ホクト・沙羅からは感染するか

 ホクト・沙羅の血液等を介してキュレイウイルスに感染する事があり得るかどうか考えてみる。

 まず本編で明言されているように、このふたりはサピエンス種とキュレイ種のハーフであるサピエンスキュレイ種であり、キュレイウイルスに感染する事は無い。キュレイウイルスは種の壁を越えて感染することはなく、サピエンスキュレイ種は遺伝子レベルではサピエンス種とは別の種となるからである。

 となると、ホクトと沙羅の体内には既にキュレイウイルスは存在していないのかもしれない。
 母親であるつぐみから体内へとキュレイウイルスが侵入していたとしてもふたりには感染しないし、ウイルスというものはそもそも宿主の細胞に感染することなく単体で増殖する事はできないからである。
 増殖できないのであれば、誕生後しばらく体内に留まっていたキュレイウイルスも、16年も経ってしまえばとうに免疫機能によって駆逐されるなりして、体内には全く残っていない可能性が考えられる。

 ならば、2034年の時点ではホクト・沙羅の血液を介してキュレイウイルスに感染する可能性はほぼないと言えるかもしれない。


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