圧壊の仕方が違う理由

 2017年において、つぐみ・空バッドエンドではインゼル・ヌルからの通信が入るよりも前にLeMUの圧壊が始まり、崩落した破片が衝突した為かIBFでも浸水が発生しているのだが、他のシナリオではそのような事はなかった。
 このような違いが生じた原因は一体何なのか考えてみる。

 最初にインゼル・ヌルからの通信が来る時刻に関して。
 バッドエンド以外のルートでは、9:16頃。
 対してバッドエンドでは、LeMUの最速の推定圧壊時刻である4:30から数時間後にLeMUの圧壊が開始、IBFへの浸水が始まっている。その後武が息絶える直前に聞いた音がインゼル・ヌルからの通信によるものだと思われる。
 9:16頃という時間帯ならば「4:30の数時間後」という言い方をしても問題は無いだろう。よってバッドエンドでもそうでなくても通信が入るのはほぼ同時刻とみなして良いと思われる。

 では肝心の圧壊時刻のズレの原因を推測する為に、両者の違いに着目してみる。
 するとつぐみ及びココシナリオとバッドエンドとを比較した場合は、つぐみがLeMUに戻ったかそうでないかという点が気になる。
 後から武がつぐみを追いかけてLeMUに上がった際、空が隔壁等をコントロールして崩落を可能な限り食い止めると言っているが、これは何も武が来た際に限る事ではないだろう。つぐみがLeMUに戻ってきた時点で当然そうしていたものと思われる。
 そして武が通信を受けたのはつぐみがLeMUに戻った後である。

 よって、バッドエンドで崩落が起きた時間帯において、つぐみ及びココシナリオでは既に空がつぐみを守る為に崩落を食い止める為の作業を行っていたという事になると思われる。これが圧壊時刻のズレの直接の原因だったのではないだろうか。IBFが浸水しなかったのもその為かもしれない。

 では、空シナリオにおいてはどうだろうか。こちらではつぐみはLeMUに戻らない。だが、空シナリオだけに、空の武に対する感情がつぐみシナリオよりも強いが為に、武達がIBFに下りてからも未練からか少しでも長くLeMUを維持していたという可能性は考えられるかもしれない。
 ただし、この事に関する裏付けは無い。強いて言うならば空シナリオの歴史への分岐はつぐみよりも空の好感度の方が高い事に起因するから、という事になるだろうか。

 なお、空シナリオでのみヒンメル〜IBF間のリフトは崩落による振動で破損している。これは常に気を配っていなければLeMUの維持は難しくなっている状況にもかかわらず、空が戻ってきてしまった武との口論に気を取られてしまった結果であったと考えれば辻褄は合うかもしれない。
 つぐみ及びココシナリオにおいては、つぐみを救出するという理由があるのでこの口論は発生しない。


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