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漫画版月姫感想 03/8/21

 個人的に一番ポイント高かったのはアルク17分割。適当にバラバラにしただけじゃなくてちゃんと原作のテキストに忠実に描いているし、切断面がうっすら見えていたりするのも。月姫にはこういう毒が必要ですよ。志貴の表情も素晴らしかった(笑)
 17分割に関して視覚的に比較したい人はからすやまさんとこの月姫コンテンツにある「アルクェイド図」を。

 その後普通に血の付いた服等が処分されてた(?)あたり琥珀さんが原作通り暗躍しているのだろうか。志貴を連れてきたのも彼女らしいし。
 しかし琥珀さんも翡翠も普通の使用人で終わりそうだと思っていたんですがどうなるんでしょ。遠野家ルートもちょっとかじっていくのだろうか。
 七つ夜を手渡していたのが琥珀さんではないので彼女の策略がひとつ減ってますけどね。これは話の展開を早めなければならない都合上かもしれませんが。
 ちなみに七つ夜はデザインがメルブラ準拠でしたね。これがオフィシャルとして決定、という事で良いのかな。
 それを冒頭で志貴に手渡していた啓子さん。わざわざ武内さんがデザインを起こしたらしい。見た目は30代後半〜40代前半くらい? もう少し若いかと思ってたんですが、まあそもそもそれはファンの勝手な妄想でしょう(笑)

 今回結構出番のあったさっちんは有彦共々クラスメイトのひとりで終わるのかそれとも。むしろシエル先輩よりも出番があったくらいだから吸血鬼化してストーリーに関わってくる可能性も考えられますが。
 そのシエル先輩は単なる顔だしで終了。実はあの時点で暗示をかけていた……という事はないでしょうね。その後の有彦とのやり取りを見るに、志貴に暗示にかかった様子はない。でも有彦は既にかかっているようだし、学校への潜入作業自体は既に完了済みである模様。

 佐々木少年さんは13階段を幻視しているご様子(DIARYより)。ですが全体的な感想としては、原作ではかなり長かったアルクとの再会までをうまく1話でまとめられてて良かったじゃないでしょうか。ちょっと残念なのは秋葉達との8年ぶりの再会が不意打ち気味になってしまった事だろうか。
 ともあれ原作を知らない作者が好き勝手やっちゃった作品では決してないので、安心してオススメできると思います。



漫画版月姫感想、の書き忘れ 03/8/21

 >遠野家ルートもちょっとかじっていくのだろうか
 って所で書こうと思ってたのに忘れてました。回想で七夜襲撃シーンが出てきましたね。ゲームのアルクルートでは七夜に関して全く触れられなかったので可能性としてはあり得るかもなあと。
 ところでこのシーンの七夜の人々、みんな着物姿でした。いや、そういうイメージではあったけどそうと明言はされてなかったんで。タイプムーンさんの方の監修が入ってるのなら「そうである」という事が明らかになったといえるかもですね。



マンガ版月姫第2話感想 03/9/21

 今回もアルクの出番はほとんどなし。
 シエル先輩はようやく本格的に絡んできた。といっても暗示かけただけですが。前回手を振ってた時点では特に何もしてなかったようですね。あれも暗示の下準備だった、という可能性もなきにしもあらずですが。

 ひとつ気になったのがこの食事シーンでのさっちんのセリフ。いつもシエル先輩含めて4人で食事してたという事ですが、原作の彼女は遠くから志貴を見ているだけであまり接点がなかったのだから、「シエル先輩も一緒」という点だけが暗示による錯覚だったとしてもちょっと食い違う。ならば第1話を読んだ時にもなんとなく思ってたんですが、マンガ版のさっちんは学校では志貴達とよく一緒に行動しているという設定なのかも。

 そのさっちんの吸血鬼化ですが、なさそうですね。むしろ死亡フラグが確定した回でありました。やっぱり報われないのか……。
 家族でホテルで食事とあったけど、恐らくそこはアルクが1フロア借り切ってるホテルであり、ネロ教授が襲撃してくるのだろう。志貴が部屋の外へ様子を見に出た時にさっちんが襲われててしかし間に合わずという展開か、もしくはホテル脱出後にニュースで知るという事になるのだろうか。少なくともアニメ版だと後者のようですが。
 とするとさっちん死亡がキッカケで対ネロ戦で志貴のスイッチが入るという事になるのかも。原作で運悪く公園を通りかかった少女のかわりにさっちんが、という事になるんだろう。
 ところで二次創作ではありますが歌月に収録された「黎明」ではネロ教授に食われた少女が一時的に復活してましたが、じゃあ随分前に「今日の」でも紹介した佐々木少年さんのサイトにあるネロさっちん絵(DIARYの7/4)は実は……って流石にないか。

 さて、次は月下庭園。アニメ版の1〜4話までの粗筋が公開されてたけど、ここまでで既にネロ教授は倒してるっぽいですね。となると大体本編の一日分≒アニメ一話分という計算になるわけか。
 あ、遠野の屋敷の資料が。斜め上から見下ろしたような構図で見るのははじめてかも。志貴の部屋はマンガの方で既に出てましたな。
 今回のバトミントン部が閉じ込められる事件や前回の七夜全滅の回想等を見た時も思ったんですが、ビジュアルノベルでは描ききれなかった部分も新たに視覚的に楽しめるようになるのがマンガやアニメの利点でありますね。



マンガ版月姫第3話感想 03/10/24

 今回ほぼ原作にそって進んだだけなので、あんまり書くことないですな。
 とりあえずアルクはやっぱり笑顔が良いなあ。ラストの笑顔がステキです。ブチキレた時の表情も素晴らしい。
 あとは教授の黒犬。弾丸のような突進、そしてそのまま壁に張り付くあたりには迫力があって良かった。戦闘の描写はかなり期待が持てそうですな。
 恐らく次回あたりになると思うネロ教授の初登場が楽しみです。



マンガ版月姫第4話感想 03/12/1

 なんかここしばらく色んな事に忙殺されてたもんで遅くなってしまいましたが感想いきます。

 コミックス出たら買うつもりだし、そろそろ立ち読みで済ませようかとも思ってたんですが、表紙につられて買ってしまいました。
 そして早々に吸血鬼の中でもおばかな方だという事を志貴に見抜かれるアルク。彼女のお天気ぶりを存分に堪能させていただきました。
 特にガムテープ。個人的に原作ではお気に入りの要素のひとつなのだけれどアニメでは削られていただけに、マンガではカットされなかったのが嬉しくてならないです(笑)
 で、これに関して志貴に突っ込まれた時の一瞬の間。そしてムキになって言い訳するアルク。ここがまた笑った。
 あとは薬ビンをまじまじと見つめる彼女がまたお気に入りだったりする。好奇心旺盛な所がよく出ているんじゃないかと。

 で、最後なんですが、アルクの手当をするのにハサミが必要→代用品は無いかと探してみたら七夜のナイフ発見→これがきっかけとなってアルクをどうやって殺したのかという話へと持っていくという組み立て方が良。
 原作の世界設定に関する解説部分を全て再現するとテンポが悪くなってしまうので、必然的にカットしなければならない所が出てくるわけですが、ただカットするだけだと所々話の繋がりに不自然な個所が出てきてしまう。
 それをうまく繋ぎ直すというのもこういった原作付きの作品を手がける人の腕の見せ所だと思う。その点巧いなあと思った次第。



マンガ版月姫第5話感想 03/12/31

 ネロが良い。単に強敵として描かれているだけでなく、彼の非人間的な部分がよく描かれてる。特に幼い姉妹を無慈悲に食らう際、結局一度としてふたりに視線を向ける事が無かったところ。
 例えばテレビを見ながら軽く何かをつまむ、という状況で食べ物をいちいち手にとって特別に意識したりはしないと思う。丁度あの時のネロはそれに近かったんじゃないかと。

 原作でもネロはずっと近くにいた志貴の存在を認識してなかったりする。要するに彼にとって人間という存在は基本的にその程度のものでしかないという事なんだと思われます。
 件の場面のネロの意識の中で最重要だったのは標的たる真祖の姫君であり、ホテルに居た人間達を食うという行為はついでに食事をとったという程度の事でしかなかったんでしょう。

 最初に犠牲になったボーイの演出も良。下半身のみを描いた構図で固定したまま、言葉が途切れた一瞬の間の後に上半身を失った下半身が崩れ落ちる。
 なんか、ネロらしいネロを久し振りに見たような気がする……次回以降が楽しみです。



マンガ版月姫第6話感想 04/2/14

 既に第7話が目前ではありますが感想を。

 志貴覚醒。殺人機械らしさが出ていてステキです。欲を言えばスイッチ切り替わるまでの内面の描写をもっと入れて欲しかったかも。
 ネロ。原作でもお馴染みの片目閉じてる顔がさりげなくあったり。そして「出口などない……」というあのメルブラのセリフが挿入されてるのは巧いなと。
 アルク。脱出法が派手でカッコイイ。壁面を爪でがりがりやって減速しつつ降りる様がなんともアルクらしく、ていうかアルクでないと出来ないなあと思えて良かった。
 シエル先輩はシスターっぽい姿に萌え。幾何学模様のような軌跡を描く剣の結界がカッコイイ。

 全体的に見てファンサービス満点といった印象。そして何より戦闘描写が派手な上にキャラの雰囲気が出ていて隅から隅まで大満足でした。


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