この文章は私がTYPE-MOONさんのネタバレ掲示板に投稿した記事を元に再構成したものです。
アルクェイドは自分が万全の状態だったとしてもネロを倒しきれないだろうと言っている。この事からアルクェイドは思ったほど強くないのでは、などと考えている人もいるかもしれないが、私は決してそんな事はないと思っている。
まず、吸血鬼を倒す手段は基本的にふたつ。
ひとつは復元呪詛による復元速度を上回る規模の外的要因を与える事。
もうひとつは復元呪詛を無効化する外的要因を与える事。
アルクェイドは恐らく前者の手段を用いていたものと思われる。実際本編を見る限りアルクェイドの攻撃によって復元呪詛が無効化されたととれる場面は見当たらない。また、彼女には復元速度を上回る規模の外的要因を与えられるだけの攻撃力が備わっているだろう事は言うまでもないと思う。
シエルルートでのロアの説明にもあるように、吸血鬼の治癒力が機能するのはあくまでその吸血鬼が生きている間だけである。ならば相手のダメージが回復する前に絶命させてしまえば概念武装などを用いずとも勝てる。恐らくアルクェイドは今までそうやって敵を倒してきたのだろう。
しかしこのやり方では今まで彼女が倒してきた敵はともかく、ネロのように耐久力が吸血種の中でも極端に突きぬけているような相手には非常に効率が悪い。
要するにネロを倒しきれないというのはアルクェイドが弱いからではなく、たまたま相性がすこぶる悪かったためではないかと思われる。
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