が高いだろう。
 梨花を殺した犯人は入江先生なのか? しかし動機がよくわからない。その後自殺する理由も良くわからない。

 ■梨花殺しの犯人
 睡眠薬で眠らせた後に腹を割くという方法。そんな犯行が可能っぽいのは鷹野さんか入江先生。入江診療所の医師の中には他に可能な人も居るかもしれないけど、立ち絵の無い人はちょっと。
 で、鷹野さんと入江先生の内で動機がありそうなのは、研究ノートの件を考慮に入れれば鷹野さん。よって本命鷹野さん、対抗入江先生か。
 鷹野さんだと仮定すると、梨花の死・入江先生の死・大災害のみっつがリンクしているっぽい事を考慮に入れると、何故入江先生が自殺したか、或いは何故殺されたのかという問題が出てくる。
 入江先生だとすると、上でも述べたけど動機が見当たらないのと、犯行後に何故自殺したのか(或いは何故殺されたのか)わからないのが問題。
 あちらを立てればこちらが立たず。困った。
 ではどちらかが単独で行った事ではなく、共犯だったとするとどうだろうか。
 例えばなんらかの方法で鷹野さんが入江先生を梨花殺害に協力させた。罪の意識に耐えかねて入江先生自殺、或いは口封じの為に鷹野さんによって殺されるとか。
 ……どうやって協力させるのかという問題が。

 ■綿流しの夜の鷹野さんの行動
 車の中に富竹さんの自転車。開けられないトランク。
 トランクの中身候補は、後に岐阜で焼死体として発見される鷹野さんの身代わり(リサさん?)か、実はまだ生きていた富竹さんか。富竹さんはあの場所で死んだ事は確定みたいだし、あの時トランクの中に居たのなら生きていた可能性が高いと思うんだけど。
 自転車の件は……警察によってこれが発見された場所は、実は乗り捨てた場所ではなかったという事の証左だろうか。
 だとすると何故鷹野さんはそこに自転車を置いたのか。考えられるとしたらそこが襲撃地点だと思わせる為なんだろうけど……。襲撃地点を誤認させるメリットはなんだろう。


━━━━━━━━暇潰し編━━━━━━━━
 ■誘拐チームのコードネーム
 雲雀とか鶯とか。山狗も彼等の一員? 入江診療所は元誘拐チーム? しかし入江先生は石臼のTIPSによればあまり事情を知らないようだが?

 ■圭一の「シンパシー」での孤立っぷり
 予定調和とは相反した存在である事を示していたのかも。

 ■誘拐チームは園崎とは無関係
 罪滅し編によればそうだとか。そういや犯人は本家がどうのこうの言っていたが、そんな手がかりになるような言動をあからさまにする方がそもそもおかしいと解釈するべきだったか?
 だとすると、園崎お魎による開放命令が彼らに伝わっていたかどうかは微妙で、山中での戦闘において赤坂さんや大石さんは、実は一歩間違えると危険な状況だった?


━━━━━━━━目明し編━━━━━━━━
 ■背後の気配の正体
 詩音の場合ころころ変わる。これでは結局圭一達が感じていた気配の正体はなんだったのかわけがわからなくなるかもしれませんが、むしろ私は今回の詩音の例から本人の主観によってころころ変わる幻覚であるとするヒントであると解釈。

 ■入江先生のリアクション
 祟殺し編で鷹野さんが焼死体となって発見されたという報告を受けた後の入江先生のリアクション。祟りなど実在してたまるかと興奮していた。
 これは「自分達が祟り執行者」であるが故に、祟りなど実在しない事を「誰よりも」よく理解していたからこそ、自分達の預かり知らぬ「祟り」に遭遇して動揺した?

 ■北条家から四年目の犯行現場までの距離
 悟史が犯行現場として予定していた場所と実際の遺体発見現場が同じであるという確証が得られない。
 まず、悟史が犯行現場として予定していた場所は最低でも徒歩五分はあるだろうか? それ以下なら流石に性格の悪い叔母でも自力で持ち運ぶような気がしないでもないんで。しかし改めて考えてみると手ぶらで歩いて一分程度の距離でもあれだけの大荷物を持ち運ぶなら結構きついかも?
 だが、悟史は現場の下調べに直接出向いている。つまり、家の窓から見渡せる範囲ではないと思う。
 誰かが遺体発見→警察へ通報→牧野さんがそれを知り、お魎さんへ報告。ここまでに最低でも10分位はかかるのでは? 何故なら牧野さんは既に警察が動いているような事を言っている。
 これらの事を踏まえて四年目のタイムテーブルを見ると、悟史が犯人だとは考えがたいような気がする。敢えて詳細な時刻を明かしたのは演出的な理由のみならず、暗に悟史による犯行は不可能に近い事を示すヒント?

 ■祟りの被害者に北条姓が多いのは
 北条が敵視されていたからではなく、彼等を敵視していた園崎こそが真のターゲットであった為? 或いは単に園崎に濡れ衣を着せるため?

 ■鷹野さんとされる人物の遺体が発見されるか否かは何によって決定されるか
 鬼隠し編では詩音が一緒に祭具殿に忍びこんでおらず、ひとりが祟り、ひとりが鬼隠し(生け贄)というパターンに当てはめたが、詩音と圭一が忍びこんだ綿流し編ではふたりが祟り、ふたりが鬼隠し(生け贄)、恐らく詩音のみ一緒に忍びこんだ(?)祟殺し編ではふたりが祟り、詩音と梨花が鬼隠し(生け贄)として当てはめた?
 ちょっと違うような気もするけど……。しかしもしかしたら詩音が祭具殿に一緒に侵入するかどうかはポイントになっていそうな気がちょっとする。

 ■祟りに驚くほど共通点がある理由
 雨の停留所での会話を読み返してみると、レナに相談した悟史は最初は夢見が悪かっただけであるらしい。そしてレナはその後「足音」等の数々の現象に関して「予告」したのだという。つまり、それ以前は彼の周辺にそんな現象は起こっていなかった。
 鬼隠し編の圭一も事前にレナとのやり取りにそういった妄想をする原因となった事柄ととれるものは存在する。詩音に至ってはいうまでもない。
 ただし祟殺し編の圭一に関しては厳しい。が、バーベキューパーティーの帰りに悟史の失踪に関して問い詰めた際の会話からそういった内容はなくもない。
 もしかしたらレナが「祟り」という、言うなれば伝染性精神病の感染源とでもいうべき存在だったのではないだろうか?

 ■鬼隠しには時間的に多少の猶予?
 しかし綿流しの夜よりも後に「鬼隠し」になったとされる二人(最初の事件の主犯と、四年目の悟史)は梨花の「予言」には含まれていない。

 ■お魎のけじめって何?
 物語と全然関連のない部分だったらまあそれまでですが、もしも関連があると仮定したら。
 詩音を間引こうとして、しかし思いとどまった事?
 暇潰し編のTIPSで魅音が、自分や詩音が死んだら悲しむか、と問うた時に否定しなかった。つまり、実はお魎は詩音の事も大切に思っていた事の伏線?

 ■悟史の金属バット
 他のシナリオでは何故かロッカーに。本当に凶器として使用されたんだろうか?

 ■悟史が失踪した日が沙都子の誕生日だった理由
 祟りシステムの三要素のひとつに「綿流し」という特別な時期設定があり、これによって方向性の曖昧な殺意をそこに集中させているようなものだったわけだが(理屈の上ではそうだが現実には村人の誰も祟りを執行していない可能性が高いけれど)、悟史が失踪した理由もこれと似ているかもしれない?
 つまり、「特別な日」に「特別な行動」をとるという事で。

 ■大石さんは何故姉妹の入れかわりに気付いたか
 井戸で死亡していたのは刺青からして魅音。しかしマンションから転落した方も魅音の格好をしていた事から推理したのかも?
 で、病室では魅音の格好をした詩音と圭一とのやり取りからその推理を裏付ける情報が得られないかと考えてたとか?

 ■祟殺し編での口裏あわせは
 悟史の時に出来なかったから同じ失敗を繰り返さないようにと魅音が考えての事?
 或いはこちらも詩音が考えた?

 ■四年目の祟りの犯人は
 既に述べている通り悟史による犯行は、絶対に無いとは言い切れないが難しい気がする。
 そもそも書き手である竜騎士さんが作中で詳細な時刻表示を行ったのは何故か。単なる演出? かもしれないけど、「この事件に限って」そんな演出をするという辺りから時間的に犯行が厳しい事を示すヒントなんじゃないかとどうしても思ってしまうんですよね。
 加えて悟史のバットは上でも述べたようにロッカーに残っているわけで。殺人を犯した凶器をわざわざ残しておくだろうか? あれだけ綿密に叔母殺害計画を練っていた人物が、それでは肝心な所で片手落ちであると思う。

 ■悟史は何処へ消えたのか
 東京はないと思う。悟史を匿っている何者かがいたとして、その人物が流した偽の情報だろうか?
 そもそも失踪直前の悟史の精神状態を考えると、東京に行くなどという事は考えがたい。何故なら彼は自分が「オヤシロさまの祟り」にあっていると思い込んでいる可能性が高いからである。
 ご存知の通りオヤシロさまは、雛見沢へ入る者のみならず、出て行く者をも許さないとされる。その話は悟史も知る所である筈。
 しかし作中のご時世、流石に厳密な意味で雛見沢を出ないというのは難しい。結果詩音によると子供達の間で勝手に作られたルールでは確か、興宮あたりまでならばセーフだとかなんとか。
 となるとそのルールに従えば悟史も興宮から出ていない可能性が高いと思う。目明し編のフレデリカの詩の解釈は詩音が本当は悟史は遠くへ消えたわけではない事を暗示していると解釈するのが最も自然ではないかと思うわけですが、まさにその通りの状況なのではないかという考えです。

 さて、子供である彼が単独で失踪できるとは考えにくいです。やはり匿っている人間が居ると考えた方がしっくりくる。園崎は無さそうな気がする。魅音も詩音もその事実を知らないってのは不自然だし。
 となると作中で登場している人物でそれが可能なのはやはり入江先生なのかなあ。でも彼がそうしているととれる描写は……うーん。
 あと、序盤で詩音がしばらくの間興宮でこっそり生活していた事を考えると、悟史も多少の変装で正体がばれる事無く一年を過ごす事も不可能ではないかもしれないと思った。

 ■注射器

 ・注射直後に痙攣(ただし、かなり乱暴に注射)
 ・顔色は真っ青に

  →チアノーゼ?
 ・全身から脂汗
 ・目の焦点は定まらず、体はふらつく。平衡感覚がなくなり、立っているのも困難。
 ・吐き気がするのか、嘔吐でもしかけるような奇声をあげる

  →急性アルコール中毒?
   →注射器の中身はワイン?


━━━━━━━━全編共通━━━━━━━━
 ■祟りの特徴

 圭一
 ・祟殺し編
 現実感の希薄化→自分の体の感覚が現実とずれているような感じ。

 ■何故惨劇は起こるのか
 罪滅し編メモの「オヤシロさまの祟りにあった者たちの共通点」の項で述べた事柄が大きいのではないかと思う。
 惨劇を巻き起こした者達はかならず一人で事態の解決にあたろうとした。だから第三者から客観的な意見が取り入れられる事がない。
 例えば罪滅し編で圭一もレナの妄想を一時期信じてしまっている。が、魅音からその矛盾点を指摘される事によって目が覚めた。
 ところが惨劇を巻き起こしてしまった人達は、比較的早い段階からこの時の圭一にとっての魅音に該当する人物から意見を伺おうとしなかった。だから自分だけの推理という名の妄想が循環し、蓄積され、後戻りの出来ないところまで突き進んでしまったのではないだろうか。
 しかも彼らの周囲には魅音とは逆の役割を果たす人物が存在する。間違った雛見沢像を信じきっている大石さんである。その彼の、実は前提からして間違えている推理を吹き込まれる事が事態の悪化に拍車をかけていたのではないかと思われる。
 事実、鬼隠し編の圭一、綿流し編/目明し編の詩音、罪滅し編のレナ。いずれも大石さんと深く関り、彼から情報を得ている。
 大石さんはオヤシロさまの使いとされているが、本人にその意思はなくともある意味その通りの存在になってしまっていたと言えるのかも知れない。

 ■カタカナの名前
 リナは源氏名(?)。レナは本名ではない。富竹さんのジロウは偽名っぽい。じゃあリサさんも偽名?
 オヤシロさまは?

 ■二年目の祟り
 ・祟殺し編終盤の吊橋での会話における以下の沙都子の言葉。

 >「……………思えば、………………ひょっとすると…。…………あの人たちも、…圭一さんと同じものに乗り移られていたのかもしれない。…………あの時は…殺されるとしか思わなかったから、…そこまで考えは及ばなかったけど…。……今ならわかる。………あれは……乗り移った、…何か悪いものの仕業だった。」

 ・北条家はご存知の通り、雛見沢内部において酷い扱いを受けていた。両親が精神的に磨耗していた可能性も考えられる。

 ・暇潰し編における梨花の「予言」の中では、この二年目の事件は或いは「事故」というべきものだったのかもしれないとも述べている。

 ・私的捜査ファイル(仮)によれば、事故現場の検証の結果柵がもろくなっていたのは事実であり、ああいう事故が起きた可能性は考えられるようだ。

 ・そして事件当時の沙都子の行動。本人は眠かったから車で寝ていたというが、それを裏付ける証拠は見当たらない。

 これらの事から推測するに、この事件の真相は精神的に磨耗していた両親がちょっとしたきっかけで普段とは違う言動を見せ、結果沙都子が「殺される」と誤解して抵抗、揉みあいになり、突き飛ばされた両親は本来なら柵にぶつかっただけで済んだところ、その柵がもろくなっていたが故に事件へと発生したといった所だったのではないだろうか。

 ■三年目の祟り
 北条家ほどではないにせよ、日和見だった神主さんも村内ではあまり良い感情はもたれていなかった。神主さん本人がその事を感じ取っていればそれなりにストレスとなっていただろう。
 そんな状況下で雛見沢の「敵」とみなされていた人物が、連続して綿流しの祭の夜に何らかの形で死亡。そこから雛見沢の祟りシステムの存在を推測……とまではいかずとも、自分になんらかの形で危害が加わる可能性はあるかもしれないとは考えていたのかも? 結果、心労がたたって、という事だったのだろうか?


 ※四年目については目明し編の項にて


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