アニメFate/stay night雑記(8)

 アニメ版Fate/stay nightの感想とか。
 原作のネタバレもありますので、原作未プレイの方は読まない方が良いかもしれません。
 元よりこのサイト自体が原作を扱ったサイトなんですが、検索して直接ここに辿り付く人も居るかもしれませんので一応。

 第二十二話 願いの果て  第二十二話 / 第二十三話 / 第二十四話

 ■エーデルフェルトの双子館
 祝・バゼットさんアニメ出演……? 取り敢えず出演できたかどうか勝負ならハサンには勝ったよ。そのマスターには負けたけど。
 洋館の形状もちゃんとホロゥのデザインに準拠していたみたいですね。
 というわけで省略されるかもと思ったこの場面ですが、一応ありましたね。それでも最低限の時間しか割かれていなかったのはやっぱりというべきか。いやまあ、こっちに関しては別に不満じゃありませんが。

 ■短かったランサーVSギルガメッシュ
 むしろ時間的な面で不満だったのはこちら。繰り返しになりますが、もうちょっと時間調整を早い段階からじっくり考えて欲しかったです。

 ランサーには矢よけの加護があるが、これは全体攻撃に関しては対象外なので、ギルの掃射に対応できなかったのも無理からぬ事かもしれない。それにギルが矢として放っているのはどれも宝具の原型。普通の飛び道具とは次元が違う。
 しかしセイバーが宝具掃射にある程度対応出来ていたのだからランサーも、とも思ったのだけど、戦場が狭い室内であったが故の不利だったのかな?
 すぐに壁、つまり行き止まりにぶち当たってしまうからランサーはその敏捷性を回避行動に活かせない。これが真アサシンや七夜だったら壁や天井を足場にして回避しまくったかもしれないんですが。
 セイバーもVSギル戦は広い場所だったから回避がしやすかったとも考えられるかも。

 同様に、狭い室内であるが故に投げるゲイボルクは出しづらかったのかもしれないですね。アーチャー戦のように遠くから投擲する事が可能であれば良かったんでしょうが、思いっきりギルの射程内に入ってるあの状況じゃ、投げる際の隙が大きすぎるかもしれない。飛び上がって投げる体勢になった瞬間を狙い撃ちされるかも。

 そして天の鎖は神性を持つランサーには天敵。早々にこれを使う辺り、慢心王とはとても思えん(笑) 

 まあそんなわけで、ランサーがギルにあっさりと敗れた事自体は仕方が無い事なのかもしれない。

 けれどそれでもどうにか奮戦する兄貴をもう少し見たかったと思う。
 例えば最初はどうにか回避するがやがて壁にぶち当たって逃げ場を失うが、それでもなお槍で迎撃し続けてがんばるとか……バーサーカー同様戦闘続行スキルがあるんだから、これを活かして体のあちこちを傷つけられながらも接近、刺す方のゲイボルクを放つとか。
 しかしギルは幸運Aだから完全に回避されて(マスターが士郎であるセイバーはBで、取り敢えず心臓からは外せたので、Aなら完全回避もあり得るかも?)……そこに至ってギルがとうとう存外にしぶといランサーに対して天の鎖を使用するとか……そういった構成であったら個人的には満足だったんですけどね。

 ■ランサーの槍を余裕でかわすギル
 そういえば表題通り、のっけからギルがランサーの槍を余裕でかわしていたりして事にちょっと驚きました。
 これは原作準拠だと変なんだけど(ギルは身体能力こそ結構高いが、戦闘技術では他のサーヴァント達には劣る筈。少なくとも剣士としてはセイバーに及ばないといわれている)、まあ設定変更したのだと考えれば、アリっちゃあアリかもしれないって事で納得しておく。原作を知らない人は気にしないだろうし。
 葛木先生に関してもその後士郎と互角に打ち合ったりさえしなければ、個人的には普通にサーヴァント級の強さへと設定変更されたのだって事で許容できたんだけど。
 逆に原作準拠にするのなら、宝具掃射でランサーの動きの自由度を奪った上でならアリだったんでしょうけどね。どんな攻撃をしてくるか先読みしてしまえばギルくらいの身体能力ならランサークラスの攻撃を凌げたとしてもおかしくはないかもしれない。
 ていうかその宝具掃射ですが、相変わらずレーザーか何かみたいだったな。

 ■カラドボルグ
 とどめの武器がカラドボルグ。原作でもギルは一応カラドボルグの原型は持っているようだ。これとランサーとの因縁を知っていてとどめの武器として選んだんだろうか?
 てか、あのカラドボルグはアーチャー製にそっくりなんだけどこれは気にしちゃいけないか。
 そして鎖で拘束されたランサーの死に様は、生前のそれと似ているなと思った。


 ※以下作成中



 第二十三話 聖杯  第二十二話 / 第二十三話 / 第二十四話

 ■凛VS言峰
 は、遭遇時しか描かれずか。というか士郎が帰ってきたと思い込んでいる段階の凛が妙に嬉しそうに見えるんですがっ。そしてそんな状況で言峰が姿を現したらそりゃ天国から地獄ですな。
 ところで凛が居た部屋の襖が閉じられていたあたり、言峰は立ち去る時に律儀に部屋の襖を閉じていったんだろうかね。瀕死の凛にそんな事をする余裕は無いだろうし。

 ■鞘の摘出
 は、早いな……。
 もう散々書いた理由からそうなりそうな気はしていましたが。
 ああ、しかし原作の同じ箇所を読み直してみたら、こちらもそんなに長いシーンではありませんでした。普通に映像化したら確かにこんなもんなのかな?
 ただ長いシーンではないけれど、士郎が具体的にどうやって鞘を復元するのかを文章中で説明しているので、もしかしたらこれの有無による印象の差もあるのかもしれない。

 ■セイバーVSギルガメッシュ
 やっぱりギルが白兵戦でも強いですね。前回のランサー戦だけ偶々そう描かれたってわけでもなさそうだ。

 原作ではセイバーの怒涛の剣舞で押しているようで……しかし射出される宝具による牽制と、次から次へと手に取る宝具が未知の物であるが故に迂闊に攻める事は出来ないが為に完全には攻め切れないという感じ。
 でもアニメでは宝具射出による牽制は特にせず、手にする宝具を変える描写はあるが、それ以前にセイバーの剣舞に割と簡単に対処している。

 というか宝具掃射攻撃に関してなんですが、原作では必殺攻撃的な位置づけというわけでもなかったように思う。いうなれば強力すぎる通常攻撃というべきか。
 これで相手の動きを制限して、ここぞというタイミングで強力な宝具でトドメを刺す。或いはその物量が圧倒的すぎて、相手の能力次第ではそれだけで決着が付いてしまう事もあると。
 そしてこの攻撃に対して全サーヴァント中でも恐らく上位に位置する戦闘力を誇るであろうセイバーの場合、原作では少しずつ傷を負っていくものの、全く対処できていないわけではありませんでした。
 しかしアニメのセイバーは宝具掃射一回でダウン。最早通常攻撃というよりは、エアに次ぐ必殺技みたいな感じです。まあ原作にしたって必殺技クラスの物を贅沢にも通常攻撃として使っていたって感じなんですが、アニメではそもそも威力が上がっているようにも思える。
 ランサーがギルにあっさり敗れたのは敏捷性を活かしにくい狭い空間だったからではないかと推測しましたが、もしかしたらそれだけが原因じゃなかったのかもしれないですね。

 ここまで違うとやはりラスボスとしての存在感を増すための変更であると考えるべきだろうか。まあ凛ルートを描かないんだからその位の変更はありでしょうが。もしもこの設定で凛ルートをやったとしたら、士郎のギルに対する勝ち目がだいぶ低くなりそうだ。

 個人的には次から次へと色んな宝具を取りだす万国ビックリ宝具ショーをもうちょっと見せて欲しかったのでちょっと残念である。
 エアに関しては先端部分から内部を覗ける構図で起動する場面をアニメで見られたのがちょっと嬉しかった。

 それからセリフに関してですが、川辺での戦いではギルのセリフの数々が削られていて、時間的に仕方が無いとは言え勿体無いと感じたものですが、今回は取り敢えず「三倍持ってこい」が残っていて良かったです。
 欲を言えばセイバーに顔蹴っ飛ばされて「男子を足蹴に……!!」と怒るのも残して欲しかったのだが。ところで蹴られた瞬間のギルの顔がちょっと面白かったです。うん。何度見ても面白い。

 ■ギルガメッシュが大物っぽくなっていた
 そういや十九話での登場時には微妙に小物っぽいというか「放置しても問題の無い危険物」っぽいとか書きましたが、今回は個人的にFateのギルにイメージが近い尊大さを感じさせられました。原作ファンとしてはちょっと安心した。
 演出による所もあるでしょうが、ギルガメッシュ役の関智一さんの演技も微妙に変化しているのかな? 演技について語れるほどじゃないので自信はありませんが。

 ■士郎VS言峰
 投影しない士郎。原作ではカリバーンの投影には時間がかかるから、というような理由付けがされていましたが……アニメの士郎だと干将・莫耶も投影出来る筈なんだよなあ。こっちは交戦中、瞬時に投影できたというのに。
 或いはあれが投影できてもすぐに壊れてしまうような不完全なシロモノだから、と解釈してみようかとも思いましたが、葛木先生相手にそれなりに渡り合っちゃってるから充分実戦に耐えうるレベルだと考えざるを得ない気がしてしまう。やっぱりキャスター編のツギハギはぎこちない。
 尤も原作にしても士郎の投影は時間と共に霧散するような事は無いんだから、予め投影してから行けばよかったんじゃないんだろうか、とも思うわけですが……。



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