アニメFate/stay night雑記(3)

 アニメ版Fate/stay nightの感想とか。
 原作のネタバレもありますので、原作未プレイの方は読まない方が良いかもしれません。
 元よりこのサイト自体が原作を扱ったサイトなんですが、検索して直接ここに辿り付く人も居るかもしれませんので一応。

 第七話 蠢動  第七話 / 第八話 / 第九話

 ついに来た!

 ■セイバー限定解除
 ついに本格的に姿を現したハラペコセイバー。本気出せば藤ねえに匹敵するだろうと原作にて士郎が述べていたが、ここにきてアニメ版でもその「本気」が来たか!

 キッカケとなったのはライダー関連の一件で腹を立てている事でしょうか。セイバーってやけ食いする人だったりして。気をつけろ士郎、セイバーを怒らせると精神的、肉体的(後で道場で鍛錬という名の八つ当たりが待っているから)理由に加えて財政的にも痛いぞ。

 今回の戦果はおかわり五杯と藤ねえの元気の素(納豆)。空腹は敵。第四話でそのような事を言っていたセイバー。最強の敵であるバーサーカーには勝てなかったが、この敵は電撃戦を以って打ち倒しました。
 果たして藤ねえのリベンジはあるか? 有ったら泣くのは主に士郎でしょうが。そして次回以降には美食家としての側面と、士郎のごはんへの依存ぶりも見せて欲しいところである。
 「………………………………雑でした」という迷言はアニメ版でもあると密かに期待しています。

 ■ライダーのサーヴァント
 なんで彼女がライダーだとわかったのか。そういう結論に至った理由の説明は今回もない。やっぱりこれ、脚本の(?)ミスっぽいなあ。
 前回の感想にも書いた通り、消去法で行けばライダーです。そう推測したんだよというフォローがこの七話目に入ってれば或いは良かったかもしれないのですが。六話目放送後に指摘を受けてから辻褄あわせをしたとしても、物語の構造のバランスが悪くなるので実質手遅れだと思う。

 ならばこれまた前回書いたようにアーチャーがライダーを元から知っていた事の伏線にしてしまえば良いのではと思われるかもしれません。これはアニメに無理に入れる必要のある伏線ではないのですが、確かに矛盾も解消でき、構造上の不出来さもなくなるのかもしれない。
 しかし今回アーチャー以外のキャラのセリフにも、普通にライダーのクラスがライダーである(変な言い回しですが)事を前提にした物がありましたので、その僅かな可能性もありえなくなったと思う。

 そういやドラゴンボールZでフリーザが変身できる事を何故かザーボンから聞いた事になっているベジータだとか、アニメ版頭文字Dでガムテープデスマッチを観戦しに来ていた筈なのに、後の拓海とのバトルでは彼の欠点克服に驚いている高橋涼介の例などを思い出したりしました。

 結局、ライダーに関する矛盾はどうにもならないまま放置されそうな気がしてきた。
 テレビで放映されたアニメがDVD収録時に内容が幾分修正される事があるという話は聞きますが、それでも映像部分の修正例の話しか少なくとも私は聞いた事が無い。そして今回の矛盾を修正するには声優さんに録り直しをお願いしなくてはいけないんですよね。
 衛宮邸の結界の有無に関する矛盾もどうするんでしょうかね。ランサー進入の場面に結界の警報音を追加すれば問題なさそうですが、それは可能なのだろうか? 一応こちらは声優さんにお願いする必要はありませんが。

 ■朝の修羅場
 この短いシーンがそのまま四人の関係の縮図になっていましたね。上手い。面白かったです。

 蠢動というタイトルはやはり桜に関連してのもの? 今回も桜と凛の関係にまつわる伏線が入ってますし。凛が桜とすれ違う場面などもそうですが、その前のさりげに弓道部が休みである事を凛が知っているあたりもそうですね。
 しかも士郎、その後の桜へのフォローで嘘ついちゃった。このシーンを観ている時点では無論予告映像の事は知らなかったわけですが、やっぱ普通に考えて今後も凛とは深く関っていくであろう事は読めていましたし。
 本人は嘘をついているつもりなど無いのだろうけど、結果的には同じようなものでしょう。果たしてこれがどう響いていくか。
 アニメ版では黒い聖杯として起動する事はなくとも、凛への嫉妬からなんらかの動きを見せるという展開はあり得るのかな? だとすると臓硯がアニメでも登場するのかどうかが気になりますが。桜の不幸の元凶たるこのじーさんを抜きに桜の凛への嫉妬を描くのは難しいと思うし。

 凛が家に来た理由は、どうやら士郎がセイバーと揉める事に想像が付いていたからであるようで。
 でも原作では特にこういった動きは無かったわけで……凛にこの行動を取らせる、原作には無いがアニメ版には存在する要因はというと……士郎が帰宅した時刻の遅さかな?
 早い時間に帰宅していれば、セイバーと揉めてもその件についてはその日の内に決着する(事実原作ではそうなった)だろう。が、士郎の帰宅がもっと遅かったアニメ版ではそれが次の朝に持ち越される可能性は高いだろう。
 そしてセイバーを丸め込んだ「丸腰で士郎が歩き回っているのは罠っぽい」云々の話。上手い事を言う。この弁舌に長けた点が次週、衛宮邸に逗留するにあたって藤ねえ相手に発揮される事になるわけか(予告映像から推測)。

 一方引き下がったセイバー。
 ここで凛に言われて引き下がったという事は……日曜日に学校についてくるというイベントが発生する確率は下がったかな? いや、或いは休日は人目が少ないが故に敵にとっても動きやすい事も考慮に入れるとやはり付いてこようとするか??
 それはそうと学校に付いて行こうとしていた時のセイバーの顔、何時も通りの仏頂面のようですが、半分意地になっているかのような様子がちょっとかわいかったと思うのは私だけだろうか。

 ■はうわ
 凛と共に居る士郎を目撃した一成、まんま原作通りのセリフを口にするとは(笑)
 今回の一成は特殊なキャラとして輝いていました。特に昼休み、士郎に話しかける場面など普段とは違った意味で生徒会長らしいキャラだったと思います。

 ■アサシン凛
 桜との会話の後に期待通りというかお約束というか、いつの間にか士郎の隣に座っていた凛。次週登場予定(たぶん)の小次郎よりもむしろアサシン適性高そうなのでありました。

 ■発見された美綴
 ゴミの山に放置? 慎二、悪趣味な……。
 ところでこの凛が美綴の件を話す場面で、「なんで遠坂がその事を」と士郎が言うかと思ったのだが……あ、けれどこの件がサーヴァントの仕業である可能性が高いという事であれば、マスターとして情報収集をしているであろう凛がこの話を持ち出してもそんなにおかしな話ではないわけか。
 或いは単に美綴が友人だから気にかけていたからこの件について知り得たとも考えられますが。
 そういやさり気にここで凛が美綴を「綾子」と呼び捨てにしていたあたり、今後彼女たちが友人同士である事をアニメ版でも明かされる事にはなるのだろうか。けれど原作ではこれ以降美綴の出番は無かったから微妙かな?

 ■結界の説明

 以下、凛による結界の解説。

 >結界というのは、一度張られるとあちこちに呪刻を作り、共鳴しながら拡がっていくモノなの。
 >呪刻は新たな呪刻を作り、次第に結界の範囲を広く、強くしていく。そして、対象を全て包み込んでしまうワケ。
 >だから呪刻を破壊すれば、一時的に結界を弱める事が出来る。もっとも、破壊されてもしばらくすると他の呪刻に修復されてしまうから、いたちごっこなんだけどね。


 ん、なんか如何にも公式設定っぽい感じ。少なくとも私の記憶に誤りが無ければ、過去のTYPE-MOON作品でまんまこういう解説は無かったと思います。もしも記憶違いならスミマセン。確証は無いけど恐らくこれはTYPE-MOON側から提供された資料に基づいたセリフなのではないかと思う。

 ところでこの「呪刻」に関する話と発動時のイメージ映像から察するに、赤い天蓋を作り上げている数々の帯状のモノは、「呪刻」から発せられた力の流れだという事なのだろうか。
 この映像自体は原作にもありましたが、それが呪刻から発せられているとは断言できなかったので。まあ、「呪刻」の話をしている場面でこの映像が出ていた点から、両者を勝手に結びつけて考えただけなんですが。

 ■呪刻つぶし
 これはアニメオリジナルで、原作では省略されていた場面ですね。これまでは原作の一部を省略する事はあってもその逆は無かったので嬉しいです。今後も出来るだけこういう要素は入れて欲しいと思う。
 特に面白かったのは男子トイレに呪刻があった場面。のっしのっしと敵地に攻め入る凛さま、漢らしいです(笑)

 ■遠坂って猫かぶってたんだな
 んー、アニメ版でも確かに学園一の優等生だとは言われてたけどね。いや、もうこれだけで納得しておくべきか。実際に猫かぶってる凛を、絶対に描く必要があるというわけでもないし。
 ただそれでも欲を言えば、折角今回士郎と一緒に登校したのだからセイバールートのように、学園のアイドルが男と一緒に登校してきたという事件に周囲が騒ぐシーンを入れて欲しかったかな。

 ■結界の基点
 弓道場にある結界の基点。これだけ普通に目に見えるのはなんでだろ。その前の結界探しの場面では平時は凛にすらすぐには見破れないほど巧妙に隠されていた筈なのだが。
 帰ろうとした士郎が唐突に悪寒に襲われていた。普段は隠しているが丁度あのタイミングで呪刻の力を開放したが故に、士郎がそれに反応したといった所なのだろうか。
 つまり力を解放する場合、どうしても隠す事は出来なくなる。故に士郎や、下手したら一般人の目にも見えるようになる。そしてあの場面でそうした理由が結界の再構築であれば、辻褄は合うかもしれない。
 推理というよりはほぼ想像ですけどね。
 ……或いは慎二の方針によりわざと隠さなかったという事も考えられるか? 慎二は士郎を味方に引き込もうと考えているのだろうし。


 【今後の展開予想】

 ■士郎を間桐邸に誘う慎二
 どうやらこの流れだと次回間桐邸での会談、同盟持ちかけという展開になりそうだ。過去の予想自体はアタリだったのだけど、そこに至る過程が間違っていたので実質ハズレなのかなこれ。

 原作の凛ルートでは士郎が慎二の家に付いて行く展開にはなりませんが、こちらでは前提として美綴関連の慎二の不謹慎な言動が士郎の頭にあった事、そして結界を張ったのが慎二だと士郎が知った事が理由として挙げられると思う。それが無いアニメ版では普通に付いて行くという事になるのだろうか。
 一応、今回のラストでは慎二が結界は自分がはらせたと明かしてはいませんでしたよね。セイバールートの時のようにすっとぼけて士郎をまるめこもうという腹なのだろうか。

 しかし原作の方を読み直してみると、アニメのこの流れだと慎二は自身が結界をはらせたと明かしてしまいそうな気もしないでもない。その理由としてはまず以下の比較を。

 【セイバールート六日目】
 凛が同居
   →凛と一緒に登校、結果朝の段階で結界の基点の「探し方」を知る
      →気になった士郎が昼休みに単独で結界の基点探しへ
         →弓道場が怪しいと察したところで慎二に遭遇

 【凛ルート六日目】
 凛が同居していない
   →凛とは別々に登校
      →慎二の美綴に関する士郎を怒らせる言動
         →士郎は昼休みに単独で動かないので慎二と遭遇せず
            →凛の結界探しを手伝う(多分この時点で「探し方」を知る)
               →夕方、凛と別れてから弓道場にて慎二に遭遇

 同じ日の出来事ではありますが、原因を辿ると凛と同居しているかどうかという点に行き着く士郎の行動の違いにより、慎二との遭遇の仕方が異なってきています。
 そして凛ルートの場合は慎二本人の言動から察するに士郎が結界の基点処理をしていたのを見ていたから自身が結界の主である事を明かしたようにも思える。だからこそ上で書いたような考えが頭に思い浮かんだりもしたのでした。

 では、実際にそうなるのだろうか。けれどここでアニメ版と原作凛ルートとのもうひとつの違いに注目。上記比較においても記述している、「慎二の美綴に関する士郎を怒らせる言動」がアニメ版には存在していない点です。
 これが「慎二についていく」という行動へと天秤を傾ける要因になるだろうか? そう考えると原作凛ルートにおける夕方の弓道場での以下のやりとりが気になってくる。

 >「や、今ごろお帰りかい? 最近は物騒だから、生徒は速やかに下校するんじゃなかったっけ」
 >「――――――――」
 > この場所で、慎二を前にして冷静でいられる自信はない。
 > 慎二を無視してその横を通り抜ける。
 >「ふうん。友人に挨拶もできないぐらい疲れてるわけか。
 > まったく、呪文潰しなんて地味なコトをしてるからそうなるんだよ」


 つまり前提として士郎は件の言動が原因で慎二を嫌悪していたので彼を無視して素通りしようとしたが故に、慎二は士郎を引き止める為に彼の気を引く要素を持ち出す必要があったのだとも考えられる。
 ちなみにこれまた先の比較を見ていただければわかると思いますが、セイバールートの昼休みの方の士郎は弓道場に基点を探しに来ている。ならば慎二はそれを指摘してやるだけで良かった。
 だが凛ルートの夕方の士郎は美綴の件が頭にあってなんとなく弓道場に足を運んでしまっただけであり、別に基点探しをしていたわけではない。
 つまり凛ルートといえど、慎二は積極的に結界の件を明かそうとはしていなかった可能性が考えられると思うわけです。ならば件の言動が無かったアニメ版においては、慎二は士郎を引き止める為に気を引く必要は無いので、必要以上の事を明かさないのではなかろうか。

 以上の事からアニメ版では次回慎二は自身が結界の主であると明かす事もなく、士郎はそのまま間桐邸についていくという事になるのではなかろうかという結論になるわけですが……といってもそれ自体は次回予告みりゃ想像はつきますね。
 今回はそこに至るまでの「過程」が気になったので分析してみたという事でひとつ。結論だけ挙げると何の意外性も無い内容でごめんなさい。

 ちなみにもしアニメでもここで慎二が結界の主である事を明かさなかった場合は原作とそう状況は変わらないが、明かしていながらそれでも士郎が間桐邸についていった場合はどうなるだろう。結界の主を知っている事がどうストーリーに影響を及ぼすのかも気になるところである。

 ■士郎を間桐邸に誘う慎二(補足1)
 ついでにアニメ版では何故慎二と昼休みに遭遇しない展開になったのか、その推測をまとめてみる。どうも脚本の都合だけで無理矢理そうなったわけではないと思ったので。

 まず同居はしていないのだが凛と共に登校したので、「朝の段階で基点の探し方を知る」→「士郎単独での基点探し」→「慎二との遭遇」というセイバールート寄りの流れに向かいかけた所で……基点の探し方を知る前に「一成との遭遇」→「凛と昼休みに会う約束」という風に流れが変わった。
 では何故そうなったのか。それを考えるにあたって、後者の流れは原作においては凛と同居する事になったセイバールートの五日目朝(アニメ版でいう所の四日目朝)に該当する時期に発生した出来事とほぼ同じである点に着目してみる。
 そこで凛と同盟を組まなかった事により発生していなかった出来事が、今回「凛と一緒に登校する」という条件を満たした事によってタイミングが遅れてやってきたといった所なのではないかと推測してみたのだがどうだろう。
 つまりもしもこの出来事が一日早く起きていたら、今回は最初に挙げたような流れになっていたのかもしれない。
 凛と共に登校するがそのタイミングがずれているという共通点と相違点によって、結果的に原作のセイバールートにおけるこの時期に発生する筈だった「士郎単独での結界の基点探し」が起きなくなったという事になるのではないだろうか。

 こうして考えてみると、アニメ版のストーリーはただ単純にセイバールートの要素と凛ルートの要素の美味しいとこ取りをしているというわけではなく、そうする為にきちんと原作における登場人物たちの行動を決定付けた複雑な因果関係を計算した上で極力矛盾無く仕上げているのだなと思えます。
 二次創作の小説に再構成モノと呼ばれる物がありますが、それのものすげーやつといった感じ。まあ、TYPE-MOONさんが積極的に関っているのだから当然といえば当然なのか。

 ■士郎を間桐邸に誘う慎二(補足2)
 ちなみに昼休みに士郎は朝の修羅場の影響で桜のフォローに向かった。そこからアサシン凛出現といった流れも上記セイバールート五日目で桜寄りりの選択肢を選んだ際に近いといえる。
 このあたりはあくまで桜ルートをやった時に、或いはその後に見る事によってにやりとさせられる場面であって、セイバールートに限って見れば必要な伏線というわけでもない。にも拘らず敢えて士郎に屋上へ行かせずにこちらよりの流れになったからには、何度か書いたようにアニメでもある程度桜がストーリーに関ってくる事になるのではないかと予想。

 加えてこれは以前にも書いた事ですが、次回間桐邸での会談への流れを経るのなら慎二と士郎の間が凛ルートの弓道場前での会話シーンのようには険悪にはならない為、慎二が桜の呼び戻しを決定しない可能性が高くなると思う。
 つまり、原作のセイバールート・凛ルートではこの辺りで本筋に関ってこなくなる桜が今後も衛宮邸に居続ける可能性は高くなったのではないかと。

 ■慎二の美綴に関する言動がなかった理由は?
 わからない。可能性が考えられるとしたら、原作凛ルートと違って士郎が凛と一緒に登校しているという違いが原因になっているといったところくらいだろうか。凛と行動している士郎に警戒していたとか? うーん。

 ■柳洞寺
 慎二が士郎を間桐邸に招く出来事が発生するからには、キャスターが動くよりも先にセイバー特攻という展開になりそうだ。
 加えて何でかわからないけど、予告映像を見るに凛が衛宮邸へ逗留するようだ。となるとアーチャーによる見張りが出来るので、キャスターによる士郎誘き寄せの発生確率は大幅に減るだろう。
 で、いまいち傷の具合がはっきりしないアーチャーですが(凛がすぐに衛宮邸に来なかった件から傷はそう深く無さそうだというのはあくまで状況に基づいた予想の域を出ないし)、見張り中にセイバーが単独行動に出れば止めるかね?
 セイバールートでは気付かなかったのか放置したのかよくわからない。
 ともあれ、以前はアーチャーの傷が浅くて凛ルートのような展開になるか、傷が深くてセイバールートのような展開になるかどちらかだと予想してますが、実際には「傷は浅く」「セイバールートより」となるのか?

 ■凛の衛宮邸逗留
 理由はなんだろう? 柳洞寺での出来事を描くにはそれなりに時間を必要とするから、凛が衛宮邸にやってくるのはそれよりも前なのだろう。つまり次の日が日曜だからお泊りって感じじゃないような。
 キッカケとして考えられるとしたら、間桐邸での会談で得た情報(柳洞寺関連など)を凛に報告したといったところだろうか。で、のこのこ敵にくっついていく士郎に呆れて監視しに来たとか?

 凛ルートで彼女が衛宮邸にやってくるには葛木先生との戦闘で士郎が無理に投影して体が麻痺するはめになった事を気に病んでいたというのが大きかったと思う。
 桜ルートでは……アーチャーの脱落が大きかったと思う。セイバールートでアーチャーのダメージが深かったので同盟を持ちかけてきたのではという推測とほぼ同じで。

 結局アニメ版では今の所、少なくとも原作において凛が衛宮邸への逗留を決断させるに至ったほどの出来事が起こっていないんですよね。だから凛ルートでは起きなかった間桐邸での会談の存在が気になるわけですが。

 ■結界発動時期
 日曜日の後だろうかね。
 ちなみに前回の「日曜日」関連の予想では、アニメ版では原作における一日目と二日目が一日にまとめられている事を失念したままであったので、後から修正してあります。根幹的な部分に変更はありませんが。
 上記を失念したままでの以前の予想だと、今回の第七話は土曜日の出来事である事になってしまうんですよね。でも実際には学校は午後まであったし、最後に凛が士郎に「また明日」と言っている。そこで改めてアニメの第一話を再確認してみて誤りに気付いたというわけだったのでした。

 で、今回改めて結界が発動しそうな日までの流れをアニメ版と原作セイバールート、凛ルートと並べて比較してみました。
月曜 火曜 水曜 木曜 金曜 土曜 日曜 月曜
一日目 二日目 三日目 四日目 五日目 六日目 七日目 八日目
アニメ ・原作の一日目と二日目の出来事がこの一日にまとめられている ・セイバー召喚、バーサーカーとは事実上セイバー単独で戦闘 ・藤ねえと桜にセイバーを紹介 ・学校で凛と追いかけっこ
・ライダーと遭遇
・凛と結界の基点処理
・慎二と間桐邸で会談(?)
結界発動(?)
セイバールート ・セイバー召喚、バーサーカーとは事実上セイバー単独で戦闘 ・藤ねえと桜にセイバーを紹介 ・結界の基点探し
・慎二と間桐邸で会談
・慎二、凛に手ひどくふられる ・士郎、慎二に学校に呼び出される
・結界発動
凛ルート ・セイバー召喚、バーサーカーとはアーチャーと共闘 ・学校で凛と追いかけっこ
・ライダーと遭遇
・凛と結界の基点処理
・慎二と弓道場前で会話
・慎二、凛に手ひどくふられる
・士郎登校
・結界発動
一日目 二日目 三日目 四日目 五日目 六日目 七日目 八日目 九日目
木曜 金曜 土曜 日曜 月曜 火曜 水曜 木曜 金曜
 経過日数と曜日は上段にあるものがアニメ版、下段にあるものが原作。
 青いマスはアニメ版とセイバールートの共通部分、赤いマスは凛ルートとの共通部分です。

 まず、金曜夕方に間桐邸での会談という流れになるのなら、土曜日・日曜日に結界が発動させられる可能性は低いと思います。
 前者は同じ流れのセイバールートでは慎二が凛にふられるという出来事が発生するのは二日後であるから。そして後者は既に述べたようにそもそも学校にあまり人が居ない。
 凛ルートでは士郎に話を持ちかけた際の雰囲気が険悪なものになったので、次の日凛へと鞍替えしたといった所なのだろうか? だからキーである「慎二が凛にふられる」「士郎が学校に居る」という両者が早々に揃ってしまって七日目にして結界が発動させられる事になったと。
 以上の事から最速でアニメ版における八日目月曜といった所だろうか。凛があと二、三日で発動すると予想していたが、そちらとも合致する。

 ■ある話。
 そういやアーチャーの過去に関するこの伏線ですが、今の所なし。ただこれは後から回想で入れても問題無さそうですが。


 第八話 不協の旋律  第七話 / 第八話 / 第九話

 次週、新番組魔法少女カレイドルビー第一話、
 “焼き尽くせバーニングドラッグ! 死闘・ゴールデンクレセント上空三千メートル!”にスカーレット・スカッド発射ですよー!

 【Fate/hollow ataraxia:「ミミック遠坂LV3」より】

 ■白状しちゃった慎二
 結界の犯人は自分だとばらした慎二。個人的にはいきなり痛恨の一撃。そう、前回アレだけ長々と書いた文章が無意味へと……!! 穿ちすぎて自滅したか。

 いや、しかし士郎に問われて初めて明かしたあたり、やはりそう積極的にばらす意思は無かったという点は間違いではなかったのかもしれないので、全くの無意味というわけでもないのだろうか?
 その場合敗因はむしろ士郎が慎二に結界の件を尋ねる可能性を考慮に入れなかった点にあるか。原作のセイバールートでも確か慎二に尋ねてたっけなあ。その時の慎二はとぼけてたけど。

 ただ、士郎に問われて〜といっても彼の口調は慎二だと決めてかかっているので、演出(脚本?)側としては慎二が自ら明かしたも同然というつもりで描いているような気もする。
 個人的にはセイバールートの弓道場での遭遇ではすっとぼけてたんで、今回の一連の出来事だけでは士郎が犯人を慎二であると断定するのはまだ早いかと思ったんですけどね。状況からして一番疑わしいのは確かなのですが。

 ■間桐邸
 門から屋敷まで結構距離があるのだな。ゲームの背景画像からだと入ってすぐのイメージを抱いていました。

 ■サーヴァントを呼び出せ
 慎二はセイバーを「呼び出せ」と言っていた。言い回し自体は原作と同じだが、意味は異なると考えるべきかも。
 というのも前回「使っちゃって良いの?」などと言っていたあたりからして傍に居ないセイバーを令呪を「使って」呼び出そうとしていた事を士郎の挙動から読み取っていたように思えるし。
 そういうわけで、原作の「呼び出せ」は傍で霊体化している(と慎二は思っている)セイバーを実体化させろという意味だったんだろうけど、アニメの「呼び出せ」は言葉通りの意味だったと解釈しないとちょっと辻褄が合わない。
 原作では実はセイバーが居ない事を慎二はわかっていませんでしたが、これはセイバールートでのやり取り。あちらでは雑木林での一件がありません。アニメではこの一件から何故か士郎は普段セイバーを連れてきていない事を知ったという事なのではなかろうか。たぶん。

 ちなみに原作ではブラッドフォートを止めないのなら腕を切り落とすと言われた場面できょとんとしていたので、本来令呪はマスターの体に現れる物である事を彼は知らない、故に士郎の挙動から令呪を使うかどうかを彼は読み取れないと思われるかもしれませんが、そもそも偽臣の書を作るのに令呪が必要である事は知っていたのだからまあ、最低限の知識はあるのかもしれません。無かったのであれば、アニメ版での設定変更箇所のひとつだという事になるのだろう。

 ■美綴の件は否定
 慎二の美綴関連の言動が士郎の行動選択に影響を与えたという推察の方は良いセンいってたのかな。これだけでやめておけばよかったな。トホ。
 あとさり気にこの場面でライダーの髪の毛がさらりと流れる演出が面白い。彼女の髪は嘘発見器か。

 ■交渉決裂
 慎二が美綴の件の犯人が凛である可能性を指摘した事による士郎への心象の悪化が結構大きかったかな? まあ慎二は凛と敵対する意思を示しているわけだから、凛と協力関係にあった士郎相手では結局決裂していただろうけど。
 そういや美綴の件は否定したが、夕方学校で凛を襲った件に関しては結局うやむやだった。凛ルートではありゃライダーの暴走だったんだと誤魔化していましたが。
 しかしこうやって明確に凛との敵対の構図を描いていたのであれば、後者に関してはそもそも隠す必要は無いというわけで、矛盾も無いかも。

 ■日常と非日常
 帰路の途上で顔をあわせた一成との会話。変わらぬ日常の話からキャスターの話へと移ると、さり気に背景の信号がタイミングを見計らったかのように点滅、赤に変わる。もしかしてこれは暗喩だろうか。そう考えると面白い演出ですね。

 ■凛の逗留理由
 前回普通に「また明日」って言って別れてたのに……。
 一応、辻褄合わせ的な解釈をする余地はあると思う。
 例えば前回の推察でも注目した、士郎の帰宅時間の違い。遠坂邸での会話が終わった時間が時間なだけに、遅い時間帯にお邪魔するのはどうかと考えその日に押しかけるのはひとまず遠慮しておいただけだったという風にも考えられない事は無い。ただ、「また明日」というセリフに関してはこれでは説明できないのですが。
 まあこれについては深く考えるとまた自滅しそうなのでもうやめておこう。話の流れがちょっとぎこちないがそういうこともあるのだろうという事で。

 ■アーチャーの傷
 凛曰く本調子じゃないとの事。三日経過してその評価だと原作に比べて傷が浅いって可能性はほぼ無くなった感じ。
 桜ルート九日目のライダー戦直前でもアーチャーは本調子じゃないみたいな事を言っているので或いはとも思いましたが、普通に考えて傷の深さは原作セイバールート・桜ルートと同じくらいとみなすべきか。
 また、原作並みに深い傷であったのであれば凛の衛宮邸逗留にも納得がいく。

 三話目の演出がもうちょっとハッキリしていればなあ。やれやれ、これも深読みしすぎて自爆したクチか。
 一応傷が深かった場合・浅かった場合の両方の予想をしてはいましたが、そもそも件のシーンを見て「アーチャーが斬られた」とハッキリ読み取れれば労力は半分で済んだんですが。なんかこの件に関しては思いっきり遠回りした感じだ。
 ……ところであの場面を見てハッキリそうだと読み取れた人ってどのくらい居るんでしょう? 単に私だけが迂闊だったんですかね?

 で、この後またアーチャーの傷の具合がやっぱりそう深くないと思わせられるような描写が存在したら俺はもう疲れて不貞寝します。

 ■士郎の違和感
 私はさり気に置いてあるバッグの方だと思っていた。凛が士郎を呼び捨てにするのは原作のイメージがあったからなのか(?)、全く違和感がありませんでした。

 ■キャスター
 アニメでは初セリフ。声のイメージに関してはどこかで書いた記憶がありますが、私は元々田中敦子さんの声を思い描いていたのでライダーの時同様全く違和感なし。
 ですが今回キャスターの出番はあれだけだったので、これ以上特に書けるような事はないですね。

 ■小次郎
 彼の声はやはり思っていた通り三木眞一郎さんでした。この第八話が放送される少し前に外の雑記でご紹介したインタビューで何故かお名前が出ていたので、この方が声を当てるとしたら小次郎以外にないだろうなと。
 ちなみに私個人のイメージでは三木さんの声ではありませんでした。ですが上記のように推測した時に試しにイメージしてみた際も、今回実際に聞いてみてもやはり違和感はありませんでした。
 小次郎のキャライメージは例えるなら「風」だと思いますので、むしろ三木さんの透明感のある声ははまっていると思います。

 ■結界の説明
 で、柳洞寺の結界に関する説明をキャスターと分担したのは上手いですね。同じ場所で同じキャラに説明させ続けるよりは、話の流れにメリハリが付いて良いと思う。

 ■私の違和感
 凛の手によって急速にエントロピーが増大した衛宮邸離れの洋室。
 なんか妙なモノが色々ありますが、まあ魔術師ですし、加えてそもそも悪魔の牙だの爪だのどこかの部族のスローイングダガーだのに興味を示していた彼女であればあのくらいの品々、持っていたところでなんら不思議は無いのだろう。
 だから机の上に置いてあった謎の物体なんか気にならない。違和感なんて無い。真っ先に目が行ったりなんてしてませんってば。……そうだあれはきっと眼鏡だ。先生モードの時にかける眼鏡なんだ。色も同じだし。士郎に魔術講座を開くときにあれをすちゃっと……うぉお。

 ■バーサーカーのクラス
 バーサーカーのクラスに関する説明はもうちょい欲しかった。一応リスクの大きなクラスだという事は伝わったと思うけど。

 ■いじめっこ
 そういや凛のいじめっことしての側面が明確に描かれたのって今回のセイバーがらみの件で士郎をからかう場面が初めてという事になるんだろうか。これまでのはどちらかというと気の強い娘としての側面って感じだったと思うので。

 ■凛の助け船
 前回の予想通り凛の弁舌が藤ねえに対してふるわれる。しかしそれを主体として描かずBGMにして、メインは柳洞寺を気にしているセイバーを描く。なるほど、今回のテーマにあわせた演出ですね。約三十分毎に話が区切られているアニメとしてはこの演出の方がベターかも。

 ■日課
 セイバーがこっそり屋敷を出る時には士郎は自室で寝てました。ちなみに原作のこのシーンでは士郎は土蔵で眠ってます。
 だからこそこれまで密かに気になっていたある事がよりいっそう気になったわけなんですが……士郎、魔術の鍛錬はしてないのだろうか? 単にその描写を省略しているだけって事なのかもしれませんが……。

 ■森を走るセイバー
 いくらなんでも結界の中を突っ切っている……わけじゃないよね? どこか別の森だと考えるべきか。


 【今後の展開予想】

 ■ライダーVSキャスター
 予告映像を見るとそんな場面が。この映像から考えられる可能性としては取り敢えず以下の三つでしょうか。

 1:この戦闘は回想
 2:セイバーVS小次郎と並行して行われる
 3:上記戦闘後に行われる


 もし1だった場合、ライダーが「柳洞寺の魔女」の存在を知るキッカケとなった出来事が回想されるという事になるのだろう。つまり原作では省略された部分ですね。
 その場合ライダーは士郎にキャスターの事しか語っていなかったので、この回想の段階では小次郎はまだ召喚されていなかったという事になるのだろうか? だとするとこの一件がキャスターがサーヴァント召喚に踏み切る要因のひとつになったとも考えられるかもしれませんが。

 2。ライダーは独自に単独行動スキルを持っているので、小次郎の守る山門を迂回して直接境内に入る事が可能である筈。だからこういった展開も考えられるかもしれない。
 しかし原作のこの場面でライダーは物陰に潜んでふたりの戦闘を観察していたっぽいので、他ふたつに比べると可能性は低いかな? 尤も原作を参考にした場合の話ですのでアニメ版独自の何らかの変更によってこういった展開になる可能性もあり得るかもしれません。

 3に関してはセイバーと小次郎の戦闘が終わった後にこれまた単独行動スキルを活かして森から直接境内へ、という事です。

 可能性の高そうな順に並べるなら1>3>2かな?

 ■桜の出番
 そういえばセイバールートでは慎二による呼び戻し(実際に呼び戻したのは臓硯みたいだけど)は無いが、もう少ししたら凛に言われて結局衛宮邸から離れる事になる。ただ個人的には前回士郎が結果的に嘘ついちゃったのもあってより嫉妬が蓄積している(かもしれない)アニメ版では、その際凛の意見に逆らう可能性も考えてたりするんですが……どうだろうなあ。
 或いはもしここで桜が登場しなくなったとしても一時的な事じゃないかとも思っていたりします。
 なんでかというと、桜関連の伏線としては凛への嫉妬関連のみではなく、凛とのただならぬ関係も描かれていたので。アニメの桜が単なる士郎の家族的存在で終わるのなら、これって必要ない伏線である筈なんですよね。
 そんなこんなで私はこれまで桜が物語にある程度深く関ってくる可能性が高いのではと見ていたのですが……だけどこれまでの話の進行ペースを考えると、残りの話数はセイバールートの内容を描くだけで全て使い切ってしまいそうな気もしないでもない。尤も今後の構成次第でどう転ぶかはまだわかりませんが。

 よって現在のところは桜がこのまま登場しなくなる、なんらかの形で物語の本筋に関ってくる、どちらの可能性も半々でありそうな印象を受けてます。


 第九話 月下流麗  第七話 / 第八話 / 第九話

 「はぁい、お待たせみんな! 愛と正義の執行者、カレイドルビーのプリズムメイクがはじまるわ、よ……?」
 【Fate/hollow ataraxia:「ミミック遠坂LV3」より】

 はじまりませんでした。

 ■小次郎
 かっこいい。
 声は前回も書いた通り合っていると思います。ただ演技は個人的に抱いていたイメージよりもちょっと気だるそうに感じられた。
 しかしよくよく考えてみるとこの人怠け者っぽいところもあるんで気だるそうな喋り方はむしろ合っているのかもしれない。或いは元々きのこさんはこういう喋り方をイメージしていたのだろうか?

 ■キャスター
 素敵だ。
 今回のライダーとの会話は前回よりも彼女のキャラクターがよく出ていますね。三騎士ならともかくライダーに遅れは取らないなどと侮っている辺りが特に。いかにも悪巧みしてそうな悪女っぽい雰囲気が出ていて良かったです。

 ■セイバーVS小次郎
 小次郎の剣技の特徴を示す伏線が欲しかったかな。直線的なセイバーの剣に対して大きく曲線を描き到達が遅い筈の小次郎の剣が何故か打ち合いで拮抗する。戦闘時にセイバーの心内セリフとしてその点を指摘するなりした方が良かったと思う。
 格闘に詳しい人ならセイバーと小次郎の武装の間合いの違いを考慮に入れて上記の点に気付くかもしれないけど……そうなった理由は単に製作スタッフがそこまで考えてないだけだからだと判断しそうだよな。やっぱ。

 ■燕返し
 今回スロー再生して確認した箇所はふたつ。燕返しとライダーのスカート返しだ。
 無理に韻を踏んでみたがわかりにくいか。要するにライダーのおしりだ。あ、いやおしりの件は置いておいてだ。

 そんなわけでちょっとスローでみっつの太刀筋が画面に出てくるタイミングを確認してみたんですが、やっぱり同時ではなく順番に出てきますね。原作と同じか。
 個人的には原作の時もみっつ同時に出てくれば良いのにと思ってたんですが、でもそんなのは誰でも思いつきそうでもある。それにそもそもそれでは燕返し発動時を描いたきのこさんの文章とはリズムが合わないか、な……?

 アニメ版に話を戻しますが、演出的には取り敢えず原作とほぼ同じなんで可もなく不可もなく。また、ゲイボルクの時に比べれば時間を使っていた為、この時ほどの不満は無いのでその点に関しては取り敢えず一安心です。
 あ、あと三の太刀は足場が足りずに上手くいかなかった点がちゃんと映像として描かれているのは良かったですね。

 ■宝具の域
 燕返しに関して解説される場面にて、

 >何の魔術も持たず、ただ剣技だけで宝具の域に

 と、セイバーが驚いているわけですが。
 むぅ、このセリフには対となる形で最初に小次郎と対峙した場面のセイバーの心内描写が存在した方が良いと思うんですけどね。
 対峙している相手には他のサーヴァントのような脅威は感じないが、だが侮ってはいけない。何かがあると直感的に感じ取るあの場面です。

 加えて、結局アニメでは「宝具」に関して未だにこれといって説明がありませんでしたよね。だから原作を知らない人は「宝具の域」と言われてもいまいちピンと来ないのでは。
 故に「宝具を持たずして他のサーヴァント達と拮抗しうる存在の異常さ」がきちんと描かれているのかどうか疑問なのです。
 私は原作を知っているから小次郎の燕返しの凄さは充分にわかっていますが、果たして知らない人は今回の場面をどう受け止めたのだろうか?

 なお、もしも宝具に関する詳細な説明があるのなら最速で今回の「宝具の域」発言から関連して、という予想をしていましたが、それは無かった。
 次の候補として考えていたのはライダーの天馬による突撃の後。厳密には天馬は宝具じゃありませんが。

 1、宝具は各サーヴァントに基本的にひとつ
 2、宝具の正体が明かされることはサーヴァントの正体が明かされるのとほぼ同義
 3、真名を開放する事によって伝説上の破壊をなす、格上の精霊すら打倒しうる必殺の切り札
 4、用途によって対人・対軍・対城などの区分がある


 流石に天馬の後でも宝具に関する上記の要素(全部とまでは行かずとも最低限2、3くらいは……)の説明が無かったら、アニメ版では宝具はサーヴァントの必殺武器である事をキャラ達の言動から読み取れる人だけ読み取れるといった感じで終わりそうだ。なんか扱い小さいな。

 ■ライダーVSキャスター
 前回の予想の内で正解は2だったか。
 最初自分の中では1・2・3はほぼ同率一位だったんだけど、原作でライダーがセイバーと小次郎の戦いを観察していたっぽい点から他の優先度を上げたわけですが、流石に戦いの最初から最後までずっと森に潜んでいたのではなかったという事になるのか。
 原作の描写を参考にする場合、実はライダーが何か別の事をしていたと想像する余地はあります。が、それを裏付ける描写は特にありませんからね。

 しかしアニメでこういったシーンが追加されたと言う事は、原作でも実はセイバーが小次郎と戦っている間にライダーはキャスターと戦っていたのだろうか。最後に士郎がライダーの存在に気付きましたが、実はこの時のライダーはまさに撤退している場面だったとか。
 だとするとセイバーも小次郎も戦闘中そろってライダーの存在にずっと気付かなかったのではなくて、戦闘をしていた時間の内の大半は本当に傍に誰も居なかったのだという事になるのかもしれない。

 また、元々ライダーはセイバーの宝具が見たかったというわけではなくて、小次郎との戦闘を避けて境内に入るチャンスをうかがっていたという事になるのだろうか。
 凛ルート十一日目にて、小次郎が撃退したサーヴァントの中にライダーが含まれていることが明らかにされる。
 その凛ルートでライダーは七日目に死亡している。となると小次郎がライダーと戦ったのはそれ以前。
 六日目は士郎が柳洞寺におびきよせられてごたごたが生じるが、この際ライダーの存在は確認されない。
 となると一番可能性が高いのは小次郎VSライダーは五日目以前という事になるのかな?
 それに加えて。
 以下、先に挙げた十一日目の一文の引用。

 >バーサーカー、ランサー、ライダー、セイバー、アーチャー。
 >
 >その五者を悉く撃退した魔人があってこそ、山門は穏やかに闇を貪れるのだ。


 後半のセイバー、アーチャーは本編通りの順番である。
 ランサーはまだバゼットさんと組んでいた頃に柳洞寺の魔女との前哨戦があったとホロゥにて語られているので、セイバーとアーチャーよりも早い段階で戦っている可能性が考えられる(小次郎がその段階で召喚されていたかは明らかにされていないのであくまで可能性が考えられるだけだが)。
 で、バーサーカーは最も早く召喚されたサーヴァントである。
 これらを考慮に入れると、小次郎が各サーヴァントを撃退した順番はここに書かれた通りであると考えた方が良いか。
 そうであればセイバーが山門に現れた段階では既にライダーは小次郎との一戦を経験済みである可能性が高い。五日目以前という推測を裏付けてくれそうな気がする。

 そして五日目以前となるとセイバールートでも士郎と慎二にこれといって大きな接点は無いので、士郎の行動が慎二、ひいてはライダーに影響を与える可能性は低い。よってこちらでも五日目以前にライダーと小次郎の戦闘があった可能性は高いのではないかと思われる。
 ならば、以前述べたように私はアニメ版はセイバールートでバーサーカー戦翌日に凛と同盟を結ばなかった世界の延長がベースとなっていると考えているわけですが、その場合もライダーVS小次郎に関しては同様の事が言えると思う。
 で、ライダーはその際小次郎が難敵であると痛感したのでセイバーが小次郎と戦っている隙に柳洞寺へ侵入しようと考えたとか。或いは小次郎の件を報告した結果慎二が衛宮を利用して柳洞寺を落としてその件で遠坂の気を引こう〜なんて考えたとか。

 ん。ところで奇しくもセイバールートでも凛ルートでも同じ日の夜に、山門と境内で同時並行して戦闘が行われるた事になるのか? 妙な運命慣性力の存在を感じますな。

 【追記:3/5】

 今日再び観て気付いたのですが、物陰に居たのはライダーではなくてランサーでした。
 一応最初にこの場面を観た時にも微かな違和感程度はあったのですが、ランサーの後ろ髪のふりふり感からそれをライダーの長髪の一部だと納得してしまっていたようです。不覚を取った。
 というわけでこの第九話でスロー再生してみた箇所みっつめである。

 さて、この事を踏まえて改めてまとめてみます。
 最初に森に居たのはライダー。これは確実です。原作で柳洞寺にセイバーと一緒に向かうと(この場合バッドエンドになりますが)彼女が登場するので原作でもそうであったと解釈して良さそう。
 で、ライダーは柳洞寺で戦闘。これも多分原作の描かれて無い箇所では有った事なのかも知れない。あの場にライダーが来ていたのに、セイバーと小次郎が戦いを始めるなり帰ってしまうというのはちょっと意味不明である。
 セイバーと小次郎の戦闘中実際には付近に他のサーヴァントが存在しなかったのであって、ふたりとも潜んでいたサーヴァントにずっと気付かなかったわけではないという推測は、もしかしたら正しいのかもしれない。ずっと居るけど気付かれないだなんて、真アサシンでもない限りあり得ないでしょう。
 ランサーがあの場にやってきた理由に関しては言うまでもなく偵察でしょう。本人は不本意だろうけど、元々彼に課せられた役目はそれなのだから。
 なお、ランサーは桜ルートのほぼ同じ時間帯に柳洞寺で真アサシンと戦闘しています。同じ時間帯に違う場所に居た事を明確に裏付ける事象でも存在しない限り、素直に考えれば彼が他のルートでも同様に柳洞寺にやってきていた可能性は高いでしょう。
 ……しくじったなあ。この事を思い出していれば最初に述べた違和感をスルーせずに済んだのに。

 しかしみっつのルートを全て見渡すと、この夜の柳洞寺にはサーヴァントの大半が居る事になるのだな。

 ■光弾雨
 キャスターがライダーに放った魔術は凛ルートで見せた光弾雨かな?
 仮にそうだとすると、これに対してライダーが回避を選択するのは道理ですね。
 ライダーの対魔力はさりげにBランクと高く、大魔術を以ってしても傷つけるのは難しいレベルである。
 だが光弾雨はアーチャー曰くAランクで、これはライダーよりワンランク上であるセイバーの対魔力を以ってしてキャンセルできる上限にあたるので。
 ただ、Aランクの魔術にしてはあんまり派手な破壊を巻き起こしていないようにも思えるので、上記の推測は間違っている可能性も考えられますが。
 あと、演出を見る限り多少のホーミング機能も持っているっぽいですね。ランクの高さは破壊力のみに反映されているわけではないとも解釈できますが……想像の域を出ません。

 【追記:3/5】

 以下に凛ルートでキャスターが光弾を放った後の描写を引用。

 >地面が、赤く焦げていた。
 >小さな光に籠められた魔力は、実に俺という容器を満タンにして三倍強というところ。
 >アーチャーとて直撃を受ければ体の半分を持っていかれ、今頃さきほどの黒い影(キャスター)と同じ末路を辿っていただろう。


 うーん、地面が破壊されたという描写は無いんですよね。ランクの高さが破壊力のみに反映されているわけではないという解釈を裏付けて……くれるかなあこれ? どうなんだろう。
 そういえばバーサーカー戦では物が壊された描写はされていたが、キャスターとのこの戦闘後には特に無いんですよね。

 ■風王結界解除
 荒れ狂う風の演出は充分に迫力がありましたね。これなら対軍・対城の大規模な破壊をもたらすタイプの宝具の演出はちょっと期待してもいい……かも?

 ■自転車一号
 その全貌は……イマイチよく見えないなあ。ん、前籠が付いてるみたいだから一号じゃないのかな?
 なお、帰りはセイバーを背負って歩いて帰ってきているので一成の衛宮邸訪問はほぼ確定したっぽい。

 ■セイバーを部屋に連れ……いや、運んで
 原作では後半の訂正は存在しないんですが、多分それはわざとだろう。士郎の動揺っぷりを表現するにあたって文字を自分のペースで読めるノベルではここでの訂正は必ずしも必要ではないと思いますが、アニメではできればあった方がわかりやすくて良いかも。

 ■ティーバッグの紅茶
 で、原作ではここでいれる紅茶はティーバッグの紅茶だったりする。そもそも衛宮邸には紅茶はそれしかないと。
 この辺りはアニメでは既にバーサーカー戦翌日に凛がツッコミ入れてたりするので、それ故の「ティーセットは持ってきておいたから。戸棚の右奥」発言だったという事だろうか。うん、ふたつの演出は連動しつつ、かついずれも凛らしい行動なのであった。
 ついでに原作ではこの場面、結局紅茶は誰も飲まずに終わってしまう。けれどアニメでは凛が飲んでました。なるほど、ティーバッグと自前のティーセットの差がここに出たのか。

 ■心の贅肉
 今回も省略されたか。残念。登場が一回や二回程度では口癖じみた物として認識されないだろうから、アニメではもう出ないかなこれ?


 【今後の展開予想】

 ■多重次元屈折現象
 思っていた通り読み方はそのまま漢字を読ませた。まあ、キシュア・ゼルレッチといわれても知らない人は何のことやらでしょうから。
 これは小次郎の技の原理解説にして宝石剣への伏線でもあるんですが……だからといってアニメでも宝石剣が登場するというのは流石に無いか。

 ■凛の魔術講座
 原作ではセイバーが剣の鍛錬を提案した際に、凛も乗じるようなカタチで魔術講座を提案する。
 今回それはありませんでしたが……単にそこが省略されただけで魔術講座自体は開かれると考えるべきだろうか?

 ■桜の出番
 予告映像を見る限り、凛と桜と藤ねえが三人揃っている。多分登校時の場面だろう。
 だとすると、原作では柳洞寺での一件の翌日凛によって桜は家に帰されるが、この出来事が起きないか或いは桜が拒否した可能性が考えられるかもしれない。
 前回の予想では桜が今後も物語に関ってくるかどうかは半々としましたが、どうやら天秤は「関ってくる」方にやや傾いた感じかな?
 まだ次回を観るまで断言は出来ませんが、その通りであればここまで桜関連の伏線に着目したのは間違いではなかったって事になるんですけどね。

 どんなにそれっぽい伏線があって個人的には桜はストーリーに「関ってきそう」だと感じていたところで、現実に二十四話に収まらないのであれば肝心の場面は物理的に描く事が出来ない。
 勿論物理的に描けないのであれば、完全に「関ってこない」方で確定の筈なんですが、まだ残りの話数にはそれなりに余裕があるので今後の構成次第ではどうにかなる。
 故に前回「半々」としたわけですが、ここで最初の予想通り原作では登場しなくなる時期になっても桜が登場し続ける事が確定すれば、「関ってくる」の方にかなり大きく天秤は傾いたといえるでしょう。

 ■グリズリー級のベア
 どうも次回炸裂しそうな気配が濃厚である。次回予告の映像には凛と慎二が一緒に居る場面が存在するので。となるとやっぱ結界発動は八日目月曜かね?
 ちなみにセイバールートではこの出来事が起きるのは間桐邸での会談の二日後なんで、そちらと比べたら一日早い。尤もこのくらいの変更はアリだと思いますが、折角なのでなんかこじつけてみよう。
 うーん……日曜を挟んで次の月曜まで学校では凛と会えなくなる為に、慎二が我慢できなくなったというのはどうだろう。原作では凛との会話の機会が得やすい平日がもっと続くので、もうちょっとだけ士郎の方をたてていたとか。
 やっぱこじつけの域を出ないかな。

 ■アーチャーとの会話
 セイバールートで最初に剣の鍛錬をした日の夜にアーチャーとの会話があります。予告映像にアーチャーの姿が見られたので、アニメでもこのシーンはありそうだ。
 が、アニメではこことほぼ同じ内容の会話が既に学校でのライダー戦の後にされている。繰り返しになってしまうので、多分会話内容のみ変更されるのかな……?

 会話内容をセイバールート八日目の夜の物に変更するだろうか。
 だがそちらは士郎の強化の魔術に端を発する話であるから、この場合話の繋がりがおかしくなってしまう。ただ、もしも次回凛の魔術講座があって、しかも何らかの形で展開が早められて凛が士郎の強化の駄目さ加減を痛感するところまで話が進めばあり得るかもしれない。
 或いはその会話内容から「衛宮士郎は戦闘に向かない」という部分のみ持ってくるだろうか。つまりセイバーと剣の鍛錬をした所でサーヴァントと戦えるようになどならない。士郎が本当に鍛えるべき物はなんであるかヒントを与えるとか。それなら話の繋がりもおかしくはならないと思いますが。
 そうでなければ凛ルートか桜ルートあたりからひっぱってきたりするんでしょうかね?
 アニメ版独自の会話内容となる可能性もあるかもしれませんが。

 むう。これまたどんなに考えても想像の域を出ないですね。


 ■セイバーへの魔力供給の方法
 原作そのまんまは流石に放送できないので、なんらかの変更があると思われる箇所。あくまでほぼ伏線が存在していない(であろう)現時点での予想ですが、四つほど。もしもアニメで今後それっぽい伏線が出てきたら、それを踏まえた予想を新たに書くかもしれません。

 1:設定自体は原作と同じで、行為の描写だけカット
 2:血液
 3:共有の魔術
 4:2と3の複合


 1はテレビでは割とよくある古典的な手法じゃないですかね。下手に設定変更するくらいならこっちの方が楽な気もしますが。

 2は、血液が代表的な魔術回路のひとつとされる物であるから。なんか豊富に魔力含んでそう。
 凛がアーチャー召喚時に描いた魔法陣は本来血液で描く物だと言っていた点や、宝石に魔力を込める場面では血液を介していた点。そしてライダーが吸血によってエネルギーを得ていた点を考慮に入れると案外ありえそうな気もする。

 3は原作でも凛が挙げていた手段の一つですね。士郎には無理だから、凛自ら早々に候補から外してましたが。そんなのをなんで今回予想の内に入れているのかというと、士郎に無理なら凛ならどうかと思ったから。
 無論サーヴァントふたりと契約した場合、魔力の供給先が増える為に効率が悪いと原作でも述べられている。共有=契約か或いはそれに近いものなのかどうかはわからないけど、どっちにしろ供給先が増える事には違いない。よってアーチャーを失ったわけでもない凛が果たしてそこまでしてくれるだろうか、という問題点がある。

 4ですが、2、3は原作でやらなかったからには相応の理由があるからで、敢えてこれらを採用するからには設定を変更する必要があるのだろう。そこで2、3の手法単独では不十分だから併用というカタチにするなら、変更の度合いもやや小さくて済むかもなあ、などと考えたのでした。


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