ひぐらしのく頃に
暇潰し編メモ


メモ

 ■現場監督
 現場監督は確かに粗野な人ではあったようだが、あのような悲惨な殺され方をされるほどに罪深い人だったとは思えない。そこで、ダム工事現場での抗議行動。あれはかなり精神に来るだろう。工事現場の作業員の精神が健全な状態だったとはちょっと思えない。いや、表面的には健全な状態に見えてはいたかもしれない。だが、ちょっとつっつかれたら蓄積していた物が一気に吹き出すという事もありえたのではないだろうか。現場監督はその犠牲となったのでは……。

 ■ブルーマーメイド
 現場監督は園崎系の店であるブルーマーメイドに顔を出していたらしい。つまり、園崎側は彼に関する情報は比較的容易に入手できるという事になると思われる。
 どうでも良いがブルーマーメイドはブルマとメイドに引っ掛けた名前でもあったりするんだろうか。……心底どうでも良いですねスミマセン。

 ■雨の降る日
 音の演出から察するに、園崎の親族会議中は雨が降っていたようである。しかし後日大石さんは最後に雨が降ったのは七日前と話している。
 祟殺し編での雨の振る日のズレに関する問題と何か関連があるだろうか、とも思ったがそういうわけでもないのかな?
 まあともかく、過去の天候に関する正確な資料に基づいた情報ではなく大石さんの記憶でしかないので、実際には彼が知らない、或いはなんらかの理由で憶えていない(例えばその時間帯は大石さんが寝ていた、或いは麻雀なりの遊びに熱中していたとか)が本当に雨が降っていたと考えてみる。
 とするとこれは七日前から件の場所にサイフがあったのではない事を意味する伏線であると解釈できるかも。
 入江先生とすれ違った後の会話からもわかりますが、彼がやってきた方向、つまり大臣の孫が監禁されていた場所は民家が無い所。対して拾得者がサイフを拾ったとされる場所は僅かながら民家のある区域。つまり、孫が連れ去られる過程でサイフを落とした可能性は低い。この事もサイフ拾得が作り話である事を裏付けていると思う。

 ■園崎の命令伝達システム
 お魎さんが憂慮→気を利かせるという構図ですが、程度の差こそあれ雛見沢全体がそういったシステムを形成しているような気がしなくもない。
 それとピグマリオン効果にちょっと似てるかなあ、などと思った。

 ■親族会議での梨花の反応
 警視庁からひとりやってくるらしいという話が出た場面で彼女は「誰が来たのか」と問うている。
 つまり梨花にしてみれば公安の人間なら誰でもよかったというわけではなく、赤坂衛という個人に期待していた、或いは彼の事を元から知っていたという事なんだろうか。……このヒトコトだけでそれは穿ちすぎかもしれませんが、個人的にちょっと気になった部分でした。

 ■誘拐犯は園崎の分家筋
 実際大臣の孫を監禁していたふたりも一度だけ登場したやさしげな老人も、何度か「本家」という単語を口にしている。
 そして大臣の孫誘拐に関して親族会議にて報告していたのは魅音の父。つまり、実行犯の分家=園崎組で、魅音の父も元から園崎姓だった可能性も考えられるかも?
 そうだと仮定すると園崎茜の勘当騒ぎはヤクザと結婚したからとかそういった理由を一時期考えてた事がありましたが、実際にはそうではないのだろう。お魎さんがヤクザという存在をどう見ていたかはわからないけれど、そもそもそのヤクザの力をダム闘争時にはうまく利用しているわけだし。
 ならばヤクザとの結婚関連以外で勘当されるに足り得るなんらかの要因を考えることによって新たな推理の展開が可能となるかも?

 ■情報提供者
 人質解放指令に関しては警察も情報を得ていた。しかしこれは意図的に各所へ流している情報(あくまで表面的には「命令」ではなく「聞いた者が自主的に気を利かせる」という形式ではあるが)である。雛見沢の人間でなくても警察であれば知ろうと思えば知ることは出来るだろう。
 対して親族会議の件の場合サトさんは、命令として伝えられるであろう事柄のみならず、会議の詳細な様子までも知っていた。という事は、前述の警察の例とは事情が異なる。親族会議の出席者の中に情報を漏らしている人間がいるという可能性が出てくるわけだ。

 ■すれ違った入江先生
 結局大臣の孫を保護しようとはしなかったようである。そして大石さんにも伝えなかった。なんか、気になる。
 まあ、下手にちょっかい出したり大石さんに伝えたりなどすると、雛見沢全体にとっての不利益になると判断しての事かもしれませんが。

 ■雪絵さんの祖母
 TIPSを読むに、雪絵さんの祖母は雛見沢出身だった可能性も考えられる。あの場でひぐらし云々と言われたら演出上、どうしてもそう思ってしまう。尤も明言されたわけではないので可能性のひとつとしてそうかもしれない、としか現段階では言えませんが。

 ■昭和五十三年当時の「オヤシロさまの使い」
 当時の大石さんは園崎家に戦いを挑む意思はあまり強くはなかった。意識を取り戻した赤坂さんに問われてそんなような答えを返している。
 という事は、雛見沢の住人からオヤシロさまの使いとまで言われるまでにこの件に食い下がるようになったのは気の合う仲間だった現場監督が殺された事がキッカケだったのかも?

 ■梨花の「予言」
 本当に予言だったのか、はたまた赤坂さん達の推測通り予定だったのか。とりあえず後者であったと仮定して、実際に起こった事件との相違点を列挙してみる。

 ・沙都子の両親は正真証明事故、ではなく「或いは事故ともいえる」出来事であるとされている
 ・梨花の両親はどちらも「殺された」とされている
 ・悟史、富竹さん、鷹野さんの三名は犠牲者に含まれていない
 →この三人は「祟り計画(仮称)」とは関連しないイレギュラー?
 ・自分が殺される時期に関しては綿流し当日ともその数日後ともいっている
 →富竹さん、鷹野さんというイレギュラーにより数日後にずれた?


 また、沙都子の叔母に関しては「頭を割られて」という所まで知っている。それについては綿流し編を見る限り魅音(らしき人物)も知っていた。つまり、雛見沢上層部がかなり早い段階から立てていた計画だった事の裏付けととれなくもない。
 最初の現場監督の項で書いた「ちょっとつっつく」行為を意図的に起こす事が出来れば、最初の祟りに関しても……?

 ちなみにオフィシャルサイトのひぐらし製作日記(8/30)にて竜騎士07さんが、目明し編冒頭の舞台となる昭和五十七年に関して以下のように書いています。

 >北条兄妹が健在で、主婦撲殺事件が第4の祟りになると「決まっている」年です。
 「決まっている」と鉤括弧で括っているあたりが怪しいような。穿ちすぎ? まあ、単に過去の確定した出来事であるからこういう書き方をしただけだというのが自然な解釈でしょうけれども。

 なお、最後に自分が殺される事を他の事件と一緒に挙げている点から、梨花の死も一連の計画の一部であったと解釈できるかもしれない。

 ■人生ゲームと予定調和
 負けがほぼ確定していた圭一が逆転する為にとった行動は、その時行っていたゲームのルールではなく、その外側のルールに則った物。つまり、ゲームに参加している人物への直接交渉。また、野球しかり、カレー騒ぎしかり。そういえばゾンビ鬼で情報戦を最初にしかけたのも圭一でした。
 とにかく、彼の特徴として所謂トリックスター的な物が本編にて何度となく挙げられているわけだ。つまり、彼は既存の秩序の破壊者。そのような存在はもしかしたら予定調和から脱したい梨花にしてみれば希望の光だったという可能性も?

 例えばTIPSの時計の歯車の話。完成している時計の挙動は完全に予定調和でなんらかのイレギュラーが発生しない限り変わらない。だが、この時計に本来存在していなかった部品を組みこんだら。しかもそれが時計全体の構造を全く無視した挙動をする部品であったならば……というわけですな。

 本編でどのシナリオもバッドエンドに至るのは、案外圭一が自身が巻きこまれた「ゲーム」がなんであるかすらわからない状態であったが故であったり、などと妄想してみたり。つまり、そもそも本人が何のゲームであるかを知らなければ、そのゲームの外側のルールへの干渉だってしようがないわけで。

 圭一が雛見沢へやってきたのは定められた死から逃れようとした梨花が水面下で足掻いた結果……というのは流石に考えすぎだろうか。まあ、彼女にそこまでの行動が可能ならば、そもそも自力で「予定調和」に逆らう事すら可能だという事になりそうだし……。
 或いは祭具殿の施錠の簡略化に関して言えば、そうであったとも……?

 ■母の日記
 梨花の母は古手家の人間であるわりにあんまりオヤシロさまの事は信じてない模様。その彼女がオヤシロさまの怒りを鎮める為に……というのもなんだか変な気がした。つまり、やはり彼女は殺されたという事になるんだろうか。
 ただ日記を読むに、梨花の普通じゃない側面を見せられ続けて段々と自身の常識を揺るがされていったようにも見える。果たして三年後の彼女の考えはどのように変わっていたのか、或いは変わっていなかったのか。

 ■二重人格に関する伏線
 鬼隠し編でのTIPSですが、案外レナではなくて梨花の方に関連するものだったという事もあり得るだろうか?
 暇潰し編でのTIPSの「彼女」が語っていると思われるものみっつ。どうも話し相手がいるように思えるわけで。語り手が「彼女」で、聞き手が「梨花」だったのでは……などと妄想したりもしましたが。ただ、DIDにおいて複数の人格同士での会話があり得るのかどうかは調べてないのでちと弱いんですが。

 ■祟殺し編との相違点
 まず、大石さんが生きている事。個人的にお腹をこわして云々と言っていた場面でBGMが止まるのが気になりましたが……まあ単に祟殺し編とは繋がりのない世界の話ですよ、という事を読み手に伝える為の演出だったと解釈できるかもですが。
 また、赤坂さんと大石さんの会話の中に圭一の名前が一切登場してない事が気になる。大石さんから見れば祟殺し編における圭一は極めて怪しい人物であった筈であるにも関わらず。
 つまり、暇潰し編の過去においては圭一は雛見沢に居なかったか……或いはそもそも事件に全く関わってなかったという事だろうか。



疑問点

 推理・考察コンテンツに掲載予定


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