アニメ版涼宮ハルヒの憂鬱の感想とか。
この辺りから私は原作既読となっています。現在の所、原作の他のエピソードの重大なネタバレはありませんが、微細なネタバレでも気にする人にはあまりオススメしません。
※更新した箇所は見出しを赤字表記してあります
第十話感想
第十一話感想
第十二話感想
第十話 涼宮ハルヒの憂鬱IV
既に述べたとおり今回から原作既読となりますが、原作の感想兼アニメの感想というカタチで書いていく予定なのでこれまでとは実質大きな違いは無いと思います。
今回はキョンにとっては半信半疑だったトンデモ話を信じるキッカケとなる事件そのいちとに。そのさんはもうちょっと少し先になりそうだ。
私はむしろ三人がかりで担いでるんじゃないかと解釈するのが普通だろうと書きましたが、実際キョンもそういう考えが頭の片隅にでもあったんだろう。ただ、三人が三人とも演技にしては出来すぎていたので、完全に否定しきる事も出来ずにいたといった所だろうか?
■冒頭に登場する朝倉
原作は一冊の本にまとめられているので特にこのタイミングで登場させる必要は無かったのですが、アニメでは約三十分毎に分けられている事を考えるとなるほど、ここでもう一度朝倉を登場させて印象付けておいた方が良いですね。
■みくる画像集をめぐるやりとり
原作ではこの時におこなわれたわけではないんですがなるほど、後の展開を考えるとこのやりとりをここに持ってくるのは面白いかもですね。
■古泉のバイト
やはりアレだろう。丁度ハルヒにとって面白くない事があった直後だし。
彼の言葉の意味を理解していたのはあの場では長門だけかな? みくるは……ああいうキャラだから古泉の正体は知っていても言葉の意味を察する事が出来たかどうかは微妙かもしれない。無論出来たとしてもおかしくはありませんが。
■長門VS朝倉
戦闘シーンはスピード感・迫力共にあってお気に入り。何度も繰り返し観ました。机を改造した槍の掃射などは見事。
壁が剥がれ落ちた後に現れる異常な光景、そしてそれらが次々と変貌していくさまはあの空間の異常性を見せ付けられるようで面白かった。
■統合思念体の端末は人間的な振る舞いが不得手なのか
今回唐突に明かされた衝撃の事実。朝倉涼子も長門と同じく統合思念体によって作られた存在であった。過去に長門が危機が迫るとしたらまずキョンに対してであると述べていたが、まさか彼女も自分のバックアップにあたる存在が原因となるとは思って無かったかな?
以前、統合思念体の端末にあたる人たちは人間的な振る舞いが得意ではないのではないかと予想しましたが、今回の朝倉を見てその考えを裏付けられた気がする。
何故なら朝倉には笑顔というカタチで固定されているだけで、本質的には無表情であるという印象を受けたので。
平時の朝倉に関して彼女の周囲の人間は誰も不自然には思っていなかったのだから、人間的振る舞いは確かに出来る。しかしその内面はまるで理解できていないようなので、彼女のそれはカタチだけの物である。
尤も「振る舞い」という言葉の意味からすると、例えカタチだけであろうと朝倉は「振舞えている」事になるんで、言葉の選択を誤ったな、と思ってますが(汗) 変に凝らずに彼女たちのような存在は人間的な感情が希薄であるとでも書けば良かった。
ちなみに私はこの事からチューリングテストの話を想起させられた。朝倉は人間を上手に模倣した機械のようだなと。そういえばこのチューリングテストがらみで、原作二巻目の「涼宮ハルヒの溜息」のある箇所でもまた別の事柄を想起させられたのだが、そちらに関してはいずれ書けたら書こうかと思います。
なお、朝倉が本気で動揺していたと思われる場面はあったにはあったんですが、それはいずれも情報操作がらみで想定外の事があった場合に限られますね。人間の感情は理解できないので人間が動揺するような理由で動揺する事はないが(演技はしても)、流石に自分たちにとっての常識の世界において意表を突かれたら話は違ってくる、という事なのかもしれない?
ところで統合思念体が作った有機ヒューマノイドって、女性体が多いですね。ただし喜緑さんもかつての予想通りそうであったと仮定したらの話ですが。長門と朝倉だけならまだ偶々この二人は女性だったとも言えるんですが。
■情報制御空間
朝倉の「この空間では」自分の方が強いという言い回し、役割がバックアップであるという点から、総合的な能力では朝倉は長門にやや劣っているのだろう。だが一年五組の教室でのみ長門を上回り得ると。
その理由はそこが「情報制御空間」とやらであるからだそうで。詳細はよくわかりませんが、自分にとって都合が良いようにその空間を構成する様々な情報に色々と手を加えてあるのかもしれない。
推測の域を出ませんが、朝倉が一年五組の教室に馴染みがあるから、そこを構成する情報を熟知しているが故に情報の制御がしやすかったんだろうかね。
仮にそうだとすると、逆に言えば長門のクラスやマンションの彼女の部屋やSOS団のアジトなら、長門にとって都合の良い情報制御空間を作り出す事が可能で、更に朝倉との差は大きくなっていたのだろうか。
あ、SOS団のアジトは微妙かも。ミステリックサインで古泉が様々な因子によって飽和状態にあるとかなんとか言っていたような。
■自身以外の生命体への情報干渉
直接干渉するのは困難なのだろうか。例えばキョンを殺したいのであればあんな大規模な情報干渉などせずとも、彼の心臓或いは脳の活動を停止させるだけで良い。だが、それが出来ない理由があるからああいった手段を取ったのかもしれない。
仮にその通りだとすると、TYPE-MOON世界で言うところの空想具現化同様の制限があるという事になる。そう考えると「情報制御空間」はある意味固有結界にあたるか。いや、どっちかというと魔術師の本拠地に近いか?
キョンを金縛りにした場面があるが、直接的な干渉はこのように運動機能の制限くらいが精一杯なのかもしれない。この場面では同時に背景の動作も停止しているが、朝倉自身を除く全ての「運動」へのなんらかの制御だったのかな?
そういえば朝倉の有機結合解除とやらも、統合思念体にアクセスして許可を申請しなければならないっぽい。これはもしかして独力での他の生物への干渉が困難である事の証左だろうか。
或いは情報干渉が可能な者同士では相手への直接干渉を試みたところで、改竄と修正のイタチゴッコになるだけだという理由もあるかもしれませんが。故に、統合思念体というより上位からの干渉が必要となったとか。
単に統合思念体が作った端末の無断消去は厳罰に処されるだけであった、という可能性も考えられるかもしれない。
結局どれだけ考えても現時点では推測の域を出ませんが。
■長門の上履きに書かれた名前
原作の描写をやたら忠実に再現してますね。きっちりあの明朝体だし。
どうでも良い話である上に私の勝手なイメージでしかないのだが、長門は色んな字体を再現できそうな気がする。きっと金文体で「月姫」って書けるんだよ。そしてへた字や、あまつさえドラえ文字すらも……。
珍奇な字体をあの無表情のままスラスラと再現していく長門を勝手に想像して勝手にふいた。
■長門キック
キョンを蹴飛ばす場面では、ひょっこりキョンが朝倉の方を覗こうと「動いて」いて、結果危うく朝倉の攻撃を受けそうになっていたんだな。さりげに長門の言動に絡めた上手い演出だなと思った。
■有機ヒューマノイドの体の構造
槍が突き刺さった場面で、長門は出血している。体の構造は人間とほぼ変わらないって事だろうか。
その後刺さった槍を一本だけ抜いたのは、それが心臓を貫いていたからで、流石にそこだけ早いとこ修復しておかないとまずかったからではないか……などと解釈してみる。あの一本を除き、他は放置してたんで。
よく聞く話ですが、ああいう怪我の仕方をした場合はむしろ刺さった異物を無闇に抜かない方が良いらしい。「ふた」を失うことで、より大量に出血してしまうから危険なんだとかどうとか。
だが短時間での自己修復が可能であるのなら、そりゃさっさと抜いて傷を塞ぐのが良いのだろう。だが戦闘中故に全部の傷を修復しているだけの余裕が無かった。しかし一部だけであれば修復する余裕があったのであれば、破損した心臓の修復を最優先するのは合理的判断であった、なんて妄想してみたりしたのですが……考えすぎかなあ?
ところで痛みは感じないのだろうか?
もしも人体の構造を真似ていたのなら痛覚はあると思うわけですが、しかし彼女の能力なら一時的に痛覚のみ遮断するくらいの事は出来そうだとも思える。
痛覚の遮断は苦痛が原因となる行動の鈍化が無くなるというメリットはあるが、肉体のダメージを把握できないというデメリットもある。が、情報を操る彼女なら痛覚によらずともダメージを正確に把握できそうな気も……?
■能力が低下していた長門
長門が本来の能力を考えると弱かったというのは、「攻性情報」を既に使い切っていたから、というような事を言っていたあたり、情報干渉には攻性と防性ではそれぞれに機能限界があるのか、それともまだ残りの容量を全て攻性情報の方に用いる事も可能だったけどそれではキョンを守れないから敢えて防性の方にまわしていたか。
個人的には後者かなあ、と思いますが果たして。マルチタスクで複数のプログラムを同時に実行している場合と理屈は同じようなもんだろうかなあ、と。
■自分の体も他人事?
戦闘終了後、長門は自身の事をこのインターフェースは、という言い方をしている。
長門の意思は別の場所にあるという事なのか、それとも単に自分を「物」としか見ていないだけなのか。これまでに得られた情報からは前者は根拠に乏しいので、やはり普通に後者かな。
■教室の再構成
原作ではその光景がまるでCGのようだという風に表現されていたんで、アニメでやる場合はホントにCGを使って表現するのではないかと密かに思っていた場面。実際にそうなって、しかもイメージしていた通り幻想的な光景で良かった。
■長門の眼鏡は伊達眼鏡?
眼鏡がなくても平気なあたり、伊達だったか度がホトンド入ってないか。敢えて視力が低い状態で誕生させる必要も無いので前者かな。
そういや眼鏡を必要としない人が近視用の眼鏡をかけるとくらっとくるもんなんですが(私も視力が低下する以前に経験した事がある)、みくるが以前に長門の眼鏡をかけさせられた時にはそのような描写は無かった。
■谷口の忘れ物の歌
後に企画物CDで完全版が収録され……ないか。
しかしあの長門をして面白い人と言わしめる谷口って、さりげに凄い奴なのではないか。
■カナダ
朝倉の転校先はカナダであるという事になっている。ああ、なるほど……ミステリックサインにてハルヒがコンピ研部長の両親が居る場所として最初にカナダを連想したのはそういうわけだったのかな?
■みくるからの手紙
筆跡は原作のイメージに忠実に再現されてますね。
ところで未来人は手で文字を書くのだろうかと、ふと考えた。しかしよくよく考えてみれば、筆記用具と記録媒体の変遷はあれど文字を書くという事自体は数千年単位で受け継がれた事であるし。どんなに科学が発展して世の中が便利になっても文字を書く機会が減る事はあれど、完全になくなる事はないのかな。
■みくる(大)
ありとあらゆる部分が成長したみくるさんが登場。背が伸びているのでキョンとほぼ同じ目線になった事がわかる構図で描かれた場面が印象的。知らない人は観ていてまずそこで混乱するのかな? 私はその前に胸の成長に注目しましたが。
口調なども大人っぽくなっており、後藤邑子さんが小さい方のみくるとは良い感じに演じわけているのがまた良いですね。色々成長し、精神的にも大人っぽく魅力的になっているわけだが、それでもうっかり者であるところは相変わらずであるようだ。だがそれが良い。断言する。
みくるはこのバージョン違いで姉属性と妹属性が切り替わるキャラだなと(本人が意図的に切り替えられるわけではないが)思った。
■みくるのほくろ
特盛! というこの場面でのキョンのリアクションが(笑)
前に着替えの場面でみくるのホクロに着目しましたが、やはり伏線だったわけだ。キョンのホクロ(毛付き)とは違って。
しかし堂々と胸を開いてホクロを見せてしまう辺りは随分と変わったものである。しかも「さわってみる?」とまで仰る。それともこれはキョンに対してだけなのか。だとすると一体これから先ふたりに何があるというのか大変気になる。
で、うっかりこの時点のキョンが知らない事を口にしてしまったわけであり。後で上司にでも怒られてそうだ。しかしこの程度の矛盾ならそう大きな問題にはならないようですね、この作品の世界観においては。
■キョンに抱きつくみくる(大)
これは原作にはなかった場面ですな。もうちょいってところで逃げられた、という印象があってもどかしかったので、個人的に追加されて嬉しかったシーンでありました。
■朝比奈さん、年いくつ?
レディに年齢を聞くのは、などという突っ込みはこの二人に関しては野暮ってもんだろう。このやりとりにはみくる(大)がどこか寂しげだったから、彼女の思い出を掘り起こして元気付けてやろうという意図もあったんだろうね。
で、彼女の実年齢はこのまま明かされずに終わりそうな気がするな。なんとなく。ただやっぱりみくる(小)は十四、五歳くらいで、みくる(大)が二十歳前後ってところなんじゃないだろうか。
みくる(小)が十七歳だとすると、これから更にあそこまで成長するというのは少々無理があるように思う。成長の仕方には個人差があるので絶対にこれを否定できるわけでもありませんが。
■ゆきさんのかばん
長門が部室でカバンを開ける場面で、出てくるのは弁当箱ではなく本なのだろうなと思ったら、やっぱりその通りだった。いや、原作既読だから本であろう事はわかってはいたのですが。
しかし彼女はいつ食事を取っているのだろう。
■時間移動の話
長門は時間と空間は同じだと言っている。やはりこの作品世界においてもミンコフスキー時空(三次元空間を構成するxyzのみっつの軸全てに直行する時間軸tを加えた「時空間」)の概念が設定に組み込まれているという事なのか。
以前この作品における「時間平面」とは、ミンコフスキー時空の断片である時間の流れの存在しない三次元空間ではないかと予想したんですが、もしかしたら長門のこの言葉がそれを裏付けてくれるのかもしれない。
■朝倉の父親を名乗る男
最初は長門が能力を駆使して音声を変換したのかとも思ったが、別にそんな事しないでも母親を名乗っても良いような。となると電話の声の主は他の宇宙的存在だったんだろうか?
■ハルヒのバカ力
凄いな、片腕で引きずられてるよ、キョン。原作でよくハルヒはバカ力だと言われていたがこれほどだとは(笑)
■今週の長門さん
眼鏡を忘れた時の長門は珍しく驚き顔。ハルヒがSOS団の活動目的を明かした時以来だと思う。この時の顔をぺたぺた触る仕草がちょっと好きだ。
「まかせて(中略)朝倉涼子は転校した事にする」と言っている時の表情が少しだけ得意げに見えたのは私だけだろうか?
眼鏡属性云々の話のあと、キョンをじっと見つめる長門。そしてとっくに修復が完了した後も抱き起こした体勢のままだったので無表情に見上げる長門。キョンを見つめる長門のオンパレードでもう大変に胸いっぱい。
ところでキョンが長門を抱き起こしている構図。さり気にこの体勢のままでいる時間が長いのだが、キョンはその事実に気付いているのだろうか。
■次回予告
射手座の日? まさかそこから来るとは予想外だった。九話でクローズアップされる部室内の品々は、アニメ化されるエピソードに関連してのものだった?
コンピ研が作ったゲームの画面がどのように再現されるのか気になる所。原作通りだとわりと地味な物になりそうですが……でも今なら個人でも原作の描写通りの物よりもグラフィックに凝ったゲームが作れそうな気がしますし。
イメージ映像として本当の宇宙戦が挿入されたりしたら面白そうだけど、どうだろう。原作の挿絵でもSOS団のメンバーが軍服を着てたりしてましたし。あれもイメージだと思うんで。
第十話 / 第十一話
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第十一話 射手座の日
■※イメージ映像です
いやまあ、原作にて説明されていたゲーム画面を忠実に再現してそれを延々と映し出されても盛り上がらないだろうし、イメージ映像として艦隊戦が挿入されそうだなとは思ってましたが、むしろこっちがメインじゃないか(笑) まさかここまで気合入れて作りこんでいるとは思わなかった。
一斉に砲撃を開始した場面での弾幕など、ああ、こりゃ確かに宇宙船が一万五千あるわ、と納得させられるほどの迫力。モザイクかけてあった所でバレバレなあの超有名ロボが一機あった所で、一万五千からなる大艦隊同士の戦闘ではどうにもなるまい。というか「落ちろカトンボ」って(笑) リボルバーの拳銃を模した構造なども面白かった。
・現実との落差
また、このイメージ映像によって進行している場面ではBGMが実際のゲームで使用されている物をベースにアレンジしてある点も面白いですね。
視覚的のみならず、聴覚的にも現実世界の光景に画面が戻った場合の落差が際立っていて良。それだけイメージ映像で好き勝手やっちゃってますよ感が出てます。
というか実際のゲームのBGMがやけにチープで懐かしい。これってPSG音源とかいうやつだったっけ? なんでまたそんな古いもんを使ってるんだコンピ研。まあいかにも素人が作りました的な雰囲気は出るんですが。
落差といえば、こらえきれなくなって暴走するハルヒ艦隊をキョン艦隊と古泉艦隊でブロックするシーン、あれ原作読んでいる時は単にゲーム画面の「記号」でそれをやっている所を想像していましたが、確かその時実際の艦隊戦だったらこれとんでもなく大規模なバカ行為だよなあ、と思ってたらそれを忠実に再現しなすった(笑)
・各艦の乗員
さて、さりげに各艦の乗員なども描かれていたわけですが……。
ハルヒ艦隊の乗員は、彼女のイメージする宇宙人? だとしたら長門の感想を聞いてみたいところである。まあ長門は厳密には宇宙人モドキで、本当の意味で宇宙人的な位置に居るのは統合思念体の方であるような気がしますが。
その長門艦隊の乗員は皆長門長門長門。綾波か。綾波なのだろうか。ひ、ひとりくらいお持ち帰りしても……ドロップキックはやめてくださいハルヒさん。
ふと思ったんだけどもっと先の時点での長門だったら、こういう映像にはならなかったのかもしれないな。自分をただの端末、いわばいくらでも替えの効く道具みたいなものとしか認識していないが故の長門長門長門……だったんじゃないだろうかと。尤も既にこの時点で長門はだいぶ変化しつつあるようですが、まだ根本的に自分をオンリーワンとして見ては居ないと思う。
みくる艦隊の乗員がねこマンである事は半ば予想はついていました。一緒になってうろたえまくる場面など愉快すぎ。
しかもこの艦隊は乗員のみならず戦艦がピンクの水玉模様でファンシーですね。全くもって戦闘とは縁遠そうなイメージでしたが、実際戦闘らしい戦闘はしないのであった。まあ原作でも補給部隊だという設定だったと思いましたが。
古泉艦隊の乗員は、なんだか仮面を付けているように見えた。彼の普段のキャラクターの暗喩でしょうかこれは。
キョン艦隊の乗員はどんなんだったんだろう。見てみたかったのだが、後姿しかわからないなあ。まあ想像だけど多分普通の人にしか見えんのではなかろうか?
■ハルヒキック
なんだあの高さは。すげえ。
或いはロンダートからそのままキックに繋げたのだろうか?
しかし一番凄いのはあんな状況でも捲れないハルヒのスカートではないかと思った。
■かえるマンホール
何故か印象に残った。かわいいと思う。
■未来人とパソコン
未来人なのにパソコンには全く不慣れなみくる。その理由は……アニメ版のミステリックサインではあるやりとりがカットされてるから、原作を知らない人はわからないだろうな。
カットされた理由はその時の話の本筋から少々外れているからだと思いますが、原作にはそういったやり取りが結構あって、それがその話にはあまり関係が無くとも作品世界の謎を解くにあたっては重要な伏線になっていたりする事もあるので、第二期以降も作っていく予定があるのなら例えば回想シーンとして挿入するなり、何らかの方法でこういった場面で語られた情報を放り込んで欲しいところ。
■宇宙人とパソコン
マウスを空中でぐーるぐーるやってる。あの長門が!
……あずまんが大王のちよちゃん? ちよ父は統合思念体なのですか。
冗談はさておいて、その後の成長の早さもまたちよちゃんを想起させられます。一本指打法→一本指打法×2→全ての指を使用→……
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第十二話 ライブアライブ
■長門のクラスとみくるのクラス
長門は1-6だった。ではみくるが2組だったら5組の左右反転っぽくて面白いのだが。長門の6組と古泉の9組の上下反転の関係に対応させた感じで。などと思っていたら本当に2-2でびっくりである。
つまり6と9は二次元的反転、5と2は三次元的反転。共に現在ある勢力二者と時間軸を隔てた二者との関係を一次元落として擬似的に表現した? ……まあこの項で書いている事は全部穿ちすぎであるという可能性も充分ありえそうですけど。
■ライブシーン
ENOZ……メンバーの頭文字を取ってって事ならZONEとでもした方が……ってああそうか。そのZONEが元ネタになっているわけか。
さて、とにかくこのシーンは凄かった。十話の長門VS朝倉、十一話の艦隊戦、そしてこれ。三発連続でヘヴィ級のベストショットを食らったようなもんです。百万匹の蟻が……!!
とにかくどう凄かったか、ポイント毎にまとめてみます。
・ハルヒの歌唱力
まずここで度肝を抜かれた。だってバニー服着て現れたんですよ。引き連れてきた長門、魔法使いですよ。普通面白ソングを歌いだすと思いませんか。み・み・みらくる♪ みたいな。
しかも普段のハルヒのキャラクターを考えるとあんなに気合入った歌を歌うとは思わなかった。かといってキャラのイメージから大きく逸脱することも無くそれでいて意外性があって良。平野綾さんてこんな歌い方も出来るんだな。
・ハルヒの表情の描き込み
熱唱している場面のハルヒの表情ですが、普通はあそこまでやらんと思います。特にキャラ萌えを意識したアニメであれば尚の事。何故なら、少なくともあの表情は可愛いとは言い難いから。
けれどああやって魂込めて歌っている場面で顔は可愛らしいまんま、というのも薄っぺらい感じがするのではないだろうかと思うのですがどうだろう。敢えてここで萌えの常道を行かなかったのはこのアニメのスタッフさんらしい選択だなと思いました。
私はこの、可愛くは無いが迫力があるこの絵が好きです。それにハルヒは一度始めたら終わるまで全力で駆け抜けるキャラだと思うので、こういうのも合っているのではないだろうかと思いました。
また、この迫力のある顔の後だからこそ、歌い終わった後のあの周囲を、メンバーたちを見渡し、徐々に嬉しそうに変わっていくハルヒの表情がより美しく感じられたと思う。この時のハルヒの顔にはどきりとさせられた。
異なる方向性の美しさがお互いを引き立てあっていたのでは、と思う。小奇麗な、可愛らしい顔だけを並べ立てていたのでは、これはあり得なかったのではないかと思う。
・汗で濡れていく髪
芸が細かいですね。とことんリアリティにこだわっている。
・楽器演奏描写
普通は適当に手を動かしているだけのアニメに音を合わせるだけで、まあ視聴者は納得するもんだと思います。よほど絵と音が外れていない限り。
だからこそ最初は逆に動きのリアルさと、それ故の音との見事なシンクロに違和感を覚えたほどでした。その違和感はすぐ感動と興奮へとカタチを変えましたが。
長門のギターの演奏など思わず指の動きに見とれてしまい、楽器を扱えない素人である私が言っても説得力はないかもしれませんが、芸術的に上手いと思いました。ある意味素人にもそう思わせる説得力がある事が凄いのではないかとも思ってますが。
結論としては、絵と音のシンクロと意外性と完成度の勝利だったのではないだろうか。
ところで長門はその格好とギターという組み合わせ故か、スナフキンみたいだと思った。いや別に鶴屋さんがにょろにょろ言ってからじゃないですよ。
そしてなんだかんだで聴きながらこっそりとリズムにのっているキョン。キョンはハルヒに負けず劣らずツンデレであるなと思った。ツンデレ同士これからも仲良くやっていって欲しい。
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