D D D.雑記(疑問点考察)

 Decoration Disorder Disconnection. の疑問点考察。
 まだ作品自体が未完である為、真相予想的な側面が強いと思ったので普通の考察のカテゴリではなく雑記としてアップしてみた。

 01:一巻を読み終わった時点での疑問

 さて、二巻発売日の午前中という微妙にギリギリな時間帯になってハッとして慌ててアップするという微妙な事になってます。俺まるで成長してない。

 ■カナタの言動とアリカの記憶・不死性
 カナタは何故マキナの事を知り得たのか。彼女を取り巻く状況からしてそう簡単にアリカの周辺状況を知る事が出来るとはちょっと考えがたいのだが。
 この点について考えていてふと思い至ったのは、魔術師と使い魔の関係。カナタとアリカの関係がこの例に近かったとしたら、どの程度かはわからないがアリカが見聞きした情報を彼の腕を体内に取り込んだカナタは知る事が出来るという可能性も?
 或いはそもそもアリカの昼の記憶は消失しているのではなくカナタ(或いは彼女の中にあるアリカの腕)に流れているという可能性も考えられるだろうか?
 仮にこの推測通りだったとすると、マキナに興味を持ったのは兄に近づいた異性だったというのがキッカケだったりするのではとか、アリカが彼女らしき存在が居たにも拘らず思い出せない事にもカナタの意思が関っているのではないかとか、色々妄想してしまう。

 さて、とするともしかしてアリカの左腕は「患部」だったのだろうか。「J the E.」冒頭部分の記述や、55ページのアリカの自身の左腕に対する印象。初めから「無」であったとかいうくだりを読むとどうにも普通の左腕だったとは思えない。
 一方カナタがアリカの事を栄養と言っていたり、食べるという行為の事が「保存」と記述されていたりするが、これはカナタが「患部」を体内に取り込んで保存し、そこからエネルギーを得る能力を有しているからなのだろうか、と思わないでもない。

 ※追記(07/8/12)
 表題に「不死性」と入れておきながらそれについて全く言及してませんでしたよばーかばーか>俺
 二巻のまだ読んでいない部分で回答がとっくに出ているかもしれないのだが、一応追記してみます。

 で、不死性に関してなのですが、上記を読んでいただければ私がこの件に関してどう考えているのかは察しがつくのではないかと思われます。
 わかりやすくいうなら、Fate/stay nightの序盤における士郎の治癒能力に関する凛の推測。作中この推測は外れていましたが、DDDにおけるアリカとカナタに関してはこれに近い例に該当するのかもしれないなと思ったのでした。
 つまりもしかしたらアリカの治癒能力は、本来は彼のものではなくてカナタと繋がった事によって彼女から流れてきているものではないかなと。

 ■カイエの義肢
 カイエの義肢の名前。「憎悪」、「悲哀」。「歓喜」もそうだろうか?
 もしかして喜怒哀楽を司っているのかと思ったが、よく考えてみると憎悪はこの中に含まれない。ならばそこに愛憎を加えた六情という概念に沿っている、と解釈した方が良いのかな。
 だとするとカイエには手足がもうふたつ存在するのか。或いは頭と胴体が残りふたつにあたるのだろうか。個人的には股間にぶら下がっているシロモノが実は愛情、もしくは憤怒という名前であって、生来カイエはこいつを所持しているわけではなく、即ち美少女のような美少年……と見せかけてやっぱり美少女だったというオチを望む自分がいる一方で、本当にそんなオチだったらベタ過ぎてどうか、と思う自分もいる。あ、ところでぶらさがってるヤツが愛情と憤怒を兼ねていれば頭と胴体は自前だとしても勘定が合うのだな(どうでもいい)。

 ちなみにもしもメレムの魔獣が物質界を構成する四要素を司っているのであるとしたら、対してカイエの方は精神の要素によって構成されているという事になるのだろうか。

 ■アリカ=天才野球少年なのか
 以前にトップページの雑記でも書いたので、この件について私がどう疑問に思っているのか察しがついている方もおられるかも。以下にまとめます。

 カナタを金属バットでストライクしたというオチからアリカ=吐瀉スラッガーであると考えた人は多いかと思われます。その場合相方のキリスがコアラのピッチャーという可能性も考えられるかも。
 しかしそうだと仮定すると、どうにも以下の二点が噛み合わない。

 ・アリカは事件以前、大学に半年ほど通っていた
 ・トモリの先輩(吐瀉スラッガー)は2002年10月には在校していた為、事件当時も高校生であった筈


 個人的にはアリカがバットでカナタに止めを刺した件はミスリードを誘う為の描写であり、実際には吐瀉スラッガーと彼は別人ではないかと思ってるんですが、そう考えると大学に半年ってのが気になる。件の事件が起こったのは二月だから、入学してから一年近く経過している筈なので。
 夏季・冬季の休みを除けば半年くらいになるかもしれないけどなんかそれも不自然なので、実は半年通って中退したか、休学してたかのどちらかだろうか

 
 ※追記(07/8/12)
 一巻を読み直したら一番最初の部分に大学に復学するべきか悩んでいたと書かれている事に気付いた。うわーやっぱり見落としてた……一番最初の部分だけに灯台下暗しだったというか。そんな感じの記述があったような気がしてたんだけど場所が思い出せず確認できずじまいで、記憶違いなのかと思うようになってました。

 ■支倉坂の悪魔憑き発生率
 高すぎますね。支倉坂というよりは石杖邸周辺というべきか。
 悪魔憑きは空気感染しないが電波感染するのでは、というトモリの推察はさりげに伏線だったりするんだろうか。だからご近所さんだと感染しやすいのでは、なんて。
 しかしその通りだとすると悪魔憑き関連のデータの法則性からとっくにその事が明らかになっているのではないかとも思う。電波感染はするがご近所さんなら感染率が高いとは一概には言い切れないか、電波感染説自体が間違っているか。
 それとも石杖邸周辺の歪みはまったく別のものであるのか。年表の「ある手術」が気になる。

 そういえばアリカが悪魔憑きの素となる不思議空間が存在するというような事を言っていたが、石杖邸周辺はこれに該当していたのだろうかね? 彼がその事に気付いたのは例の事件よりも後からだったので、事件前に気付く事はなかったとか……?
 ちなみにこの話と電波感染説を絡めて考えると、悪魔憑きの素は「環境」であり、電波感染ってやつはメディアを通して入ってくる情報がその環境を作り上げる要因となった、という風にまとめる事ができるかも。

 まあ石杖邸周辺の悪魔憑き発生率の異常さに関しては単なるお話の都合でもあるのかもしれませんが。しかしトモリに関しては叙述トリックの都合と考えられるが、木崎の旦那に関してはそういう必要性がないと思うのでやっぱり気になってしまうのであった。

 ■キリスの性別
 前に冗談でヒロイン説を唱えたりもしたものですが、それはともかくとして結局性別に関して言及されなかったので女性説は捨てきれない。
 いまいち判然としない性別を気にしていただけに、ツラヌイに対して「男で男好き」よりはマシだろうと反論している場面を読んだ時には、思わずその反対は「女で女好き」ではないのか、などと疑ってかかってしまったり。
 まあ、強くはいえないのだが。

 ■カナタは両親殺害の犯人なのか
 最後にマトさんがちらりと推測した通り、潔白であるかのような雰囲気あり。だとしてもマトさんと闘った時は相手が相手だったから結果的に殺害に至らなかっただけの話であり、カナタが殺人を躊躇しない事には変わりないのだが。
 ただ、そのようなキャラとして描いたのに手を汚していなかったという事が明確になったとしたら、賛否両論ありそうですが。これが現実の話だったら誰も殺していないにこした事は無いのですが、架空のキャラとしては下手をすると興醒めしてしまう危険性があるかも。そのあたりはこれからきのこさんが彼女をどのように描いていくか次第でしょうか。

 ただ、私は実は石杖夫妻を殺害している可能性はあるかもしれないと思っている。
 そう思ったキッカケとなったのは274ページ下段から275ページ上段にかけての述懐部分。この兄に悪い虫が〜のあたりは果たしてトモリ本人による述懐なのかどうか?
 「formal hunt.」にはカナタ視点と見せかけてトモリ視点だった、というギミックが仕込まれているわけですが、実はここだけはカナタ視点だったのでは、と思わないでもない。理由は以下に。

 ・特に大きな場面転換であるとは思えないのだが、◇で区切っている

 ・ここがカナタ視点であるのなら彼女にも五歳の頃に何かがあったという事になるが、その場合最後の年表における「ある手術」があった当時四歳だった為、この件が大体時期的にもかみ合っている点が気になる

 ・それまでトモリの兄に付いたという「悪い虫」に関連する伏線が見当たらず、少しだが唐突な感じがする

 ・続く文章への繋がりが微妙に悪い(個人的にですが、兄に関して「悪い虫」に一切触れず大学受験の話が出てくる所にも唐突な印象を受けた)

 ・結局「悪い虫」の件は最後まで明かされる事はなかった

 ・対してアリカに恋人らしき人物がいたという描写は別エピソードにて確認できる


 他に気になる点としてはトモリが石杖邸に入った際の描写。静まり返っていたという点が強調されているのはどうだろう。それ自体は時間帯が時間帯だし当たり前の事ではないだろうか。
 ではなぜ強調されるのか。その場の異状を描きたかったからではないのだろうか? とも思えるのだが。

 そして、アリカ自身ももしかしたら何かが歪だったのだろうと推測しているので、石杖家にも月見里家と似たような構造が出来上がっていた(或いはもしかしたら月見里家の方が似ているというべきなのかもしれないけど)のだという可能性も無くはないかもしれない。

 石杖夫妻の死に関する詳細は結局うやむやにされている点も気になる。

 というわけで、仮に上記の推測通りであったとすると最初に取り上げたマトさんの推測は、意図的に読者に対して真相とは逆の推測をあたかもそれが事実であると裏付けるかのような描写とともに提示していた、という事になるのかもしれないわけですが……果たして。


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