槙久の手記をみるかぎり志貴が預けられる分家は遠野一族一同の会議の結果決定したものと思われる。ではなかでも有間家が選ばれたのにはどのような理由があったのだろう。
白本・青本などの用語辞典によれば有間家は遠野の血が最も薄いとされている。もしかしたらこれが決定的な理由だったのかもしれない。
七夜は人外に対して激しい殺害衝動をいだく。そして志貴と命を共融する四季は志貴の殺害衝動にひきずられる恐れがある。当然槙久はそれを避けたいはず。会議に出席したであろう他の遠野分家の面々も志貴が七夜の人間として覚醒するのは良しとしないだろう。故に志貴がそこにいても殺害衝動を抱く可能性の最も低い有間家が選ばれたのではないだろうか。
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