D D D.雑記(HandS.)

 Decoration Disorder Disconnection. のHandS.に関するネタバレな順番とかあんま考えないいつもの。

 01:感想

 どうも。ファウスト掲載時には結局感想を書けなかったへっぽこです。第一巻に収録されたのを機会に今回改めて書いてみました。

 J the E.は悪魔語り、DDDの世界観解説を読んでいて楽しかったという感じ。HandS.は叙述トリックが面白かった。RがマキナでLがアリカ。右腕(R)のない石杖所在(偽)と、左腕(L)のない石杖所在(真)といった所だろうか?
 解答編にあたるLまで間があったので、Rがファウストに掲載された当時真相の推理をしてみた人も居たのではないかと思います。
 私は……当時の記憶が無いなあ。読んだ後はああ面白かった続きが楽しみだ、とは思ったもののそこまでで、すぐにへたばってたんじゃないかと。多分。ヘボ。
 よって少なくとも推理らしきものは結局やってません。で、叙述トリックには見事にひっかかってしまいました。
 一応、アリカにしては行動におかしな部分がある(いやまあ、本物のアリカも違う意味でおかしな行動をとる人ですが……ふと思ったんですが、もしかしてこの事は木たる伏線を隠す森として機能していたのだろうか?)なあ、などといった違和感くらいはあった事はあったのですが。
 こう書くと「語り手が読者の想定している人物とは別人であった」というパターンなどありふれているのに、と思われるかもしれませんが、私が騙された原因はそこではありません。

 では何が原因だったのかというと、Rを読んでいた際も読み終わった後も物語を作り上げるにあたってのセオリーが頭にあって、それに縛られていたという事でしょうか。
 具体的に言うと主人公格がふたり(DDDならアリカとカイエ)居る場合、両者の出会いは作品内でも重要な箇所となるのが普通だろうなという考えが前提として存在していたというわけです。
 ところが実際にはそのセオリーから外れて、出会いのエピソードにおける主人公が実は偽者であり、その偽者の方が先に主人公としてカイエに会っていた事になるのですよ、というオチが待っていた。ショック! 初めての相手が主人公ではなかっただなんて……!
 ……ええとまあそんなわけで、違和感はありながらも「実は別人であった」という発想の展開自体が私の中には発生し得なかったのです。
 主人公に感情移入する読者の一人としては、それ故に作中におけるシンヤに近い物を体験する事となり、大きな衝撃を受けたのでした。それはもしかしたら、重要なエピソードをある意味では台無しにしたと言えるかもしれない今作の構造のマイナス面(と言ってしまって良いのだろうか?)を、補って余りありすぎるくらいなんじゃないかと思っています。

 長々と書きましたが、かくして私はLの冒頭部分を読んでようやくRにおけるアリカに対する違和感の正体を知るに至り、全身に電撃が走ったのでありました。
 もしかしたらEver17以来だったかもしれないです。この感覚。無意識に知ってはいるが普段意識する事は無いという、そんなセオリーを逆手に取った作品は体に電撃を走らせるのかもしれない。HandS.の構造も私にとってはまさにそれに該当したが故に、特に印象深い物となりました。
 そういえば昔きのこさんとEver17を話題にした幾度かのメールのやり取りの中で、セオリーを逆手に取ったトリックは面白いですね、などと語り合った記憶がよみがえってきた。もしかしたらHandS.やホロゥのような方向性は、きのこさんの好みに沿ったものだったのかもしれないなと思った。

 登場キャラの感想は次回以降に。


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