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R11雑記:AndrogynousとHermaphrodtos(2) 03/12/11
さて、それではアンドロギュヌスは本編において具体的に何を象徴しているキーワードなんだろうか。
まずひとつ考えついたのはウヌス・ムンドゥスでしょうかね。こちらは以前の雑記を読んでいただければ私がそう考えた理由はおわかりいただけるかと。つまり、「精神世界」と「物質世界」を「男性」と「女性」に置きかえるわけです。
なんで終点たるヘルマフロディトスではなくて起点たるアンドロギュヌスなのかというと、ウヌス・ムンドゥスは意識のより深い領域にあり、人類の意識・思考の大元の原因でもあるわけだから。原因ならやっぱ起点でしょうって事で。
では、ヘルマフロディトスはというと……ウヌス・ムンドゥスから分化した精神世界・物質世界が再び融合……??
そんな現象が起こり得るとはちょっと考え難いですが。まああくまで象徴的な意味でそう解釈できる現象が起きる、と考えた方が自然だろうか?
R11雑記:AndrogynousとHermaphrodtos(3) 03/12/11
で、アンドロギュヌスが象徴しているものとしてもうひとつ考え付いたのがゆに。
多分同じ事を考えていた人は多いと思いますが、でもそれは彼の容姿が中性的であるから、といった理由が大半なんじゃないだろうかと思います。しかしそれだけならばヘルマフロディトスの方でも構わないんですよね。
じゃあなんでゆにはアンドロギュヌスの方なんだと思ったかというと、彼が11歳の少年だから。年齢的に男性なら男性らしく、女性なら女性らしく成長し始める一歩手前くらい(勿論個人差はあるんでしょうが)であるから。つまり、男性・女性のいずれへも分化していない存在を彼は象徴し得るのではないかなあとか。
実は案外象徴的なだけでなく、現実に肉体的にも両性具有だったりしたら面白いかもしれませんが。
そうなると対するヘルマフロディトスは如何なる存在かという事ですが……やはりこころと悟なのかなあ?
未だ登場していない、一人称が「ワタシ」である人物。こころの一人称と悟の一人称、混ぜ方によっては「ワタシ」になりますが……考えすぎ?(笑) 前に書いたこころ・ゆに・悟の血液型に関しても気になるところ。
それと、ムービーではアンドロギュヌスよりもヘルマフロディトスの方が1回多く表示される点も気になるところ。物語においてどちらかというと後者の方が重視されているという事なのかも?
R11雑記:第3の無限ループ 03/12/25
また果てしなく間があいてしまいました。どうやらまとめて大量に更新しようと考えるとどうもなかなか作業に手をつける気力を捻り出せないみたいです。というわけで以前のようにひとつずつ、それでいて速い回転で更新していくというスタイルに戻してみようかと。
さて、今回は第3の無限ループってどんなもんだろうかという話なんですが。ハッキリ言っちゃうと現時点で公開されてる情報だけでは正解には辿り付けなさそうな気がします。が、あえてぶっとんだ予想などしてみようかなと。こうやって遊べるのは今だけですし。
で、具体的にどんな予想なのかというと、これまたウヌス・ムンドゥス、そしてアンドロギュヌスとヘルマフロディトスというキーワードが関わってくるんじゃないかなあと言うもの。
まず、起点たるアンドロギュヌスから男女にわかれ、やがて再び合流してヘルマフロディトスとなるという話について。前者と後者はそれぞれ起点と終点という対極に位置する存在ですが、しかし相反する属性が融合しているという点では同一の存在であるとも言えそう。だと仮定すると、起点と終点が同じ物になってしまっているわけですな。
もしもこのような話として象徴しうる現象が物語の中で発生するのならば、もしかしたらそれが無限ループになる可能性も有り得るのではないかと。つまり、両性具有→男女→両性具有→男女→両性具有→男女……とループしていくと。
で、アンドロギュヌスが象徴するのがウヌス・ムンドゥス、分かたれた男女を象徴するのが精神世界と物質世界と。なんか以前雑記で書いたような話になっちゃいましたが、要するにここからヘルマフロディトスに象徴される世界が誕生しうるとしたら……というわけです。
そして「the age of infinity」に関しては精神と物質が融合している"時代"とそれらが分かたれている"時代"とが交互に、そして無限に繰り返され、線形に積み重なっていく筈の歴史が輪になって閉じ、その「輪」自体をひっくるめて無限に繰り返される"時代"とする、などと解釈してみる。
それとアンドロギュヌスを象徴していると思うゆに、そしてそこから分かたれた男女を象徴していると思うこころ・悟。またも彼等の血液型の話になるんですが、こころと悟の間からAB型の子供が誕生しうるように、逆にゆにの子供もA型・B型両方になりうるんですよね。そんな偶然の一致も気になるかなあ、なんて。
……やっぱ強引だなあ。いざ書き上げておいてなんですが、我ながらなんだか穴ぼこだらけのような気がする。
R11雑記:Я уайка 03/12/26
プロモーションムービーに登場したキーワードのひとつ。「ヤー・チャイカ」と読むそうです。直訳すると「私はカモメ」。ですがそのまんまの意味で本編で用いられるとかじゃなくて多分、元ネタは人類初の女性宇宙飛行士であるヴァレンティナ・テレシコワに関する話ではないかと個人的に思ってます。
なんでも「チャイカ」は彼女の交信時におけるコードネームだったのだそうで。詳細に関してはコチラのページに書かれてますので参考までに。
で、何故そう思ったのかですが。無論まだ現時点では断定できないんですが、地上と宇宙という全く異なるふたつの世界の間での交信に用いられた言葉であるという点が少し気になったからです。
なんでかはこれまでずっと雑記を読んでくださった方ならばおわかりいただけるかと思いますので、しつこく同じ事を繰り返されてもうんざりでしょうから書きません(笑)
で、ムービー中はこのキーワード、こころが登場する辺りで表示されるんですよね。故に人類初の"女性"宇宙飛行士に関するお話である点が頭の中でひっかかったというのがもうひとつの理由。
ひょっとしたらストーリー中でこころが何処か遠い世界と何らかの形で交信(?)する場面があるのかもしれないな、なんて思ったり。
もしそうであれば、その際こころの居る世界ともう一方の世界との関係も丁度宇宙と地上の関係に象徴されそう。どっちがどっちなのかというと、やっぱりこころの方が宇宙にあたるのだろうか?
あと、上の方で紹介したページの後半では交信時のトラブルに関しても書かれていたのですが、この辺もこころと交信相手との間で再現されたら面白いかもなあ、なんて思ったり。
R11雑記:Heteronomie 03/12/31
プロモーションムービーに登場したキーワードのひとつ。意味は「他律」。「他律する意思」というキーワードもありましたっけね。既に最初のリンク先でも書いたように、どうやらカントの研究内容が関わってきそうな雰囲気です。
ではそれはどんな物なのかというと、以下に。あくまで私がネットで検索して得られた情報のみで書いてます。一応高校時代に学びはしたんですが、全く憶えてませんでしたので。
まず、なんらかの行動を他者から強制されて行った場合、それは自律的な行動であるかどうか。当然、そうではないという事になる。
次に、なんらかの行動を理性を以って論理的に考えた結果そうすべきだと判断して行った場合。コチラは自律的な行動とされる。
最後に、なんらかの行動をなんとなくそうしたいと思ったから行った場合。ここで普通、大抵の人は自律的な行動であると考えると思います。が、どうやらカントはこれを無意識の欲求が理性に働きかけて行動させているが故に他律的だ、と考えていたみたいです。
まあこの辺は人によって色々な意見があるとは思いますが、問題はRemember11の「他律」が本当にこのカントの考えが元ネタになっているのかどうかという事。そこでオフィシャルサイトに掲載されている以下の文なんですけれども。
自由な意志は、存在するだろうか?
人間は、全くの自由であると言えるだろうか?
自分が何をするべきか――それを決めるのは自分以外にはいないのだろうか?
自分ではない「誰か」に自己の行為が強制されているとしたら、
果たして「自分」は奴隷なのだろうか?
これを読むに、どうやらかなりの可能性でカントであるような気がするなあと。となると、「他律」というキーワードにおいて「自己」になんらかの強制をする「他者」とは、「無意識に関わる何か」という可能性が考えられるかもしれないですね。そうなるとここでユング関連に繋がりそう。
R11雑記:Heteronomie(2) 04/1/8
ちなみにカントの自律他律云々に関して調べていた時に、彼の定義するところの「自律」への反論として「それは本当の意味での自律ではなく、理性による人格の他律である」というような物を見かけました。それを読んでああ、面白いなあと。
なんでかというと、これまで雑記でうだうだ書いてきた事とを絡めてみるとこの話から、登場人物達がヘルマフロディトスとなってアンドロギュヌス(意識の最も深い領域を象徴?)と対等の立場に立つ事を象徴している、という事ができるかもしれないなどと思ったりしたからなわけですが。
つまり登場人物達は通常カントの言う所の他律のように、深層意識からの影響を受けて行動している。故に彼等の人格は主に深層意識によって形成されている事になる。そこへ今度は彼等が逆に何らかのカタチでカントの定義する所の自律的な意思を得て、深層意識と同等の影響力を人格に対して持つ事ができる(?)ようになるとか。
勿論単なる偶然で、製作スタッフ側は最初に述べた「反論」を知っているかどうかわかりませんし、知っていたとしても作品中にこの要素を盛り込んでいるとは限らないわけですが。
R11雑記:人格交換現象 04/1/10
というわけでRemember11のオフィシャルサイトが更新され、「人格交換現象」について加筆されました。以前関連情報コーナーで取り上げたチラシのにもこれに関しては書かれてたはいましたが、それよりももっと具体的に説明されてます。
図解されてるのがわかりやすくて有り難い。こうしてみると面白いゲームシステムですね。全く異なる長所短所を持ったふたりの中身が入れ替わるのだから、こころシナリオで「悟でなければできない事」のおかげで物語が進展したり、悟シナリオでその逆があったりするのかも。
そしてヘルマフロディトスというキーワードに関連した推測、あながち的外れではなかったのかもしれない。まだ正解してるとも言えませんが。
窓に映った自分の顔を見て驚愕しているこころが描かれたイベント絵がありましたが、あの時のこころの体には多分悟が居たという事になるんでしょう。「こんなの私じゃない」というこころのセリフは彼女の精神が悟の身体に移っている時の物なのか、はたまた度重なる人格交換によって何らかの変化が生じた事による物だとか……?
また、こういう仕掛けがあるならば真っ先に思うことかもしれませんが、ゲーム開始時点でこころの中に居るのがこころ、悟の中に居るのが悟であるとは限らないかもしれない?
それにしてもなんでこんな現象が起こるのか、そのキッカケは何なのか気になるところ。こころも悟も物語冒頭で「墜落」しているという共通点がある事がポイントじゃないかと個人的に睨んでますが……。
そういやプロモーションムービーの墜落シーンでほんの一瞬だけ映る雪景色、あれは雪山じゃなくてスフィアの物のように思えなくもなく。絶対とは言えませんが、同じ雪景色でも天候が荒れていない点が気になったり。
最後に気になった点がひとつ。
>互いの意識(人格)が時空を越え、頻繁に入れ替わってしまうのだ。
STORYの加筆部分から抜粋。「空間」じゃなくて「時空」とある。という事は時間軸上をも移動している事になる? 悟シナリオの時期が未だ明かにされていない理由はそれなんだろうか。
まあ、「時空」という単語を用いたのにそんな深い理由はないのかもしれませんが……なにせEver17を作った方々ですから。気になった。
R11雑記:こころの声 04/1/23
さて、体験版をプレイしましたので思った事をずらずら書いていきます。まずはこころの声について
人格交換現象によって悟の身体へとこころの意識が移動する。その際肉体はあくまで悟なのだから、声もやはり悟のものなのだろうと思ってたんですが……実際にはこころの声のままでした。それともこころの声に変わった、と表現するべきなんだろうか。
けれどボイスレコーダーに記録された「こころの身体に入った悟」の声はこころの声のままでした。この違いは何を意味するのだろう?
まず最初に考えられるのは単なる演出で、別に読み手を騙す為のトリックのひとつだというわけではないと言う事。でも……ちょっとこれはきびしいだろうか。
他に考えられるとしたらこころの入った悟だけ声が変わるという事。でもこれはどうだろう? 流石に男が女の声を出していたらすぐに異常に気付く筈なのに、カーリー達のリアクションからはそういった様子は見られない。
では、こころ視点であるならばこころにだけ自分の声は肉体が変わろうとそのままに聞こえる……という事だろうか。個人的にはこれかなあ? とも思いますが。
悟視点でこころに入った彼の声が悟のままであり、しかしボイスレコーダーに記録した声がこころのままであったならば裏付けられますが、悟視点がプレイできない今回の体験版ではなんとも言えないですね。
R11雑記:立ち絵 04/1/23
もうひとつ気になったのが立ち絵。こころ視点でこころの、悟の肉体に移っている時も悟の立ち絵が表示される。これは今までのinfinityシリーズをプレイされた方ならきっとあれ? っと思う筈。
これも特に深い意味のない演出にすぎないのだろうか。個人的にはどうもそうだとは思えないんですが。
なんせEver17において、私達プレイヤー側が持つ「ゲームシステムに関する常識」を逆手に取った叙述トリックを用いた方々の作品なんですからね。意味もなく立ち絵を表示させるとはちょっと思えないんです。
じゃあ、どういう理由があって、というと……うーん……ブリックヴィンケルのような存在が隠しとして居れば或いは……でも同じようなネタをもう一度使うとは考え難い。或いはそれを踏み台として更に違うトリックを用意しているか……Ever17をプレイした人に前述のようなネタだと誤読させる要素でしかないのか。どれもありそうな、なさそうな。
R11雑記:33分間 04/1/24
どうやら転移してお互いが別の肉体の中にいる時間の長さがその程度であるようですね。
ある条件下において交換が発生し、また同じ条件下において元に戻るという事ではなくて、特定の条件下において交換が生じ、その際およそ33分経過した後に自動的に交換状態が解除されるというシステムであると解釈するべきかもしれない。
という事は肉体に他人の意識が入っているというのは不自然な状態なのだから維持するだけでなんらかのエネルギーを消耗するのか、はたまた異常を察知した「何か」から修正力が働くのか。まあ今の時点ではいくら考えても多分原因などわかる筈もないですが。
他に気になった事と言えば、33といえば11の3倍数。3といえばTrinity(三位一体)を連想するなあとか。
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