歌月トーク(6)


 順番はテケトーです。

 その51 なにげに

 七夜が暗殺者集団だという事は月姫本編からもほのめかされてましたが、そうであると断言されたのは今回の歌月がはじめてでありますね。


 その52 魚を捌く志貴

 志貴は刃物を扱うのが得意ですがそれは戦闘に限った事じゃない事が翡翠の代わりに魚を捌くシーンからわかりましたね。
 てことは幼い頃の志貴と四季と秋葉での陣取りゲーム、四季が画数の少ないカタカナで"シキ"と刻んでたのは彼がそれだけ知恵の働く子供だったからとして、志貴が画数の多い漢字で"志貴"と刻んでたのは実はハンデかなんかだったりして。
 で、秋葉はプライドが高いから自分も漢字で刻んでたとか。もしくは志貴の真似をしてただけだとか。


 その53 イフの話(4)

 (3)で四季は連れてこないだろう、なんて書いたけど、よくよく考えてみたらこのイフの世界では四季は死んでるのかもしれないなあ。本編において四季が生き延びる事ができたのは反転時にたまたま居合せた志貴の命を奪ったからですからね。つまり志貴と出会わない世界においては反転したら普通に槙久に処断されてそれで終わっていたのかもしれない。だけどもしかしたら屋敷の別の人間の命を奪って生き延びたかも…。その場合は琥珀さんに薬漬けにされてるんだろうか。

 或いはたまたま反転した時にそばに誰もおらず、被害者を出さなかったため槙久に処断される事なくそのまま無事に(?)ロアとして覚醒、などということもありうるかもしれない。
 その場合は秋葉も槙久もロアの配下の死徒とされてしまうのか…。しかしこれは最強の軍勢と言えますな。遠野だけでなくその分家、そして三咲町の住人達も支配下におくわけですから。
 遠野やその分家は混血だから素の状態でも並の人間より強い。そのうえ死徒化したら並の死徒などよりも強いのでは。
 さらに三咲町にはさっちんや有彦がいる。
 さっちんは知ってのとおり吸血鬼として優れた才能を持っている。その才能故にロアの意思に反して独立できたわけですが、うまく味方につければ相当な戦力になるでしょう。
 有彦は没となったエピソードに吸血鬼化して志貴と対決、というものがあったらしいから何気にさっちん同様霊的ポテンシャルが高いという裏設定があるのかもしれない。まあ、没になったエピソードの話しだからその設定自体没になってるかもしれませんけど。
 とにかくまあ、そんなわけで遠野を従えたロアの軍勢の戦力は計り知れないものとなるわけですな。

 特に秋葉。彼女は攻撃力が桁外れに高い一方で防御力が並、という弱点があったけどこれも死徒化し復元呪詛によって補われるし。その強さは二十七祖に入れたとしても上位レベルにまで食いこみそうな気がする。これではイフの世界の七夜志貴といえど直死を持たぬが故にかなり苦戦しそうですね。ただ、死徒になって昼間活動しづらくなったことにより襲撃には夜を選ぶでしょう。そのために攻撃力が幾分落ちるのでそこに付け入る隙はありそうです。
 あ、死徒は親である死徒を倒して世代交代する事があるというから下手すっと秋葉がロアを倒してしまっているかもしれない。まあ、ロアは頭が回るからあらかじめ手は打っておきそうな気もしますが。

 さて、七夜襲撃に関してですが、この場合槙久はロアの手下に成り下がってしまうので自分の意思で七夜を襲撃するということはないだろう。ロアが戯れで槙久に力を貸す、なんてことはひょっとしたら有るかも?
 あ、でもそれがなくとも七夜は刀崎と付き合いがあるからロアの手が刀崎にまで伸びればなんらかのカタチで両者は衝突する可能性もなくはないもしれない。


 その54 槙久ってそんなに強いんだろうか??

 月姫本編での回想を見ても大体察しがつきますが、七夜一族は実質軋間一人に皆殺しにされたものの、志貴の母を殺し、志貴を殺しかけたのは軋間ではなく槙久だったと思われます。
 軋間と遭遇し、別れた後に問題のシーンへと続くようですからね。

 さて、ここで気になる事がひとつ。この軋間との遭遇後、森の奥で複数の七夜の人間のバラバラ死体を志貴は目の当たりにしてます。文章からして七夜の人間の死体であることはほぼ間違いないでしょう。そしてその中に槙久と思われる人物が立っていた。てことは槙久って複数の七夜の人間をまとめて相手にして倒せるほど強いと言う事だろうか?
 …あんまりそんな感じはしないんだけどなあ。そこまで強いならあえて軋間を連れてくる事もなかっただろうと思うので。

 恐らくあれは軋間のような予想外の怪物によって引っ掻き回されたために七夜という組織が混乱し、そこに付け入って不意打ちをかましたんじゃないでしょうか。つまり黄理が槙久の私兵を叩いた時と同じ事を軋間が結果として行った事になった。これなら槙久が複数の七夜の人間をしとめる事ができたとしても無理はないかと。

 いや、槙久が檄弱って言いたいわけじゃないんですよ。彼は強い部類に入るんだと思います。ただ強いと言っても七夜の人間と一対一なら勝てる可能性がある程度だと思ってるので複数を相手に圧勝というのは流石に無理があるんじゃないかと思ったわけです。


 その55 なぜ夜を選んだか

 その45でなんであえて夜をえらんだんだーなんて書きましたが、そういえば秋葉が夜は遠野の血が活性化するとかなんとか言ってましたね。てことは槙久が襲撃に夜を選んだのは自分達の能力が最も高まる時間帯だからなのかもしれませんね。


 その56 なぜ軋間の首は折れかけたのか

 数十回の左首への攻撃から突如右へ切り返しただけでなぜそれほどまでに大きなダメージを与える事が出来たのか?
 結果としてそれはかなわなかったが黄理はそれに軋間の首を折れる可能性をみていたようだし。

 思うに軋間の体の硬度は彼の意思によって変化するのではないでしょうか。案外戦闘時以外は人間と大差ないという可能性も。黄理との初遭遇時には体が傷だらけでしたがこれも気を抜いて体の硬度を落とした時についた傷なのかも。それに黄理に目を潰されてますからね。単に眼球の硬度は上げられなかっただけかもしれませんが…。

 で、黄理との戦闘時。軋間は能力こそ優れていますが鍛錬とよべるものは行ってないようなので戦闘は素人な筈。故にひたすら黄理が同じ場所を攻撃してくるものだからその攻撃を受けている部分周辺に意識が集中してしまい、他が疎かになった。結果として攻撃を受けつづけていた左首以外の硬度がほんの僅かだが落ちてしまったために右首へ不意打ちとして食らったダメージが通常よりも大きくなったのでは。

 更に言うなら硬度が落ちた場所に一撃入れるだけではまだ決定力に欠ける。つまり、黄理が左側から打ちつづけたのは反対側の硬度を落とすだけでなくそこに一撃入れた際に与えるダメージをより大きくするためにあらかじめ首にダメージを蓄積させておくためだったということでしょう。


 その57 軋間という名の由来

 人と魔の狭間で軋む、という意味なんだろうか?


 その58 紅赤朱

 月姫本編での回想で小我としての理性が大我としての理性に呑みこまれたとか、なんとか。そんなふうに志貴が解説してくれてます。
 ここでふと思い出したのが阿頼耶識に関する事。
 自然から独立した存在である人間の意識は恐らく阿頼耶識より深い領域からの干渉は受けないのではないでしょうか。もし干渉を受けるようであれば真祖が生み出される事もなかったはず。直接人間の意識に干渉してどうにかしてしまえば良いわけですからね。だからこそ人間は自然から独立した存在であるのだと思います。具体的にどんなメカニズムなのかはわかりませんが干渉に対する抵抗力なりが備わっているのかもしれません。
 対して恐らく超越種であると思われる鬼種は自然から独立した存在である人間とは違いその意識は世界に直結している可能性があるのでは。

 ならばその混血は?

 単純に混血が人間と魔との中間だと考えるならば、恐らく純粋な人間よりも阿頼耶識よりも更に深い領域からの干渉に対する抵抗力が弱いのだと思います。
 故にその能力を使いすぎると自然、魔に傾いていってしまう。遠野の人間は能力は使いすぎると遠野よりになってしまうと本編でもありましたしね。
 特に魔の血が濃いものほどその抵抗力は弱く、さほど能力を行使せずとも堕ちてしまう危険性が高いのではないでしょうか。軋間などがその例に入るのだろうと思います。

 つまり、最初に述べた小我が大我に…というのは人間の意識の(多分)最深層である阿頼耶識のうち、その紅赤朱の意識を司っていた部分(?)がさらに深い領域にある世界の意思に呑みこまれた、ということなんじゃないでしょうか。


 その59 遠野槙久に似た男

 志貴の記憶にある槙久に似た男。これは軋間なのか、槙久本人なのか。親戚同士だから軋間の容姿が槙久に似ていたという可能性も有りうるかもしれません。が、私は恐らく槙久本人だったのではないかと思ってます。
 本編の回想や赤い鬼神を読む限り志貴が軋間と遭遇した時は彼が暴れている真っ最中ではなかった筈。それにその槙久に似た男を見たのは"広場"であったらしい。広場に辿り着いたのは軋間とわかれた後だし、そこで遭遇したのが槙久だった筈。


 その60 斎木の強さ

 赤い鬼神ではあっさり、しかも徹底的に黄理に殺されてますが決して弱くはない、むしろ強い部類に入ると思います。理由としては槙久が斎木の傍に付く事ができる立場でありながら斎木抹殺の役を負わなかった事。
 その54でも書きましたが槙久って弱くない筈。単純に能力の差でいうなら七夜の人間よりも優れてるでしょう。奇襲抜きで真正面から闘うならむしろ槙久の方が有利ではないかと。だからその54で槙久が複数の七夜の人間を倒せたのは軋間にひっかきまわされて相手が後手後手にまわっていたため自身よりも能力的に優れた混血に対抗するためのノウハウを活かせる状態ではなかったからこそ単純な能力で上回っていた槙久が勝てたのではないかと思うわけです。

 そんな槙久が斎木抹殺の役を負わなかったということは、斎木の能力が槙久を上回っていたという事ではないでしょうか。

 また、その能力は外界へ干渉するタイプだったのでは。黄理が押し入ってきた時に「その能力を叩きつけた」という表現が使われてました。こういう表現は離れた敵を攻撃できるタイプの能力に用いられるのが普通ではないかと。
 ちなみに月姫での四季の言葉によれば槙久の能力は外界へ干渉するタイプではなかったようです。槙久は相手に近づかなければ攻撃できないが斎木は離れた相手を攻撃できる。これだけで斎木の方が有利だといえるでしょう。
 ではこの射程距離の違いからくる有利不利の問題が組織が槙久に斎木抹殺の役目を与えなかった決定的な理由なのだろうか?
 しかし既に述べたとおり槙久は斎木に近づく事ができる立場にあった事から射程距離のハンデはかなり小さくなる筈。それでも槙久では確実に斎木を仕留められるという保証がないと退魔組織が判断したということになる。だとすると、能力の殺傷力においてまでも斎木の方が槙久を上回っていたという事になるんじゃないでしょうか。


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